イメージは五味さん。合同練習で「パウンドや打撃力が勝手に強くなっちゃう」
もちろんそこにはリスクも伴うが、下の選手にとってもっとも危険でリスクがあるのも、上からの打撃だ。
「逆に極められるということもあると思うんですけど、そこは漢として一発勝負ですよ。(サップがノゲイラを持ち上げたようにやる?)しかないんじゃないですか」と鈴木は勝負の際(きわ)を語る。そのイメージはいま練習をともにしている“火の玉ボーイ”五味隆典だという。
「(寝技のロジックは)自分には合ってないですね。来たら剥がして殴って。イメージでいえば五味(隆典)さんですね。ネチネチしないで豪快に倒す、豪快に(組み技を)剥がす、その戦い方が一番いいのかなと思って。みんなそれが見たいじゃないですか。変になんか膠着して“何やってるんだろう”という試合よりも、やられるんだったら豪快にやられて、やるんだったら豪快にやる──そういうMMAが僕はしたいんで。
五味さんからは『もう行くしかないよねー』って。僕も『そうですよねー』って(笑)。もうほんとうに(クレベルは)寝技が上手いから『今さら技術をやってどうすんの?』とは言われますよね。『僕もそう思ってました』という会話をして。今日もこれから五味さんのところに練習で気合入れてきます」と、試合まで10日を切っても、五味のラスカルジムで自身の身体をいじめに行くという。
「それぞれ、いろんなところで練習しているので、それぞれの強みがあって、五味さんのところでの練習は、もちろん技術うんぬんはあるんですけど、一番大きいのは“身体全体の強さ”というか。全身を使うトレーニングがすごく多いので、パウンドとか打撃力とか勝手に強くなっていっちゃう。そういう練習というか、いまの時代、賛否両論あると思うんですけど、自分は必要だと思っています」と、「自然につく」身体の力を持って、スタンドでもグラウンドでも打撃を叩きこむとした。