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【K-1】KANAが「自分のキャリアの中でも過去最高のテクニシャン」と警戒するパーニーと3度目の防衛戦

2023/05/25 20:05
【K-1】KANAが「自分のキャリアの中でも過去最高のテクニシャン」と警戒するパーニーと3度目の防衛戦

女王KANAが3度目の防衛戦、四冠王のパー二―を迎え撃つ

 2023年7月17日(月・祝)東京・両国国技館『K-1 WORLD GP』の第2弾対戦カード発表記者会見が、5月25日(木)都内にて行われた。

 K-1 WORLD GP女子フライ級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、王者KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)vs.挑戦者エイミー・パーニー(スコットランド)が決定。KANAは3度目の防衛戦。


 KANAはK-1女子部のエースとして活躍。2016年4月に第2代Krush女子フライ級王者となり、同王座は2017年1月にメロニー・ヘウヘスに奪われるも、同年12月に奪回。2019年12月に行われた初代女子フライ級王座決定トーナメントで優勝し、初代K-1女子フライ級王座も手にした。2020年11月にノンタイトル戦で壽美に判定で敗れ、しばらくリングから離れていたが2022年2月に復帰。

 6月のK-1女子大会でスーリ・マンフレディと倒し倒されの激闘を演じて最後はKO勝ち。12月には元Enfusion女子ストロー級王者オロール・ドス・サントスを初回KOに沈めると、2023年3月にはフンダ・アルカイエスをカーフキックでKOして2度目の防衛に成功した。戦績は21勝(10KO)3敗。


 パー二―は12歳からムエタイ・キックボクシングを学び、アマチュア時代にはIFMAジュニアワールドカップで連覇を果たす。2008年にプロデビューするとYOKKAO、Enfusion、Lion Fightといったビッグイベントで活躍し、WBCムエタイ・インターナショナル女子フライ級、Enfusion女子ストロー級、Lion Fight女子スーパー・フライ級、ISKA世界女子フライ級と4本のベルトを獲得。KANAに1勝2敗のヨセフィン・ノットソンからも2度勝利を収めている。戦績は26勝(11KO)3敗1分。

 中村拓己K-1プロデューサーは「パー二―選手はKANA選手の相手候補に上がった時があって、人気選手なので試合を組むタイミングがなかったが、今回組む事が出来たことを嬉しく思う。気持ちが強くて心が折れない。必ず噛み合う、ベルトの価値を上げてくれるタイトルマッチになると思います」と、以前から対戦相手候補に上がっていた選手だと紹介。

 そのパー二―からは「K-1でタイトルマッチが決まって嬉しい。KANAは世界トップ選手だと思うが、私もトップレベルで戦い勝ってきた。5本目のベルトをスコットランドに持って帰る」とのコメントが読み上げられた。


 KANAは「過去に戦うかもしれない選手だったので、お互い存在は知っている。自分のキャリアの中でも過去最高のテクニシャンだと思う。ヨセフィンにも勝っていて、ONEで戦っているララ・フェルナンデスにも勝っている。めちゃくちゃテクニックがある選手なので、そういった意味でもムエタイスタイルでもあるがどうK-1にスタイルを合わせてくるのか。このベルトを懸けた試合をする価値のある選手だと思ったので、ベルトの価値を高めるためにも、自分の価値を上げるためにもこの試合を防衛戦にしてもらいました」と、過去一番のテクニシャンだと評した。

 警戒するのは「ムエタイのトップで戦っているので蹴りのタイミング、間合い、雰囲気の作り方だったり、技術がひとつ抜けている。蹴り合いの中でも、試合で作る空間でさえも勝負だと思うのでハイレベルな試合になると思います」と、間合いや空間でも勝負になるという。


 かねてから対戦を熱望している、女子最強のアネッサ・メクセン戦へ向けてのアピールにもなるのではないかと聞かれると、「エイミーは世界的にも名前のある選手で、アメリカで練習してもみんな知っている選手。その選手をしっかりKOして、今年中にアニッサとの試合を実現させたいと思うので、まずは目の前のエイミーを倒して自分の価値を上げて、次の試合に挑みたい」と話す。

 自身のSNSで日本を代表する女子ムエタイ選手の伊藤紗弥(尚武会)、MMAファイターの熊谷麻理奈とスパーリングを行ったことを明らかにしているKANA。それはこの試合へ向けてのものだったのか、との質問を受けると「伊藤選手は日本人の中で一番ムエタイが上手い。日本だったら伊藤選手だと思って、昨日蹴りだけのスパーリングだったりを5~6Rやってもらいました。熊谷選手とは前からスパーリングをしていて、身長が173~174cmあって体重が13~14kg重いので、日本人で自分がフルパワーでスパーリングが出来るのは麻理奈ちゃんだけ。そういった意味でもスパーリングをやらせてもらっています」と、伊藤はパー二―戦へ向けて、熊谷はvs.外国人を想定してスパーリングを行ったと説明。


 今回も渡米し、ファイトキャンプを行うことも明らかにしており、「前回同様、試合直前まで10日~2週間前のギリギリまで向こうでスパーリングを積んで、その感覚で試合をしたいなと考えています。あと、相手がムエタイスタイルなのでアメリカのムエタイのジムに行ってスパーリングをこなそうかなと思っています」と、万全の状態で防衛戦に臨むつもり。

 相手はテクニシャンということで、距離をとられてポイントアウトするような勝ちに徹した戦い方をしてくる可能性もある。そうなればK-1を見ているファンからはつまらない試合だと思われる可能性もあるが、と聞かれると「正直それは視野に入っています。面白くない試合になることもあると思いますが、自分が倒せばその面白くない時間も面白くなる。最後は自分がKOで勝つと想定した練習をしようと思うので、そこは全然何も意識してないです」と、そういう戦い方をしてきても最後に倒せば面白くなると自信を見せた。

 また、K-1王者が多く出る今大会でメインイベントを狙うかと聞かれると「試合順は気にしていなくて。自分の価値を高めるために集中しようと思っています」と答えた。

 これで両国大会は11カードが発表となり、出場が決定しているK-1ウェルター級王者・野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)とK-1女子アトム級王者・菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)の対戦相手は選考中とのこと。第3弾の対戦カード発表は、6月3日(土)神奈川・横浜武道館『K-1 WORLD GP 2023』の大会後になるとの発表もあった。

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