2023年5月24日(水)、日本を代表する女子ムエタイ選手の伊藤紗弥(尚武会)が自身のSNSを更新。K-1女子フライ級王者KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)とスパーリング交流を行ったことをファンに報告した。
KANAはK-1女子部のエースとして活躍。2016年4月に第2代Krush女子フライ級王者となり、同王座は2017年1月にメロニー・ヘウヘスに奪われるも、同年12月に奪回。2019年12月に行われた初代女子フライ級王座決定トーナメントで優勝し、初代K-1女子フライ級王座も手にした。2020年11月にノンタイトル戦で壽美に判定で敗れ、しばらくリングから離れていたが2022年2月に復帰。6月のK-1女子大会でスーリ・マンフレディと倒し倒されの激闘を演じて最後はKO勝ち。12月には元Enfusion女子ストロー級王者オロール・ドス・サントスを初回KOに沈めると、2023年3月にはフンダ・アルカイエスをカーフキックでKOして2度目の防衛に成功した。戦績は21勝(10KO)3敗。
(C)RiSE_championship 伊藤はジュニアキックで数々のタイトルを獲得。2012年12月には中学2年生にしてタイでWPMF女子世界ピン級暫定王座に就いた。2014年4月に国内で正式にプロデビューを果たすと、国内外の強敵を相手に快進撃を続けWPMF・WMC・WBCムエタイと女子世界王座の三冠を制覇。2021年4月にBOM女子ピン級(-45.53kg)初代王座、11月にBOM女子ライトフライ級(-48.98kg)王者になると、2022年5月にはナムワンを破りIPCC世界女子アトム級王者となって世界四冠王に。2022年10月にはさらに上の階級である-50kgで『MUAYTHAI SUPER CHAMP』のトーナメントに参戦も決勝で涙を飲んだ。2023年3月にはタイ・パタヤで勝利し、IMSAという団体のベルトを新たに獲得したが、5月のWBCムエタイ世界ライトフライ級ダイアモンドベルト王座決定戦では、KANAと対戦経験があるキム・タウンセンドに敗れた。
K-1とムエタイで競技が違い、伊藤はRISEに2度参戦しており、近年は海外で試合をしているため決して交わることがなかった2人。しかし、伊藤のInstagramによると「K-1王者のKANAさんに声をかけていただき、シルバーウルフジムへスパーリングをしに行かせていただきました。交わることも無いと思ってたけど、こういう機会を作っていただきありがとうございます。めっちゃ優しかった」と、KANAに声をかけられてスパーリングをすることになったという。
KANAも伊藤とのツーショット(MMAファイターの熊谷麻理奈とのツーショットも同時に)を自身のSNSにアップし、「価値ある毎日にして毎日成長する。たくさんの人に支えられて成長できる。その時間を全うする必要がある。来月からトレーニングキャンプ(アメリカ)が始まる。作り上げる毎日を必ず形にする」と記している。
7月17日(月・祝)東京・両国国技館にて開催される『K-1 WORLD GP 2023』に出場が発表されているKANA。ムエタイスタイルの伊藤、長身の熊谷とスパーリングを行ったのは今度の対戦相手を想定したものなのか。本日25日(木)17:00から行われるK-1の記者会見で、その対戦相手が発表される可能性が高い。
まさかの遭遇にファンからは「すげ~」「スパーがどんな感じか興味深い」「素晴らしい練習ですね」との声があがっていた。