「次の試合は1年後」は冗談だという斎藤。「格闘技っていいな」と今回の試合で思ったという
2023年4月29日(土)東京・国立代々木競技場第一体育館『RIZIN LANDMARK 5 in YOYOGI』の第8試合フェザー級(66.0kg)5分3Rで、平本蓮(剛毅會)に判定2-1で勝利した斎藤裕(パラエストラ小岩)が試合後インタビューに答えた。
2021年6月のヴガール・ケラモフ戦以来となる勝利、2022年4月以来の復帰戦で斎藤が味わったものとは何か。
格闘技っていいなって思ってしまったので、対戦相手に感謝
「勝った、嬉しい、って感じです」
――約2年ぶりの勝利、振り返ってみて。
「本当に試合のたびにいろいろあったなと思いますけれど、今日勝ったので目の前が晴れて見えます」
――試合で対峙してみての平本選手の印象は?
「彼が取り組んでいる空手スタイルと向き合って感じたのと、組み技とかもしっかり練習してきているなと思ったので、昔練習した時よりは全然強くなっているなと思いましたね」
「次の試合はとりあえず1年後でいいかなと思ってはいるんですけれど、相談しながら決めていきたいなと」
――テイクダウンしても平本選手は立ち上がってきた。その時の心境は?
「テイクダウンディフェンスに特化をしてくるなっていうのは戦前の予想であったので、組みに行く時に自分がいい形で何回か入れたのに、金網を上手く使って立たれた。自分ももう少し詰めが甘かったと思いますけれど、対策練習をしっかりやってきた感じはありましたね」
――どんな対策練習を?
「金網を背負って僕の組手を切って、多分隙があれば組みでも自分から攻めていく。2Rに1回バックに回られて組みのコントロールがあったと思うんですけれど、あれは想像していなかったと言うか、しっかりやってきたんだなって感じましたね」
――斎藤選手のワンツーが綺麗に当たっていた。あれも対策だった?
「これがMMAです、って感じなので。平本選手が立ち技でやってきたことは素晴らしいことだと思っていて、立ち技でなくてMMAの試合を今回やっている…ケージでの試合ってことでやっているので、組みがあったり蹴りがあったりいろいろな展開がある中での打撃っていう、自分のMMAの打撃が当たったと思います」
――組めるなと思ったポイントは?
「1Rの立ち合いで大丈夫かなとは思いましたね。事前に立てていたプランとは大きく違わなかったので。それはタイミングを見て、いけるかなって立ち合いでは感じましたけれど、狙っている感じはあったので機を見ながらという」
――組む時の頭の位置も打撃を避けるように工夫した?
「彼の打撃が当たるラインはずらしながらって感じですかね。向こうが待ちになってくれたのが今回よかったかなと」
――試合をしていてもMMAがしんどそうに感じることがったが、この勝利でまた楽しくMMAが出来そうだなって感じは?
「あまり試合を楽しく感じるタイプではないので(笑)。どの試合も毎回流血したり。今回は骨折とかはないんですけれど、やっぱり勝つと景色が変わって見えるし、格闘技っていいなって自分で思ってしまったので、対戦相手に感謝したいと思いますね」
――平本選手の打撃でひやっとしたものは?
「本当に効いたのは無かったけれど、サウスポーで構えて多彩な、蹴りとかもハイ、ローもそうですし、一発一発に殺傷能力があったというか。そういう意味では気が抜けなかったんですけれど、自分もしっかりブロックしていたのでこれはヤバいというのはなかったですね」
――プロ5戦目として見るとどうだった?
「自分の5戦目とは全然違うなと思いましたね。これから経験を積んでもっともっと強くなっていくと思うんですけれど、この試合が彼にとってステップアップというか、この試合があったから例えばUFCに行って勝ち上がるとか、そういう試合になってほしいなって希望はあります」
「毎回ボロボロになるからです。身体がもちません。まあ、冗談ですけれど」
――平本がSNSで盛り上げていたが、斎藤選手としてはやりやすかったか、やりにくかったか。
「SNSだけで見ると朝倉選手とやった時の方がひどかったので。朝倉選手の熱狂的なファンからの攻撃が凄かったので。それに比べたら大丈夫かなと。対戦相手に感謝ですね。彼のプロフェッショナルな姿勢に自分も救われたところがあるので。自分なりにもいろいろ発信してプロモーションって言うんですかね。やっているつもりではありますけれど、
SNSの使い方は平本選手の方が上手ですよね。いろいろな人を惹きつけるという意味では」