子供たちに「生まれた場所や、育った場所にとらわれないで何でもなれる」って伝えたいんだ
──負けを知ることで強くもなれます。あなたはアレックス・ヴォルカノフスキーを相手に3回、敗れましたが、うち最初の2戦は非常に僅差で、特に2戦目はあなたが勝っていてもおかしくありませんでした。
「そうだね。いまは目の前の試合に集中しているけど、155(ポンド=ライト級)の可能性はないわけじゃない。それは常にそこにある。もともと身体が大きいから、その気になれば、明日にでもそこに飛び込むことができるのは分かっているけど、そこに145(フェザー級の)ベルトを持って上がることができばなお素晴らしい。
ダスティン(ポイエー)ともライト級で再戦したし、彼はいま、155で世界のトップ3(2位)だろ? そして、アレックスはイスラム(マカチェフ)に対して自分の力を発揮した。スタイルが試合を作るんだ。僕たちはトップクラスにいることを証明した。だから、結局のところ、どうなるかは分からないけど、僕はポリネシア人だし、サモア系ハワイアンだし、食べ物が大好きだから、体重を増やすことは問題ない(笑)」
──いつか4度目の対戦もあるかもしれないわけですね。フェザー級は、王者がヴォルカノフスキーで、暫定王者があなたが勝利しているヤイール・ロドリゲス、2位にあなたがいて、3位にブライアン・オルテガ、4位にアーノルド・アレンという順番です。今回、下位のランカーと戦う事について、どのように感じましたか。
「自分にとってランキングは関係ないよ。ビりだろうがトップだろうが。ベルトを持っていない相手は誰でも同じ。アレンはとてもいい選手だ。UFCで10連勝しているしね。とにかく戦って彼を仕留めないとね」
──たしかに。ところであなたはいつも慈善事業に積極的で、とくに恵まれない子供たちをサポートしています。それはあなたが厳しい環境で育ったことが影響していますか。
「次の世代に影響を与えたいからだよ。ただそれだけだ。ハワイのオアフ島の町で育って、何かずっと重いものが肩に乗っかっているような気がして──ただ世界に飛び出たら、そんな事ないんだって気付けた。“何かが欲しければ、頑張ればいいんだ”って。だから地元の子供たちに“生まれた場所や、育った場所にとらわれないで何でもなれる”って伝えたくて。“君たちは最高だし、君たちは世界に出ていけるんだ”って、次の世代に教えたいんだ。“世界はもっと大きいよ”って」
──それをあなたが身を持って示していますね。最後に日本からあなたの試合を楽しみにしているファンにメッセージを。
「みんな大好きだよ。日本のファンは日本で会うたびにいつも愛とリスペクトに満ち溢れている。また数週間後に日本に行くかもしれない。だから、京都とか東京とかで自分を見かけたら、恥ずかしがらずに声をかけてほしい。文化も人も大好きだし、ハワイの人と似ているところもあると思っている。いや君たちの方がもっとケアリング(情深く)でもっとギビング(慈愛に満ちている)かもしれない。日本に行くのは大好きだし、実は親友が日本人なんだ。無理やり『日本語教えて』って言ってるんだけど、難しいんだよね。高校の時、授業で日本語を選択したけど酷い落ちこぼれだったよ(笑)。ぜひ、今回、俺のUFCでの試合を観てほしい」
──マックス、ファトウィークに入った大変な時期にインタビューをありがとうございます。
「とにかく君たちはベストだよ、また会おう!」