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【RIZIN】ケラモフが摩嶋を28秒TKO「鈴木、もう一度戦おう」、浜崎が復活の一本勝ち! MMA3戦目の芦澤が昇侍をTKO、スダリオがTKO勝ち、秋元が鈴木に判定勝ち、ギョンピョが倉本KO、伊藤がTKO勝ち、ヒロヤが柴田破る、ララミーが村元に完勝、ガサンザデが白川を完封、ヤマニハが一本勝ち、ガジャンマトフが初回KO勝ち

2024/11/17 10:11
 2024年11月17日(日)愛知県・ポートメッセなごや第1展示館にて『RIZIN LANDMARK 10 in NAGOYA』(U-NEXT配信)が開催された(※選手名からインタビュー)。 ▼第12試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分3R〇ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)20勝5敗[1R 0分28秒 TKO]※右ロングフック→パウンド×摩嶋一整(毛利道場)17勝6敗  ケラモフは、2023年11月の『RIZIN LANDMARK 7』アゼルバイジャン大会での鈴木千裕戦でのKO負け以来のRIZIN復帰となる。 アゼルバイジャン大会におけるトラブルにより拘留後、来日も許可され、今回、1年ぶりに復帰。日本での試合は、2023年7月『超RIZIN.2』朝倉未来戦の一本勝ち以来、約1年4カ月ぶりの日本マット参戦となる。32歳。  対する摩嶋は、Rebel FCフェザー級王者として、2020年8月にRIZIN初参戦。斎藤裕、クレベル・コイケ、金原正徳といった強豪に敗れるも、以降は3勝1敗。2024年7月の前戦では新居すぐるを2R リアネイキドチョークで極めて一本勝ちしている。32歳。  両者は当初、2024年2月の『RIZIN LANDMARK 8』佐賀大会で対戦予定だったが、ケラモフ含む数人がフーリガン行為を行った疑いで来日不可となり欠場。ケラモフの代わりに緊急出場した今成正和に、摩嶋が腕十字で一本負けした因縁がある。  9カ月ごしのケラモフ戦の実現に摩嶋は、「2月の佐賀大会の時点より成長しているし、自信があるので(対戦が延期されたことは)むしろラッキーだととらえています」と、ケラモフ対策に時間がかけられたことを前向きにとらえている。  ともにグラップリングと極めを武器としており、同じ柔道ベースからケージレスリングも駆使してのトップ、バックからの攻撃と強みも似通う。6つのKO・TKO勝ちも記録するケラモフは、スタンドから始まるMMAでどんな選択をするか。  摩嶋は「ケラモフ選手はレスリング系でテイクダウンしてからの組み技が強い。得意な部分がかぶっているのでどちらが上を取るかの勝負になる」と、トップポジションの取り合いになると語る。  RIZINでの試合はテイクダウン防御率100%という数字を誇るケラモフを、摩嶋はいかにテイクダウンするか。  ウーシュー散打、コンバットサンボもベースとするケラモフのシングルレッグから片足を持ち上げてのバックテイク。あるいは右の強打と合わせた爆発力あるニータップのテイクダウンに対し、摩嶋はいかにケージを使ってバックに回らせないか。そして、立ち合いから勇気を持ってシングルレッグから金網までドライブして組めれば、足技では一日の長がある。  テイクダウンはされたことがないケラモフだが、これまでの試合で少ないながらもボトムの場面を見せている。  2021年6月の斎藤裕戦では、斎藤の左フック、サッカーキックを浴びてダウンしたケラモフがハーフでニーシールド、下から右足をからめて外掛け、首投げも斎藤にすかされ背中を見せて亀になっている。  また、山本空良戦では終盤ながら、山本の足関節からのトランジッションで下になり、草刈をしかけたものの外ヒールに背中を譲っている。そしてカイル・アグォン戦ではアグォンの下からの三角絞めにあわやの場面を見せた。  互いに、トップポジションを取ることが勝利への条件だが、下になったときに両者がどんな動きを見せるか。トップからの極めが強く、立ち上がり際はバックも狙われるなか、LEOS柔術アカデミーの森戸新士とも練習する摩嶋には、ここでも進化を見せたいところだ。  摩嶋は「いつもジムで壁を使っているのでケージは得意です。どれだけ強くなったか試したい。持ち味の組み技を思い切りぶつけて戦います」と力強く語っている。スタンドから始まるMMA、最初に主導権を握るのは?  フェザー級戦。  1R、オーソドックスのケラモフに摩嶋はサウスポー構え。詰めていく摩嶋は右を打ち込むが、ケラモフの右オーバーハンドをもらいダウン! すかさず上になったケラモフ。ハーフガードの摩嶋にヒジを頭部に打ち込む。頭を抱えて打たれる摩嶋。鉄槌連打でレフェリーストップ!  1R0分28秒、ケラモフがTKO勝ち。試合後、「私がどれだけ日本を愛しているか、みなさんご存知ですか? RIZINで戦うことを心から願ってきました。そして今日それが実現しました。私からタイトルを奪い取った鈴木(千裕)選手、もう一回対戦しましょう。必ずベルトを取り戻します」と王座奪還を宣言した。 [nextpage] ▼第11試合 RIZIN女子スーパーアトム級(49kg)5分3R〇浜崎朱加(AACC)25勝6敗[2R 1分15秒 アームロック]×シン・ユリ(team GENIUS)6勝5敗  浜崎は、初代・第3代RIZIN女子スーパーアトム級王者。元Invicta FC世界アトム級王者。元JEWELSストロー級王者。  2018年大みそかの『RIZIN.14』の初代RIZIN女子スーパーアトム級王座決定戦で、浅倉カンナを腕十字に極めてRIZIN王座を獲得したが、2019年大みそかにハム・ソヒにスプリット判定負けで王座陥落。2021年3月にハム・ソヒが返上した王座を巡り、浅倉と再戦。スプリット判定で王座についた。  2022年4月の『RIZIN.35』で伊澤星花の挑戦を受け、判定負けで王座陥落。2022年7月『RIZIN.37』でジェシカ・アギラーに判定勝ちで再起を飾るも、2022年9月の『RIZIN.38』でパク・シウの右ミドルで左腕を骨折。判定負けして以来、約2年2カ月ぶりの復帰戦となる。42歳。  対するシン・ユリは、第2代ROAD FC女子アトム級王者。キックボクシングをベースに、2019年12月の『ROAD FC 57』でハム・ソヒが返上したアトム級のベルトを賭けてパク・ジョンウンと対戦し、1R TKO負けを喫したが、2021年9月の再戦で判定勝ちで王座獲得。  その後ベルトを返上し、引退していたが、3年の空白を経て24年3月『RIZIN LANDMARK 9』でRIZIN初参戦。RENAと判定まで持ち込むも敗れた。今回、RIZIN2戦目にして元RIZIN王者・浜崎朱加と対戦するチャンスを掴んだ。30歳。  女子スーパーアトム級。  1R、サウスポーの浜崎にシン・ユリはオーソドックス。前手で距離を測るシン・ユリだが、四つに組んだ浜崎が大内刈りでテイクダウン。ハーフ。下から左腕で脇を差すシン・ユリ。その腕を小手に巻いた浜崎は、シン・ユリの右腕を膝で踏んで固定。マウントに移行した浜崎。シン・ユリがブリッジで脱出し立ち上がるが、立ち際にヒザを一発入れた浜崎。 シン・ユリが右を打ち込む。ワンツー。前蹴り。シン・ユリのジャブに左を打ち返す浜崎。残り1分。右を入れたシン・ユリ。浜崎も右を返した。ケージを背負った浜崎に左右のパンチを打ち込むシン・ユリ。浜崎距離を取った。1R終了のゴング。  2R、前蹴りを腹に入れるシン・ユリ。浜崎も前蹴りを返した。シン・ユリが左をヒット。四つに組んだ浜崎。内股で投げを狙う。金網際でこらえてバックを狙ったシン・ユリだが、浜崎はシン・ユリの右腕をキムラに捕らえると、そのまま上を取り極めに行く。頭をまたいで極めるとシン・ユリタップ!  2R1分15秒、アームロックで浜崎一本勝ち。  ケージの中で浜崎は、「初めての方もいると思うんですけど、2年ぶりに試合をしてます。こういう大きな舞台に戻ってこれて幸せです。またこれから盛り上げていきたいので、今後とも応援よろしくお願いします」と笑顔で語った。 [nextpage] ▼第10試合 RIZINバンタム級(61.0kg)5分3R×昇侍(KIBAマーシャルアーツクラブ)19勝18敗1分[2R 1分05秒 KO] ※右テンカオ→パウンド〇芦澤竜誠(フリー)2勝1敗  昇侍は、2022年7月に緊急参戦したヤン・ジヨン戦の一本負け以来、2年4カ月ぶりの復帰戦。ジヨン戦で右前腕部の尺骨を骨折し、2度の手術を経て、RIZINマットに戻る。  初代ライト級キング・オブ・パンクラシストの昇侍は、2021年9月の『RIZIN.30』で66.0kg契約で鈴木千裕と対戦。カウンターの左フックで20秒 TKO勝ち。その後もフェザー級で萩原京平、鈴木博昭、ジヨンに3連敗。今回は61kg契約で芦澤竜誠と対戦する。41歳。コーナマンとして朝倉海がつく。  芦澤は、K-1 WORLD GP 第2代フェザー級王座決定トーナメント第3位から、MMAに転向。2022年6月の『THE MATCH 2022』でYA-MANとのオープンフィンガーグローブマッチで1R KO負け。2023年4月『RIZIN.41』のキックルールで皇治にスプリット判定勝ち。大晦日にMMAデビューし、太田忍に1R KO負け。2024年7月の『超RIZIN.3』でMMAルールで皇治と再戦し、判定3-0で勝利した。ベテランの昇侍と対戦する今回、漢気ある真っ向勝負を挑む。コーナマンに大原樹理がつく。  バンタム級。  1R、両者オーソドックス。ジャブで牽制する昇侍。組みに行く動きを見せたがかわした芦澤。芦澤の左ミドルがヒット。昇侍が詰めてケージを背負わせる。芦澤左ハイ。昇侍が間合いを詰めきたが、サークリングでかわす芦澤。昇侍の右アッパーがヒット。またケージを背負わせる。ジャブ・前蹴りを放つ芦澤。芦澤下がりながらジャブを打ち込む。 ワンツーで出た昇侍に芦澤もパンチを返す。残り30秒で詰めた昇侍。ケージを背負った芦澤にダブルレッグ。テイクダウン。芦澤は背中を向けるとケージを使って立つ。スタンドバックでクラッチを切って離れようとする。追っていく昇侍。芦澤がスリップダウンしたところで1R終了。  2R、パンチで出た芦澤だが、昇侍も前に出る。しかし芦澤の左をもらい効いた。後退する昇侍だが、足を止めて打ち合う。ケージを背負った昇侍に首相撲からヒザ。さらに右のヒザをボディに入れると昇侍しゃがみ込んでダウン! KO!  2R 1分5秒、芦澤KO勝ち。MMA3戦目で昇侍を下した芦澤は、いったんケージの外に出て腕を渦巻でグルグル回してケージ内に戻って来ると、「みんな、俺練習してないと思ったでしょ? 見せないところでバチバチに練習してるから。MMAの選手だと俺の打撃とか、キックボクサーの打撃に歯が立ちません。今日本で、世界で、一番盛り上がってるのはMMAです。もしキックボクサーがMMAに転向するんだったら、俺に言ってください。手伝いできることがあるかもしれないです。このまま天辺目指すぞ! ピース!」とマイクで語った。 [nextpage] ▼第9試合 RIZINヘビー級(120.0kg)5分3R〇スダリオ剛(HI ROLLERS ENTERTAINMENT/PUREBRED)9勝3敗[3R 1分12秒 TKO] ※加藤がカット×加藤久輝(ALIVE)8勝4敗  ヘビー級。体重差20kg以上のため、グラウンドでの頭部への膝蹴りは禁止。  1R、オーソのスダリオに加藤はサウスポー。ミドルを入れた加藤。パンチで出るスダリオだが、加藤は左ストレートを入れる。飛び込んだ加藤だが、組み止めたスダリオがケージに押し込む。ダブルレッグに切り替える。ケージでこらえた加藤。スダリオ離れた。 加藤が飛び込んで左をヒットさせるが、じわじわと詰めるスダリオ。左右のパンチを入れる。スダリオインロー、ミドル。さらにヒザを入れた。加藤やや口が開き気味で消耗が見える。 残り1分。左を当てた加藤だが、続けて出した左ミドルにジャブを合わせるスダリオ。残り10秒でスダリオがタックルに入り、ケージまで押し込んだところで1R終了。  2R、詰めるスダリオにインローを入れる加藤だが、スダリオは引かない。ジャブを入れるスダリオ。加藤は左ミドルを打ち込む。詰めてきたスダリオに左ストレートを入れる。詰めたスダリオが右フックをヒット。加藤の左ハイがヒットしたが、スダリオは効いてないとアピール。ケージに詰めてきたスダリオ。 加藤が前に出たところでボディロックしテイクダウンを狙う。加藤がこらえてクラッチが切れたスダリオがスリップダウンするが、すぐにまた立ち上がりタックルに入る。ケージに押し込みダブルレッグに。こらえた加藤。ブレイク。 しかし今の攻防で消耗した加藤はガードが下がっている。左を当てる加藤。タックルで飛び込んだが、スダリオが投げて上を取る。ハーフで押さえ込んだ。加藤は下からホールドして凌ごうとするが、スダリオが終了間際にヒジを一発落とすと上の生え際をカットした加藤。2R終了。  3R 開始前に加藤のカットに対しドクターチェックが入る。続行。  パンチから左ハイで出た加藤。スダリオも右を返す。ジャブ。また傷口が開いた加藤。血が右目に入っている。スダリオの右フックがヒット。加藤もパンチを打ち返すが、再びドクターチェックが入る。ドクターストップ。  3R1分12秒、スダリオTKO勝ち。試合後、スダリオは「11カ月ぶりの復帰戦で、後味悪い試合をしてしまって、すいませんでした。色々あって、やっと最近立ち直ったところなんで、こんな勝ち方で大晦日出させてほしいなんて申し訳ないですけど、もし出させてもらえるならいい試合します。もっとエキサイティングな試合ができるように頑張りますので、応援よろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼第8試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分3R×鈴木博昭(BELLWOOD FIGHT TEAM)4勝5敗[判定0-3]〇秋元強真(JAPAN TOP TEAM)7勝0敗 “超新星”秋元強真(JAPAN TOP TEAM)の連続参戦が決まった。9月のRIZINにプロ5戦全勝の戦績を引っ提げ、18歳にして初参戦を果たすとバンタム級で金太郎を相手にグラウンドヒザで1R 3分16秒、衝撃のTKO勝ちを収めている。今回は、鈴木博昭(BELLWOOD FIGHT TEAM)とRIZINフェザー級の66kgで対戦する。 シュートボクシング出身の“怪物くん”こと鈴木は、RIZINで奥田啓介を1R TKO勝ちでMMAデビュー後、萩原京平に判定負けも、昇侍に1R TKO勝ち。しかし、平本蓮、青井人に判定負けで連敗。2023年6月に西谷大成を1Rわずか56秒でTKOに下して再起を遂げると、続く2024年2月には芦田崇宏をTKOに仕留めた。7月のYA-MAN戦では1R3分28秒、KO負けを喫している。  秋元は、幼少期にボクシングを1年間習い、その後8年間サッカーを経験。14歳の頃、朝倉兄弟に憧れ、中学卒業を機にプロを目指しパラエストラ柏(現THE BLACKBELT JAPAN)でMMAを始めた。アマチュア6戦全勝で、プロ3連勝後にJAPAN TOP TEAMへ移籍。2024年5月には朝倉未来推薦選手として『格闘代理戦争』に出場し、アラン“ヒロ”ヤマニハに2R、右ボディを効かせてTKO勝ちするアップセットを起こした。前述の通り、9月のRIZINに初参戦してバンタム級で金太郎をTKOに破り、6戦全勝に。  12月に40歳を迎える鈴木が地元で超新星の前に高い壁となって立ちはだかるか、それとも秋元がフェザー級でも格闘技のベテランを撃破するか。秋元は「体重の事とかで言われることあると思いますが、相手が相手なので受けました。自分は目標にしたお2人(※朝倉未来&海)が残した功績を越えます! 今回も圧倒的な強さ見せて勝ちます!」と意気込み。鈴木が出稽古するボンサイ柔術チームとしては、ヤマニハのリベンジを果たせるかにも注目だ。  1R、フェザー級戦。  両者サウスポー。ミドルで牽制した鈴木に秋元が組み付きボディロックの体勢。外掛けでテイクダウン。ハーフの鈴木にパウンドを落とす秋元。鈴木は足で阻もうとするが、秋元がパウンドで飛び込みガードに入る。体を起こした秋元にまた蹴り上げを出すが、立ち上がった秋元は再びパウンドを落とす。鈴木が蹴り上げを放つが、上からパウンドを落とすとサッカーボールキックを入れた秋元。 残り1分半でようやく立つことに成功した鈴木。しかし秋元がプレッシャーを掛けていき、ケージ際に追い込まれる。ジャブからワンツーを打ち込む秋元。鈴木のワンツーをブロッキングで防いだ秋元はタックルに。ケージでこらえる鈴木。ゴング。  2R、中央で待ち構える秋元。鈴木のローに左を合わせる。ワンツーで出る秋元。秋元がワンツー、ジャブと打ち込みヒットさせていく。鈴木の左ミドルをキャッチした秋元だが、パンチで引き剥がした鈴木。また蹴りをキャッチした秋元がパンチを入れる。秋元のワンツーがクリーンヒット。詰めてケージまで下がった鈴木に左をヒットさせる秋元。 残り1分。またジャブから左をヒットさせる。バックスピンキックを見せた鈴木。左ミドルを出した鈴木にケージまで追い込んだ秋元はダブルレッグに。テイクダウン。残り10秒でパウンドを落とし続ける。ゴング。  3R、シングルレッグでテイクダウンした秋元。すぐにサイドに出た。鈴木が体を起こすとがぶる秋元。放すとすぐにタックルへ。テイクダウン。パスを狙っていく。ハーフにして肩パンチを入れる。しかし自ら立って離れた。じわじわと詰める秋元。鈴木がタックルに入るが、受け止めて引き剥がした秋元。秋元がジャブ、右フックをヒットさせていく。鈴木の蹴りはブロックする。 残り1分。左ボディからコンビネーションを入れる秋元。鈴木の左ストレートはスリッピングアウェーで受け流す。鈴木の蹴りをキャッチして倒すとガードに入った秋元。鈴木はガードから腕十字。腕を引き抜いて離れた秋元。タイムアップ。  判定3-0で秋元が勝利。  元シュートボクシング王者の鈴木に対し、秋元がテイクダウン&パウンドでペースを握り、スタンドでの打ち合いでも主導権を渡さずに完勝。  試合後、「短期間の試合でいろいろ言われたんですけど、受けた理由があって、自分は、目標にした2人が作ってくれたRIZINより、もっと盛り上がるRIZINを作れるんで、みなさん、これから俺についてください」と朝倉兄弟なきRIZINを引っ張ると宣言した。 [nextpage] ▼第7試合 RIZINライト級(71.0kg)5分3R〇キム・ギョンピョ(Redhorse MMA)14勝5敗[1R 3分59秒 TKO]×倉本大悟(JAPAN TOP TEAM)6勝2敗  RIZIN初参戦でライト級(71.0kg)で韓国の強豪キム・ギョンピョ(Redhorse MMA)と倉本大悟(ジャパントップチーム)が対戦する。  倉本は極真空手、柔道をバッボーンに、建設系の会社に勤めながら、21年9月『BREAKING DOWN 2』でにっけんくんを46秒 KO。2022年9月にDEEPでプロデビューすると、現在破竹の5連勝中だ。  対するギョンピョは韓国ROAD FCなどで活躍し、2023年4月にRIZIN初参戦すると、宇佐美正パトリックにRNCで一本勝ち、11月にはアゼルバイジャンでトゥラル・ラギモフを1R 21秒でパウンドアウトして見せた。2024年6月にスパイク・カーライルに3R 一本負け。RIZIN初黒星を喫している。  1R、両者オーソドックスの構え。ギョンピョニータップからテイクダウン。寝かされずに立った倉本。正対して離れた。ジャブの刺し合い。スイッチしながらパンチを入れる倉本。ギョンピョは慎重にジャブを入れていく。右ミドルをヒットさせたギョンピョ。タックルで飛び込んだ。  テイクダウンすると足バックについたギョンピョ。バックマウントからチョークを狙いながらヒジを入れていく。チョークを正対して外した倉本だが、ギョンピョは左のパウンド連打!顔面に連続で入り倉本の意識が飛びKO! 1R3分59秒、ギョンピョTKO勝ち。  ギョンピョはマイクを持つと「前回負けて、いろいろ考えました。5カ月間強くなろうと一生懸命頑張りました。またさらに強くなって戻ってきます。謙虚な気持ちで頑張ります」と語った。 [nextpage] ▼第6試合 RIZINフライ級(57.0kg)5分3R〇伊藤裕樹(ネックス)16勝5敗[3R 2分59秒 TKO]×イ・ジョンヒョン(韓国)4勝2敗  ジョンヒョンは、2024年2月、日韓対抗戦の次鋒として神龍誠を相手にRIZINデビューも1R、肩固めで一本負け。プロデビューは2020年5月で3分3R&寝技30秒ルールの『ROAD FC ARC』で5連勝。  その後は山本聖悟、秋葉太樹らを下し無敗の8連勝を飾っている。23年の『ROAD TO UFCシーズン2』一回戦では米国のマーク・クリマコに判定負けでプロ初黒星。RIZIN前の12月の『ROAD FC 67』でイ・ギルスを1R KOに下していた。再起戦となる今回、ボクシングスキルが高いフィニッシャーの伊藤裕樹を相手にポテンシャルを見せることができるか。22歳。  27歳の伊藤は、2023年5月の『RIZIN.42』で山本アーセンに判定負けも、7月の『超RIZIN.2』でヒロヤに、10月の『RIZIN LANDMARK 6』でトップノイ・キウラムにいずれもスプリット判定勝ち。2024年2月の前戦・RIZIN佐賀大会では上田将年にユナニマス判定勝ちで3連勝中だ。  柏木氏は「伊藤選手次第で展開が決まる。KO率75%を誇る韓国のジョンヒョンは神龍誠戦でグラウンドに課題を残した。寝技も出来る伊藤選手はどちらを選択するか」と、組み技の進化も著しい伊藤が、ストライカー相手にどんな戦い方を選択するかを見どころにあげた。  7月にRIZIN観戦のために実費で来日していたというジョンヒョンは、事前VTRで「私に負けてパチンコだけに専念できるようにしてあげます。『伊藤裕樹“パチンカスクソ野郎”、俺はお前をボコボコにしてやる、待ってろ』」と豪語している。  1R、サウスポーの伊藤にジョンヒョンはオーソドックス。ミドルを入れたジョンヒョン。伊藤は左を返す。スイッチするジョンヒョンに右のジャブをヒット。カーフを蹴る伊藤。ジョンヒョン前に詰めてきたが、伊藤がジャブをヒットさせていく。詰めてきたジョンヒョンを組み止めてケージに押し込むが、ジョンヒョンは離れ際にパンチを打ち込む。  伊藤組んでケージに押し込み凌いだ。離れる。残り1分。までに出てきた伊藤に左フックを狙うジョンヒョン。組んだ伊藤がボディロックからバックを狙いながらパンチを入れる。ジョンヒョン立って離れるがゴング。  2R、右を入れたジョンヒョン。伊藤すぐに前に出てワンツーをヒット。四つに組んだが離れた。伊藤の右がヒットしぐらついたジョンヒョン。しかしジョンヒョンは打ってこいと挑発。伊藤が詰めていく。四つに組んで膝を入れたがローブローになりタイムストップ。  再開。プレッシャーを掛ける伊藤。ケージまで下がったジョンヒョン。組んでケージに押し込もうとしたが、ジョンヒョン首相撲で受け止めて引き剥がす。伊藤が逆に首相撲に捕らえるとヒジ連打。四つに組んで凌ぐジョンヒョン。伊藤離れ際にまたヒジ。バックヒジを見せた伊藤。足をすべらせたジョンヒョンにタックルを合わせた伊藤だが、ジョンヒョンはケージでこらえてヒジを入れ凌ぐ。2R終了。  3R、左ボディを入れた伊藤。ボディから右フック。ジャブ。さらにジャブからワンツー。ジョンヒョンから組みに来たが、ケージ際で引き剥がしてパンチ連打を入れる。さらに組みに来るジョンヒョンをテイクダウン。  グラウンドでネルソンに捕らえてヒザの連打。さらにサイドについてヒザを顔面に入れる。亀になったジョンヒョンからバックマウント。ジョンヒョンの右腕をホールドしながら顔面にヒジを入れていく。動けず打たれ続けるジョンヒョンを見てレフェリーストップ!  3R2分59秒、TKOで伊藤勝利となった。伊藤は試合後、「あと10分くらいでマイルチャンピオンシップが始まるんで、早めに終わらせます。大晦日スケジュール空いているんで、いつでもオファー、待ってます!」とマイクでアピールした。 [nextpage] ▼第5試合 RIZINフライ級(57.0kg)5分3R×柴田“MONKEY”有哉(Team KIZUNA)19勝8敗【判定0-3】〇ヒロヤ(JAPAN TOP TEAM)10勝13敗1分  柴田は、DEEPでストロー級とフライ級で王座挑戦経験を持つ寝技師。2019年6月に神龍誠とフライ級暫定王座決定戦を争うも判定負けで戴冠ならず。2022年4月に、約2年10カ月ぶり復帰戦で渋谷カズキを、12月に杉山廣平をいずれも三角絞めで極め、2024年3月、約1年3カ月ぶりの試合で山本アーセンをヒザ十字に極め、3連続一本勝ち。32歳。  対するヒロヤは、RIZINで伊藤裕樹、中村優作相手にスプリット判定負けも評価を上げる惜敗から、2023年大みそかに新井丈に2R TKO勝ちでRIZIN初勝利。2024年7月の前戦で47歳の所英男と対戦し、右カーフキックにカウンターの右ストレートを合わされて1R TKO負け。再起を目指す。26歳。   このフライ級日本人対決について柏木氏は、「グラウンド勝負になるんじゃないか。柴田選手の洗練された技術、そして肉体改造中のヒロヤ選手の粗削りなパワー。所選手に負けた、あれがすべてじゃない。JTTにも素晴らしいコーチが揃っているので期待」と、肉体&スタイルチェンジ中のヒロヤの覚醒に期待。  一方で19勝中10の一本勝ちを誇る柴田について、「極める技術を持っているし、柴田選手にとってヒロヤ選手はめちゃめちゃ“美味しい”選手。アーセンに続いて、ヒロヤという名前のある選手に勝てれば自分をアピールする絶好の機会。朝倉兄弟が作って来たJTTの選手たちはいまや“賞金首”でみんなが狙っている。ヒロヤ選手は賞金稼ぎに来る柴田選手をどう迎え撃つか」と“JTTのプリンス”狩りで、フライ級GPに一気に名乗りを挙げられるとした。  1R、オーソドックスのヒロヤに柴田はサウスポー。圧を掛けるヒロヤ。柴田はジャブを入れる。左ハイを見せる。ケージ際まで下がる柴田にヒロヤはカーフキック。右フックを入れたヒロヤ。柴田がニータップで飛び込んだがヒロヤかわした。左で牽制する柴田。ヒロヤのインローでスリップした柴田が引き込んだが、ヒロヤは付き合わずに立ってこいとアピール。ブレイクがかかりスタンドで再開。  また詰めたヒロヤ。右を一発入れる。残り1分。柴田が前に出たが、ヒロヤが右を入れてヒット。残りわずかで組んでケージに押し込んだヒロヤだが、柴田は内股で投げを狙う。投げた柴田が足関を狙ったところで1R終了のゴング。  2R、またプレッシャーを掛けるヒロヤ。柴田はオーソドックスにスイッチ。ヒロヤの飛び込みにタックルを合わせた柴田だが、ヒロヤ振りほどいて離れる。ヒロヤは飛び込んで右ボディ。さらに右ミドル。柴田シングルレッグに。尻餅をつかせた。しかし足を引き抜いて離れるヒロヤ。スタンドに。  左ハイを蹴る柴田。また間合いを詰めるヒロヤ。右フックを見せた。カーフキック。柴田シングルレッグ。引き込んだ。ガードを取るとヒロヤはパウンド。下からの仕掛けをディフェンスしながらパウンドを入れ2R終了。  3R、詰めるヒロヤ。左フックがヒット。柴田ぐらついてケージにより掛かると引き込んだ。離れて立たせたヒロヤ。スタンドに戻ると、すぐに間合いを詰めるヒロヤ。ケージを背負った柴田にワンツーを入れる。右ハイを出したヒロヤ。柴田が前に詰めてきた。パンチからタックル入るが切られた。  柴田パンチで出ると、ケージを背負ったヒロヤにダブルレッグ。テイクダウン。ガードを取るヒロヤ。柴田は細かいパンチを打ち込む。腰を切って足のフックを切った柴田。ハーフから足を抜きながらパウンド。サイドに出るとマウント!パウンド。ハーフに戻したヒロヤにパウンド連打。ヒロヤも下から殴る。タイムアップ。  判定3-0でヒロヤが勝利を掴み取った。 [nextpage] ▼第4試合 RIZINフライ級(57.0kg)5分3R×村元友太郎(ALIVE)12勝9敗2分[判定0-3]〇トニー・ララミー(カナダ)10勝2敗  25歳のトニー・ララミーは、2015年にPANCRASEに参戦した元UFCのTJ・ララミーの実弟。15歳でレスリングの国内王者に輝いたほか、WKAキックボクシング王座も獲得し、MMAでは9勝2敗で現在7連勝中。2024年6月の前戦『BTC 24』で、元CESバンタム級王者のジョシュ・スミスを初回、左オーバーハンドでダウンを奪ってのパウンドでわずか25秒 TKO勝ちし、BTCフライ級のベルトを巻いたばかり。基本はオーソも左右スイッチでどちらも強打を持つ。  好きな技を問われ「バティスタボム」(WWEレジェンド、バティスタのパワーボム)と答えるララミーについて、柏木氏は、「自称“ワイルドマン”。いきなりビールをかぶる動画を送ってきた(※スティーブ・オースティンばりにビールをぶつけて浴びる)、ヤバい25歳。試合はブンブン丸で糖分高めです」とアグレッシブなファイターだとする。  対する村元は、2023年5月のDEEPでビョン・ジェウンに判定勝利後、同年10月の『RIZIN LANDMARK 6』で元UFCのホジェリオ・ボントリンに判定負け。しかし、2024年5月の前戦DEEPでは6連勝中のプロスペクトKENTAにスプリット判定勝ち。柔道ベースでパワフルなKENTAとのテイクダウン&スクランブル合戦を上回っている。30歳。 「村元選手は、セクシーな笑顔と白い歯。ララミーとは“パワー対スピード”。闘牛のララミーをマタドールの村元選手がどうかわすか」と柏木マッチメーカーは語る。  1R、両者オーソドックス。いきなり飛び込みを見せた村元に対し、サウスポーにスイッチしたララミーが左ミドルを入れる。カーフキックを入れると村元スリップ。左ミドルを入れるララミー。村元はカーフキックに合わせてタックルに入るが切ったララミー。またカーフキック。四つに組もうとした村元。受け止めたララミーはケージに押し込むと左のヒジを連打する。  離れた村元だが足が止まっている。ララミーがタックルを切ってヒザを入れる。ワンツー。さらに左ボディ。左ミドル。ケージを背負った村元に右を打ち込む。動きが落ちている村元。タックルに入るが、ララミーは切ってバックに回るとコントロールしながらパウンドを打ち込む。立とうとする村元だが、立ち際にまたパンチを打ち込むララミー。残り1分。村元がパンチをヒットさせたが、すぐ詰めてくるララミー。1R終了。  2R、ジャブを突いて出るララミー。村元の左ミドルをキャッチしテイクダウンしたが、離れてスタンドを要求する。立った村元に前蹴り。村元タックルに入るが、倒れ込みながら巴投げで離して立ち上がる。パンチで出るララミー。ジャブがヒット。右を打ち込む村元。ララミーのパンチはサークリングでかわす。  ララミー飛びヒザ。ララミーが詰めたところにタックルに入った村元だが、切ってパンチを入れるララミー。ワンツー。村元はララミーのパンチをサークリングで凌いでいるが、手を出すところまで行っていない。終了間際に飛び込んでワンツーからアッパーを入れた村元。ゴング。  3R、村元開始と同時にタックルに。テイクダウンしたが、倒され際にスクランブルですぐ立ち上がったララミー。またタックル。テイクダウンしてバックに回る。首に腕を回すが、足のフックがなく前に落とされて立たれた。今度はシングルレッグ。ケージに押し込むがパンチを入れて離れるララミー。ガードが下がっている村元だがワンツーを出していく。  ララミー飛び込んで右フック。組んでいく村元だが、ララミーは四つでケージに押し込む。ダブルレッグでテイクダウン。バックに回るが、村元立って正対し離れる。気合を入れてパンチで出る村元。残り1分。ララミーも消耗して手が出なくなっている。村元がタックルに入るが上を取ったララミー。村元の三角は足をサバいてパスして鉄槌を入れる。バックを狙ったララミーがすべって下になり、最後に上になった村元だがタイムアップ。  判定3-0でトニー・ララミーの完封勝利に。 [nextpage] ▼第3試合 RIZINバンタム級(61.0kg)5分3R×白川ダーク陸斗(JAPAN TOP TEAM)12勝10敗1分[判定0-3]〇マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)11勝1敗  今大会で摩嶋一整と対戦するヴガール・ケラモフ、現Bellatorのトフィック・ムサエフ、メイマン・マメドフ、トゥラル・ラギモフに続くアゼルバイジャン“第5の男”が襲来。フェザー級からバンタム級に落とし、リングネームに“ダーク”を戻した白川が、10勝中5KO・TKO勝ちを誇る強打者を相手にアゼルバイジャンの襲来を食い止める事ができるか。  柏木氏は、「『襲来! アゼルバイジャン第5の男』。最初ムサエフを呼んだときに、5人も呼ぶことになるとは思ってもいませんでしたが、ガサンザデは10勝1敗。このタイミングで他団体からもオファーがあって、でもアゼルバイジャン大会があったことから、同国ではRIZINが特別なものになっている。『選ぶのならRIZINで』と参戦を希望した。バンタム級GP以降、少し停滞するバンタム級で井上直樹選手が新しいチャンピオンになった。そのバンタム級に白川選手が落としてきてどういう動きを見せるのか。もともと打撃はすごく強い選手」と、打撃戦に期待を寄せた。  チーム・アルファメール所属のガサンザデは、12歳から始めたフリースタイルレスリングでアゼルバイジャン王者に輝き、徒手格闘技でもロシアチャンピオンに輝いた経歴を持つ。2019年にプロデビューし、2020年よりロシアのAMC Fight Nightsに参戦し、現在No.1タイトルコンテンダーだ。  ケラモフ同様、オーソの強い打撃では、レスラーらしからぬ多彩な足技を見せており、前足でのかけ蹴り、右から左のジャンピングの二段蹴りも脅威。被弾しながらもその蹴り足を獲った相手のウテミソフがシングルレッグに入るも、ガサンザデはすぐに足を抜き、小手巻きから背中をまたいでがぶりの体勢に持って行くという超人的な動きも見せている。強い打撃の圧力とフィジカルの強さ、レスリング仕込みのグラップリング力の高さで白川の打撃を封じ、RIZINバンタム級の台風の目となるか。  白川はRIZINで朴光哲、青井人、山本琢也に3連勝後、中原由貴に判定負け、ライト級で矢地祐介に一本負けと2連敗も、2024年7月DEEPでの中村大介との接戦を制し、再起を遂げている。怪我に悩まされ続けた厳しい時期を経て、バンタム級での国際戦で実力を発揮できるか。  1R、両者オーソドックス。ローを蹴るガサンザデ。カーフキック。左ミドル。タックルのフェイントを見せたガサンザデ。白川が飛び込んだところにカウンターのタックルでテイクダウン。クローズドガードを取る白川。体を起こさずにヒジを入れるガサンザデ。ボディにパンチを入れてから右フック。レフェリー膠着と見てブレイクをかけスタンドで再開。  白川がローを放つがローブローになりタイムストップ。再開。また詰めてきた白川にタックルのカウンター。ボディロックからスタンドバックに回る。残り1分。バックからコントロールしながらヒザを打ち込んでいくガサンザデ。正対しようとする白川だが、ガサンザデがバックにつき続けて1R終了のゴング。  2R、パンチで出た白川だが、ガサンザデシングルレッグからケージに押し込む。ケージを使って立った白川。ガサンザデは押し込みながら右のヒジを入れた。レフェリーブレイク。ガサンザデのタックルをかわして右を放つ白川。ガサンザデはバックスピンキックを見せる。白川がパンチのプレッシャーを掛けて詰めていく。  ガサンザデはパンチを振って組みに行きケージに押し込むが、入れ替えて離れた白川。詰める白川。組みに来るガサンザデにパンチを合わせる。右を打ち込んだ。残り1分。ガサンザデがタックルで飛び込みテイクダウン。押さえ込みながらパウンドを入れるガサンザデ。2R終了。  3R、タックルに入ったガサンザデだが、脇を差して切った白川。さらにシングルレッグも切った。が、ガサンザデさらにまたタックルへ。テイクダウンしてサイドに回る。白川うつ伏せになりがぶりの体勢から立って離れる。またタックルに入るガサンザデだが切った白川。ガサンザデのインローにボディを返した白川。ガサンザデシングルレッグ。切りきれない白川。  スタンドバックに回ったガサンザデ。バックから首に腕を回す。振りほどいて離れようとした白川だが、ガサンザデがすぐに追いかけてまたバックを取る。寝かされないようにこらえている白川。バックからヒザを入れるガサンザデ。残り1分。白川がヒザを着くとバックから右のパウンドを入れる。逃れられない白川。ハーフバックからパウンドを打ち込み続けるガサンザデ。タイムアップ。  判定3-0でガサンザデが勝利した。 [nextpage] ▼第2試合 RIZINバンタム級(61.0kg)5分3R〇アラン“ヒロ”ヤマニハ(ホンサイ柔術)22勝11敗4分[2R 3分07秒 リアネイキドチョーク]×山本聖悟(フリー)7勝11敗1分  1R、両者オーソドックス。前蹴りで牽制する山本。さらにカーフキック。ヤマニハもカーフキックを返す。左右のパンチで飛び込むヤマニハだが、まだ間合いが遠い。詰めるヤマニハに距離を取り右を入れた山本。右がヤマニハの目にヒット。効いたヤマニハがタックルに入るが、がぶって切った山本。ケージに詰めるとボディブロー。効いている。さらにカーフキックを入れた。  ヤマニハタックル。切った山本だが、ヤマニハはパンチ連打で出るとタックルに入る。ボディロックしてテイクダウン。背中を向けた山本のバックから両足をフックしチョークを狙う。残り20秒。山本チョークを防ぎながら立ってスタンドバックに。1R終了。  2R、間合いを詰めたヤマニハに山本バックヒジ。しかしそのまま組み付いたヤマニハがバックを取りグラウンドへ。たすきにとってバックについているヤマニハ。マウントに移行して肩固めに。ケージを蹴って反転し外した山本。ヤマニハのガードに。  山本立ってスタンドに戻りブレイクがかかる。左右のパンチを打ち込む山本。組みに来たヤマニハにヒザを入れるが、ヤマニハが四つに組んでテイクダウン。反転した山本だがヤマニハバックマウントに。仰向けになりリアネイキドチョーク!喉元に入り山本タップ!  2R3分7秒、リアネイキドチョークでヤマニハ勝利となった。ヤマニハはマイクで「榊原さん、大晦日どうですか? シノブ・オオタさん、あなたはとても強い。リスペクトがある。返事待ってます」と、太田忍に対戦をアピールした。 [nextpage] ▼第1試合 RIZINフライ級(57.0kg)5分3R×北方大地(パンクラス大阪稲垣組)20勝13敗1分[1R 3分20秒 KO]〇アリベク・ガジャンマトフ(ロシア)5勝0敗  ダゲスタンのガジャンマトフは、8歳から始めたウーシュー散打でロシア王者に輝くと、ハンド・トゥ・ハンド・コンバットでも北コーカサス王者に2度輝くなど、幼少期から格闘民族のトップで戦ってきた。ヴォルク・ハンやアターエフ、UFCのルスタム・ハビロフらに憧れMMAに転向。プロデビュー戦以来『ACA Young Eaglesで4戦し、いずれもフィニッシュ勝利。  2024年2月の前戦では、オーソドックス構えから繰り出す右の強打を武器にニータップのテイクダウンのみならず、シングル、ダブルレッグもこなしダゲスタンケージレスリングからバックテイク。パームトゥパームでの速いリアネイキドチョークで一本勝ち。  2023年5月には身長170cmの数字以上に伸びる左右の連打の打ち合いに右の蹴りも混ぜ、相手のダブルレッグもスプロール。クリンチボクシングの殴り合いも辞さず、最後は散打出身らしく、左にスイッチしての三日月蹴りをボディに突き刺し、相手を悶絶させている。  柏木氏は「ガジャンマトフはまだ23歳のダゲスタンファイター。レスリングを想像する地域ながら散打の選手。打撃が強くて寝技も出来る。ムサエフやアリ・アブドゥルカリコフのようなスタイル。気を抜いたらやられちゃいます」と、いつどこでも仕留められる武器を持つフィニッシャーだとした。  対する元PANCRASE王者の北方は、2022年3月の『RIZIN.34』で村元友太郎に判定勝ちして2連勝も、現ONEの山北渓人、神龍誠と王者クラスに敗れ2連敗中。国の指定難病である頸椎の後縦靱帯骨化症と戦いながら、4児の父として再起を目指す。  非常に危険な相手と戦う北方について柏木氏は、「北方選手は、打撃もグラウンドも出来て経験がある元PANCRASE王者。試合解説もするなど非常にファイトIQが高い。そんな北方選手がまだ4戦で磨かれていない粗い選手をどう料理するか」と、33歳で35戦のプロキャリアを持つ北方の経験値に期待した。  1R、両者オーソドックス。間合いを詰めたガジャマトフが前蹴り。ジャブのフェイントでプレッシャーを掛けていく。左フックで飛び込んだ北方だが空振り。ケージを背負った北方。ガジャマトフ前蹴り。また左フックで飛び込む北方だがこれも空振った。両者が右で飛び込みパンチが交錯。ガジャマトフバックキックをボディにヒット。またケージを背負う北方。  ガジャマトフ右ハイ。頭部をかすめた。なおも詰めるガジャマトフ。フェイントをかけつつジャブを入れる。ワンツー。首相撲から放すと左フック。ぐらついた北方にまた首相撲。ヒザの連打から右フック。北方ダウン。パウンド連打! 亀になった北方にパウンド連打を打ち込みレフェリーストップ!  1R3分20秒、ガジャマトフのKO勝ちとなった。試合後のマイクではセコンド・RIZIN関係者・ファンに感謝を述べるとともに、ジョン・ドッドソンの名前を上げて対戦をアピールした。 [nextpage] 【オープニングファイト】 ▼OP第4試合 RIZINバンタム級(61.0kg)5分2R〇窪田泰斗(FourRhombus)15勝6敗[2R 0分26秒 KO]×日比野“エビ中”純也(ISHITSUNA MMA)7勝5敗  2024年8月、雨中のDEEPお台場大会からの再戦。  バンタム級では、3連勝から雅に判定負けも、5月に橋本優大に一本勝ちで再起した窪田泰斗(FourRhombus)は、前戦のお台場大会で日比野に2R ツイスターで一本勝ち。 日比野“エビ中”純也 (ISHITSUNA MMA) は、RIZINで後藤丈治にツイスターで一本負け後、5月に木下尚祐に一本勝ちしたが、8月に窪田にまたもツイスターで敗れている。  1R、サウスポーの窪田にオーソの日比野。すぐに蹴りで飛び込んだ窪田。組んでケージに押し込む。四つでクラッチした日比野が払腰で投げてテイクダウン。ハーフで押さえ込んだ。ガードに戻す窪田。下から足で蹴り離し立ったが、日比野は離れ際にすぐパンチで飛び込む。タックルでまたケージに押し込み大内刈りでテイクダウンした日比野。すぐにケージを使って立った窪田。入れ替えると離れる。  左ミドルを入れる窪田。日比野シングルレッグへ。左脇を差す日比野の腕を小手に巻いてこらえる窪田だが、日比野がテイクダウンして寝かせる。上四方で押さえ込んだ日比野。窪田は下からヒザで日比野の頭を蹴って抵抗する。アームロックを狙う日比野に窪田反転して上に。横三角に捕らえた日比野。窪田首を抜くと逆にキムラを狙う。シングルレッグで寝かせようとする日比野の側頭部にヒジを打ち込む。残りわずかで立ち上がりワンツーを入れた日比野。ゴング。  2R、左ミドルを入れた窪田。飛び込んでくる日比野にカウンターの右フック!ヒットし日比野ダウン! 窪田パウンド連打! レフェリーストップ。  2R0分26秒、窪田KO勝ち。 [nextpage] ▼OP第3試合 RIZINヘビー級(120.0kg)5分2R〇稲田 将(ISHITUNA MMA)4勝2敗[1R 1分38秒 ストレートアームバー]×佐々木克義(GLORIA MMA GYM)  稲田は柔道バックボーン。DEEP2連勝後、4月のBlack Combat Rise 02でキム・ミョンファンに2R TKO負け。  ステファン“スマッシュ”が諸般の事情により欠場、代わりに佐々木が稲田と対戦する。佐々木はボクシングをバックボーンに持ち、プロMMAデビューは2013年7月。ここまで6勝8敗1分1無効試合。  1R、オーソの稲田に佐々木はサウスポー。飛び込んだ佐々木に稲田が大内刈りでテイクダウン。稲田が佐々木のガードの足をサバいてサッカーボールキックを一発入れるとバックに回ってパウンド連打。  ケージ際まで移動した佐々木をバックコントロール。後方に引き込んでグラウンドに持ち込んだ稲田。ハーフからストレートアームバー。耐えている佐々木だが、極まって稲田一本勝ち! [nextpage] ▼OP第2試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分2R×TATSUMI(ネックス)20勝13敗[2R 2分55秒 TKO]※レフェリーストップ〇平松 翔(THE BLACKBELT JAPAN)6勝5敗  TATSUMIは12月に梶本保希にリアネイキドチョークで一本勝ち後、3月大会で海飛にスプリット判定負けも8月にヴィニシウスに1R TKO勝ち。  平松は、MMA5勝5敗。デビュー戦をギロチンチョークで一本勝ちもその後2連敗。2021年10月に海飛に1R カウンターの右ストレートでKO勝ちすると、2022年3月に山口コウタに右カウンターのテンカオで1R TKO勝ち。同年8月にMG眞介に左三日月蹴りを効かせての左フックで1R TKO勝ちと3試合連続の1Rフィニッシュ勝利。  しかし2022年12月に元英雄伝説アジア王者のRYUKIの左ストレートを浴びて1R TKO負け。2023年4月のDEEP OSAKAで元DEEP☆KICK王者の谷岡祐樹を1R 右ストレートでKOし、再起を遂げたが、2023年7月に雅駿介のテイクダウンに判定負け。2024年3月の前戦では、魚井フルスイングに2R ギロチンチョークで一本勝ち。5月DEEPで10日前、緊急スライド参戦で元谷友貴と対戦。先にダウンを奪うも2R リアネイキドチョークで一本負けしている。  1R、両者オーソドックス。TATSUMIがすぐ詰めてヒザを入れると平松ダウン!すぐ詰めてきたTATSUMIに立ち上がって組んだ平松だが、TATSUMIが投げてテイクダウン。ガードの平松が腕十字を狙う。防いだTATSUMIだが平松は立った。すぐに詰めて四つに組んだTATSUMI。四つからヒザ。離れる平松。飛び込んで組みに行くTATSUMIをさばいてかわした。TATSUMIが先に出て行く展開。平松が右をヒット。ノーガードに構えた。詰めてくるTATSUMIをバックステップでかわしながらパンチを入れる。  TATSUMIが飛び込んで左フック。鼻血を出している平松。TATSUMIの飛び込みに右を合わせるとスリップダウンを奪うが、グラウンドには行かず立たせた。入ってくるTATSUMIに左ボディを入れた平松。出てくるところに右ボディ。前に出る圧が止まったTATSUMIに右を打ち込む。ノーガードから左右のフックを入れた。ゴング。  2R、TATSUMIが飛び込んで行くが、かわして左フックを当てた平松。平松が右ストレートをヒット。詰めて首相撲に捕らえようとするTATUMIだが、平松は振りほどいて組ませない。左右のパンチを打ち込むとTATSUMIは腕でブロック。しかし平松の左が入り首がのけぞった。  平松がボディから左フック。飛び込んできたTATSUMIに右のヒジを額に当てるが、TATSUMIがそのままケージで四つに組んで押し込む。ボディロックからテイクダウン。額をカットしているTATSUMI。ガードの中から鉄槌・パウンドを入れていく。残り2分5秒でTATSUMIの額のカットのドクターチェックが入る。TATSUMIの飛び込み際に合わせた右のヒジでカットした模様。ドクターストップ。  2R2分55秒、ドクターストップで平松勝利。 [nextpage] ▼OP第1試合 RIZINキックボクシングルール 55.0kg契約 3分3R×としぞう(フリー)[判定0-3]※27-30×2、28-29〇JIN(楠誠会館)  RIZINキックボクシングルール3分3R(-55.0kg)。  としぞうは『BreakingDown』の常連出場選手であり、自ら“トルネード”と名乗って「BreakingDownドリームをつかみたい」が決めゼリフ。ボクシング経験6年で北海道在住時代はマルスジム主催のイベントにも出場していたとのこと。『BreakingDown5』では小倉將裕に判定負けも『BreakingDown5.5』ではMMAルールで2018年東日本学生選手権(秋季)グレコローマンレスリング55kg級2位のおかせこに判定勝ち。『BreakingDown6』では元プロボクサーのジョーブログにも判定勝ち。  12月の『BreakingDown6.5』では元Krushの冨澤大智にボコボコにされて判定負けしたが、2023年2月に皇治がプロデュースする『NARIAGARI』の第1回大会に乗り込み、元WPMF日本フライ級&元蹴拳ムエタイフライ級王者のムエタイ2冠王・矢島直弥から番狂わせの勝利を奪った。同じく2月の『BreakingDown 7』では山川そうきにKO勝ちして波に乗ったかに見えたが、『BreakingDown 8』で虎之介に判定負け。『BreakingDown 9.5』では西島恭平に、『BreakingDown 10』ではダンチメン・あつきに敗れ3連敗中。アマチュア戦績4勝5敗。  JINは元ICOライト級王者の元氣が代表を務める楠誠会館所属の17歳で、DEEP☆KICKなど関西を中心に活躍中。昨年11月にジャパンカップバンタム級王座、今年7月23日にはMA日本バンタム級王座を獲得した二冠王。2023年8月にRISE初参戦を果たしたが那須川龍心に判定3-0で敗れ、2024年2月には塚本望夢に判定負けも奮闘した。8月には松本天志に初回KO負け。プロ戦績は9勝(3KO)6敗。  1R、両者オーソドックス。カーフを蹴るJIN。踏み込んでくるとしぞうに右フックを合わせる。JINはジャブからカーフキック。パンチの3連打を打ち込むとインロー。ワンツーから左フック。JINが詰めて右ボディ。パンチで出たとしぞうに組みヒザを入れる。1R終了。  2R、JINが詰めると左右のパンチを入れる。カーフからインローを蹴ると、一瞬腰が落ちたとしぞう。パンチを振るとしぞうだが、インローでスリップダウン。ボディを入れたとしぞうにテンカオを返すJIN。ワンツーからカーフキック。パンチを振って出たとしぞうにJINもパンチでの打ち合いに臨む。打ち合いで2R終了。  3R、ギアを上げてきた両者。としぞうのワンツーがヒット。左ボディから右フックを入れるが、JINは首相撲からヒザを返す。頭を付けて前に出るとしぞうにJINは首相撲からヒザを入れる。カーフからインローを蹴るJIN。さらに腹にヒザ。左右のヒックをヒットさせるとしぞう。JINの飛びヒザはクリーンヒットせず。JINのワンツーにとしぞうが左フックを返してタイムアップ。  判定30-27×2、29-28の3-0でJIN勝利。
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