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【RIZIN】ケラモフvs.摩嶋、浜崎vs.ユリ、昇侍vs.芦澤、スダリオvs.加藤、鈴木vs.秋元、ギョンピョvs.倉本、伊藤vs.ジョンヒョン、柴田vs.ヒロヤ、村元vs.ララミー、白川vs.ガサンザデ、ヤマニハvs.山本、北方vs.ガジャンマトフも=速報中

2024/11/17 10:11
 2024年11月17日(日)愛知県・ポートメッセなごや第1展示館にて『RIZIN LANDMARK 10 in NAGOYA』(U-NEXT配信)が開催されている(※選手名からインタビュー)。 ▼第12試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分3Rヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)19勝5敗摩嶋一整(毛利道場)17勝5敗  ケラモフは、2023年11月の『RIZIN LANDMARK 7』アゼルバイジャン大会での鈴木千裕戦でのKO負け以来のRIZIN復帰となる。  アゼルバイジャン大会におけるトラブルにより拘留後、来日も許可され、今回、1年ぶりに復帰。日本での試合は、2023年7月『超RIZIN.2』朝倉未来戦の一本勝ち以来、約1年4カ月ぶりの日本マット参戦となる。32歳。  対する摩嶋は、Rebel FCフェザー級王者として、2020年8月にRIZIN初参戦。斎藤裕、クレベル・コイケ、金原正徳といった強豪に敗れるも、以降は3勝1敗。2024年7月の前戦では新居すぐるを2R リアネイキドチョークで極めて一本勝ちしている。32歳。  両者は当初、2024年2月の『RIZIN LANDMARK 8』佐賀大会で対戦予定だったが、ケラモフ含む数人がフーリガン行為を行った疑いで来日不可となり欠場。ケラモフの代わりに緊急出場した今成正和に、摩嶋が腕十字で一本負けした因縁がある。  9カ月ごしのケラモフ戦の実現に摩嶋は、「2月の佐賀大会の時点より成長しているし、自信があるので(対戦が延期されたことは)むしろラッキーだととらえています」と、ケラモフ対策に時間がかけられたことを前向きにとらえている。  ともにグラップリングと極めを武器としており、同じ柔道ベースからケージレスリングも駆使してのトップ、バックからの攻撃と強みも似通う。6つのKO・TKO勝ちも記録するケラモフは、スタンドから始まるMMAでどんな選択をするか。  摩嶋は「ケラモフ選手はレスリング系でテイクダウンしてからの組み技が強い。得意な部分がかぶっているのでどちらが上を取るかの勝負になる」と、トップポジションの取り合いになると語る。  RIZINでの試合はテイクダウン防御率100%という数字を誇るケラモフを、摩嶋はいかにテイクダウンするか。  ウーシュー散打、コンバットサンボもベースとするケラモフのシングルレッグから片足を持ち上げてのバックテイク。あるいは右の強打と合わせた爆発力あるニータップのテイクダウンに対し、摩嶋はいかにケージを使ってバックに回らせないか。そして、立ち合いから勇気を持ってシングルレッグから金網までドライブして組めれば、足技では一日の長がある。  テイクダウンはされたことがないケラモフだが、これまでの試合で少ないながらもボトムの場面を見せている。  2021年6月の斎藤裕戦では、斎藤の左フック、サッカーキックを浴びてダウンしたケラモフがハーフでニーシールド、下から右足をからめて外掛け、首投げも斎藤にすかされ背中を見せて亀になっている。  また、山本空良戦では終盤ながら、山本の足関節からのトランジッションで下になり、草刈をしかけたものの外ヒールに背中を譲っている。そしてカイル・アグォン戦ではアグォンの下からの三角絞めにあわやの場面を見せた。  互いに、トップポジションを取ることが勝利への条件だが、下になったときに両者がどんな動きを見せるか。トップからの極めが強く、立ち上がり際はバックも狙われるなか、LEOS柔術アカデミーの森戸新士とも練習する摩嶋には、ここでも進化を見せたいところだ。  摩嶋は「いつもジムで壁を使っているのでケージは得意です。どれだけ強くなったか試したい。持ち味の組み技を思い切りぶつけて戦います」と力強く語っている。 [nextpage] ▼第11試合 RIZIN女子スーパーアトム級(49kg)5分3R浜崎朱加(AACC)24勝6敗シン・ユリ(team GENIUS)6勝4敗  浜崎は、初代・第3代RIZIN女子スーパーアトム級王者。元Invicta FC世界アトム級王者。元JEWELSストロー級王者。  2018年大みそかの『RIZIN.14』の初代RIZIN女子スーパーアトム級王座決定戦で、浅倉カンナを腕十字に極めてRIZIN王座を獲得したが、2019年大みそかにハム・ソヒにスプリット判定負けで王座陥落。2021年3月にハム・ソヒが返上した王座を巡り、浅倉と再戦。スプリット判定で王座についた。  2022年4月の『RIZIN.35』で伊澤星花の挑戦を受け、判定負けで王座陥落。2022年7月『RIZIN.37』でジェシカ・アギラーに判定勝ちで再起を飾るも、2022年9月の『RIZIN.38』でパク・シウの右ミドルで左腕を骨折。判定負けして以来、約2年2カ月ぶりの復帰戦となる。42歳。  対するシン・ユリは、第2代ROAD FC女子アトム級王者。キックボクシングをベースに、2019年12月の『ROAD FC 57』でハム・ソヒが返上したアトム級のベルトを賭けてパク・ジョンウンと対戦し、1R TKO負けを喫したが、2021年9月の再戦で判定勝ちで王座獲得。  その後ベルトを返上し、引退していたが、3年の空白を経て24年3月『RIZIN LANDMARK 9』でRIZIN初参戦。RENAと判定まで持ち込むも敗れた。今回、RIZIN2戦目にして元RIZIN王者・浜崎朱加と対戦するチャンスを掴んだ。30歳。 [nextpage] ▼第10試合 RIZINバンタム級(61.0kg)5分3R昇侍(KIBAマーシャルアーツクラブ)19勝17敗1分芦澤竜誠(フリー)1勝1敗  昇侍は、2022年7月に緊急参戦したヤン・ジヨン戦の一本負け以来、2年4カ月ぶりの復帰戦。ジヨン戦で右前腕部の尺骨を骨折し、2度の手術を経て、RIZINマットに戻る。  初代ライト級キング・オブ・パンクラシストの昇侍は、2021年9月の『RIZIN.30』で66.0kg契約で鈴木千裕と対戦。カウンターの左フックで20秒 TKO勝ち。その後もフェザー級で萩原京平、鈴木博昭、ジヨンに3連敗。今回は61kg契約で芦澤竜誠と対戦する。41歳。  芦澤は、K-1 WORLD GP 第2代フェザー級王座決定トーナメント第3位から、MMAに転向。2022年6月の『THE MATCH 2022』でYA-MANとのオープンフィンガーグローブマッチで1R KO負け。2023年4月『RIZIN.41』のキックルールで皇治にスプリット判定勝ち。大晦日にMMAデビューし、太田忍に1R KO負け。2024年7月の『超RIZIN.3』でMMAルールで皇治と再戦し、判定3-0で勝利した。ベテランの昇侍と対戦する今回、漢気ある真っ向勝負を挑む。 [nextpage] ▼第9試合 RIZINヘビー級(120.0kg)5分3Rスダリオ剛(HI ROLLERS ENTERTAINMENT/PUREBRED)8勝3敗加藤久輝(ALIVE)8勝3敗 [nextpage] ▼第8試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分3R鈴木博昭(BELLWOOD FIGHT TEAM)4勝4敗秋元強真(JAPAN TOP TEAM)6勝0敗 “超新星”秋元強真(JAPAN TOP TEAM)の連続参戦が決まった。9月のRIZINにプロ5戦全勝の戦績を引っ提げ、18歳にして初参戦を果たすとバンタム級で金太郎を相手にグラウンドヒザで1R 3分16秒、衝撃のTKO勝ちを収めている。今回は、鈴木博昭(BELLWOOD FIGHT TEAM)とRIZINフェザー級の66kgで対戦する。 シュートボクシング出身の“怪物くん”こと鈴木は、RIZINで奥田啓介を1R TKO勝ちでMMAデビュー後、萩原京平に判定負けも、昇侍に1R TKO勝ち。しかし、平本蓮、青井人に判定負けで連敗。2023年6月に西谷大成を1Rわずか56秒でTKOに下して再起を遂げると、続く2024年2月には芦田崇宏をTKOに仕留めた。7月のYA-MAN戦では1R3分28秒、KO負けを喫している。  秋元は、幼少期にボクシングを1年間習い、その後8年間サッカーを経験。14歳の頃、朝倉兄弟に憧れ、中学卒業を機にプロを目指しパラエストラ柏(現THE BLACKBELT JAPAN)でMMAを始めた。アマチュア6戦全勝で、プロ3連勝後にJAPAN TOP TEAMへ移籍。2024年5月には朝倉未来推薦選手として『格闘代理戦争』に出場し、アラン“ヒロ”ヤマニハに2R、右ボディを効かせてTKO勝ちするアップセットを起こした。前述の通り、9月のRIZINに初参戦してバンタム級で金太郎をTKOに破り、6戦全勝に。  12月に40歳を迎える鈴木が地元で超新星の前に高い壁となって立ちはだかるか、それとも秋元がフェザー級でも格闘技のベテランを撃破するか。秋元は「体重の事とかで言われることあると思いますが、相手が相手なので受けました。自分は目標にしたお2人(※朝倉未来&海)が残した功績を越えます! 今回も圧倒的な強さ見せて勝ちます!」と意気込み。鈴木が出稽古するボンサイ柔術チームとしては、ヤマニハのリベンジを果たせるかにも注目だ。 [nextpage] ▼第7試合 RIZINライト級(71.0kg)5分3Rキム・ギョンピョ(Redhorse MMA)13勝5敗倉本大悟(JAPAN TOP TEAM)6勝1敗  RIZIN初参戦でライト級(71.0kg)で韓国の強豪キム・ギョンピョ(Redhorse MMA)と倉本大悟(ジャパントップチーム)が対戦する。  倉本は極真空手、柔道をバッボーンに、建設系の会社に勤めながら、21年9月『BREAKING DOWN 2』でにっけんくんを46秒 KO。2022年9月にDEEPでプロデビューすると、現在破竹の5連勝中だ。  対するギョンピョは韓国ROAD FCなどで活躍し、2023年4月にRIZIN初参戦すると、宇佐美正パトリックにRNCで一本勝ち、11月にはアゼルバイジャンでトゥラル・ラギモフを1R 21秒でパウンドアウトして見せた。2024年6月にスパイク・カーライルに3R 一本負け。RIZIN初黒星を喫している。 [nextpage] ▼第6試合 RIZINフライ級(57.0kg)5分3R伊藤裕樹(ネックス)16勝5敗イ・ジョンヒョン(韓国)4勝2敗  ジョンヒョンは、2024年2月、日韓対抗戦の次鋒として神龍誠を相手にRIZINデビューも1R、肩固めで一本負け。プロデビューは2020年5月で3分3R&寝技30秒ルールの『ROAD FC ARC』で5連勝。  その後は山本聖悟、秋葉太樹らを下し無敗の8連勝を飾っている。23年の『ROAD TO UFCシーズン2』一回戦では米国のマーク・クリマコに判定負けでプロ初黒星。RIZIN前の12月の『ROAD FC 67』でイ・ギルスを1R KOに下していた。再起戦となる今回、ボクシングスキルが高いフィニッシャーの伊藤裕樹を相手にポテンシャルを見せることができるか。22歳。  27歳の伊藤は、2023年5月の『RIZIN.42』で山本アーセンに判定負けも、7月の『超RIZIN.2』でヒロヤに、10月の『RIZIN LANDMARK 6』でトップノイ・キウラムにいずれもスプリット判定勝ち。2024年2月の前戦・RIZIN佐賀大会では上田将年にユナニマス判定勝ちで3連勝中だ。  柏木氏は「伊藤選手次第で展開が決まる。KO率75%を誇る韓国のジョンヒョンは神龍誠戦でグラウンドに課題を残した。寝技も出来る伊藤選手はどちらを選択するか」と、組み技の進化も著しい伊藤が、ストライカー相手にどんな戦い方を選択するかを見どころにあげた。  7月にRIZIN観戦のために実費で来日していたというジョンヒョンは、事前VTRで「私に負けてパチンコだけに専念できるようにしてあげます。『伊藤裕樹“パチンカスクソ野郎”、俺はお前をボコボコにしてやる、待ってろ』」と豪語している。 [nextpage] ▼第5試合 RIZINフライ級(57.0kg)5分3R柴田“MONKEY”有哉(Team KIZUNA)19勝7敗ヒロヤ(JAPAN TOP TEAM)9勝13敗1分  柴田は、DEEPでストロー級とフライ級で王座挑戦経験を持つ寝技師。2019年6月に神龍誠とフライ級暫定王座決定戦を争うも判定負けで戴冠ならず。2022年4月に、約2年10カ月ぶり復帰戦で渋谷カズキを、12月に杉山廣平をいずれも三角絞めで極め、2024年3月、約1年3カ月ぶりの試合で山本アーセンをヒザ十字に極め、3連続一本勝ち。32歳。  対するヒロヤは、RIZINで伊藤裕樹、中村優作相手にスプリット判定負けも評価を上げる惜敗から、2023年大みそかに新井丈に2R TKO勝ちでRIZIN初勝利。2024年7月の前戦で47歳の所英男と対戦し、右カーフキックにカウンターの右ストレートを合わされて1R TKO負け。再起を目指す。26歳。  このフライ級日本人対決について柏木氏は、「グラウンド勝負になるんじゃないか。柴田選手の洗練された技術、そして肉体改造中のヒロヤ選手の粗削りなパワー。所選手に負けた、あれがすべてじゃない。JTTにも素晴らしいコーチが揃っているので期待」と、肉体&スタイルチェンジ中のヒロヤの覚醒に期待。  一方で19勝中10の一本勝ちを誇る柴田について、「極める技術を持っているし、柴田選手にとってヒロヤ選手はめちゃめちゃ“美味しい”選手。アーセンに続いて、ヒロヤという名前のある選手に勝てれば自分をアピールする絶好の機会。朝倉兄弟が作って来たJTTの選手たちはいまや“賞金首”でみんなが狙っている。ヒロヤ選手は賞金稼ぎに来る柴田選手をどう迎え撃つか」と“JTTのプリンス”狩りで、フライ級GPに一気に名乗りを挙げられるとした。 [nextpage] ▼第4試合 RIZINフライ級(57.0kg)5分3R村元友太郎(ALIVE)12勝8敗2分トニー・ララミー(カナダ)9勝2敗  25歳のトニー・ララミーは、2015年にPANCRASEに参戦した元UFCのTJ・ララミーの実弟。15歳でレスリングの国内王者に輝いたほか、WKAキックボクシング王座も獲得し、MMAでは9勝2敗で現在7連勝中。2024年6月の前戦『BTC 24』で、元CESバンタム級王者のジョシュ・スミスを初回、左オーバーハンドでダウンを奪ってのパウンドでわずか25秒 TKO勝ちし、BTCフライ級のベルトを巻いたばかり。基本はオーソも左右スイッチでどちらも強打を持つ。  好きな技を問われ「バティスタボム」(WWEレジェンド、バティスタのパワーボム)と答えるララミーについて、柏木氏は、「自称“ワイルドマン”。いきなりビールをかぶる動画を送ってきた(※スティーブ・オースティンばりにビールをぶつけて浴びる)、ヤバい25歳。試合はブンブン丸で糖分高めです」とアグレッシブなファイターだとする。  対する村元は、2023年5月のDEEPでビョン・ジェウンに判定勝利後、同年10月の『RIZIN LANDMARK 6』で元UFCのホジェリオ・ボントリンに判定負け。しかし、2024年5月の前戦DEEPでは6連勝中のプロスペクトKENTAにスプリット判定勝ち。柔道ベースでパワフルなKENTAとのテイクダウン&スクランブル合戦を上回っている。30歳。 「村元選手は、セクシーな笑顔と白い歯。ララミーとは“パワー対スピード”。闘牛のララミーをマタドールの村元選手がどうかわすか」と柏木マッチメーカーは語る。 [nextpage] ▼第3試合 RIZINバンタム級(61.0kg)5分3R白川ダーク陸斗(JAPAN TOP TEAM)12勝10敗1分マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)10勝1敗  今大会で摩嶋一整と対戦するヴガール・ケラモフ、現Bellatorのトフィック・ムサエフ、メイマン・マメドフ、トゥラル・ラギモフに続くアゼルバイジャン“第5の男”が襲来。フェザー級からバンタム級に落とし、リングネームに“ダーク”を戻した白川が、10勝中5KO・TKO勝ちを誇る強打者を相手にアゼルバイジャンの襲来を食い止める事ができるか。  柏木氏は、「『襲来! アゼルバイジャン第5の男』。最初ムサエフを呼んだときに、5人も呼ぶことになるとは思ってもいませんでしたが、ガサンザデは10勝1敗。このタイミングで他団体からもオファーがあって、でもアゼルバイジャン大会があったことから、同国ではRIZINが特別なものになっている。『選ぶのならRIZINで』と参戦を希望した。バンタム級GP以降、少し停滞するバンタム級で井上直樹選手が新しいチャンピオンになった。そのバンタム級に白川選手が落としてきてどういう動きを見せるのか。もともと打撃はすごく強い選手」と、打撃戦に期待を寄せた。  チーム・アルファメール所属のガサンザデは、12歳から始めたフリースタイルレスリングでアゼルバイジャン王者に輝き、徒手格闘技でもロシアチャンピオンに輝いた経歴を持つ。2019年にプロデビューし、2020年よりロシアのAMC Fight Nightsに参戦し、現在No.1タイトルコンテンダーだ。  ケラモフ同様、オーソの強い打撃では、レスラーらしからぬ多彩な足技を見せており、前足でのかけ蹴り、右から左のジャンピングの二段蹴りも脅威。被弾しながらもその蹴り足を獲った相手のウテミソフがシングルレッグに入るも、ガサンザデはすぐに足を抜き、小手巻きから背中をまたいでがぶりの体勢に持って行くという超人的な動きも見せている。強い打撃の圧力とフィジカルの強さ、レスリング仕込みのグラップリング力の高さで白川の打撃を封じ、RIZINバンタム級の台風の目となるか。  白川はRIZINで朴光哲、青井人、山本琢也に3連勝後、中原由貴に判定負け、ライト級で矢地祐介に一本負けと2連敗も、2024年7月DEEPでの中村大介との接戦を制し、再起を遂げている。怪我に悩まされ続けた厳しい時期を経て、バンタム級での国際戦で実力を発揮できるか。 [nextpage] ▼第2試合 RIZINバンタム級(61.0kg)5分3Rアラン“ヒロ”ヤマニハ(ホンサイ柔術)22勝11敗4分山本聖悟(フリー)7勝11敗1分 [nextpage] ▼第1試合 RIZINフライ級(57.0kg)5分3R北方大地(パンクラス大阪稲垣組)20勝12敗1分アリベク・ガジャンマトフ(ロシア)4勝0敗  ダゲスタンのガジャンマトフは、8歳から始めたウーシュー散打でロシア王者に輝くと、ハンド・トゥ・ハンド・コンバットでも北コーカサス王者に2度輝くなど、幼少期から格闘民族のトップで戦ってきた。ヴォルク・ハンやアターエフ、UFCのルスタム・ハビロフらに憧れMMAに転向。プロデビュー戦以来『ACA Young Eaglesで4戦し、いずれもフィニッシュ勝利。  2024年2月の前戦では、オーソドックス構えから繰り出す右の強打を武器にニータップのテイクダウンのみならず、シングル、ダブルレッグもこなしダゲスタンケージレスリングからバックテイク。パームトゥパームでの速いリアネイキドチョークで一本勝ち。  2023年5月には身長170cmの数字以上に伸びる左右の連打の打ち合いに右の蹴りも混ぜ、相手のダブルレッグもスプロール。クリンチボクシングの殴り合いも辞さず、最後は散打出身らしく、左にスイッチしての三日月蹴りをボディに突き刺し、相手を悶絶させている。  柏木氏は「ガジャンマトフはまだ23歳のダゲスタンファイター。レスリングを想像する地域ながら散打の選手。打撃が強くて寝技も出来る。ムサエフやアリ・アブドゥルカリコフのようなスタイル。気を抜いたらやられちゃいます」と、いつどこでも仕留められる武器を持つフィニッシャーだとした。  対する元PANCRASE王者の北方は、2022年3月の『RIZIN.34』で村元友太郎に判定勝ちして2連勝も、現ONEの山北渓人、神龍誠と王者クラスに敗れ2連敗中。国の指定難病である頸椎の後縦靱帯骨化症と戦いながら、4児の父として再起を目指す。  非常に危険な相手と戦う北方について柏木氏は、「北方選手は、打撃もグラウンドも出来て経験がある元PANCRASE王者。試合解説もするなど非常にファイトIQが高い。そんな北方選手がまだ4戦で磨かれていない粗い選手をどう料理するか」と、33歳で35戦のプロキャリアを持つ北方の経験値に期待した。 [nextpage] 【オープニングファイト】 ▼OP第4試合 RIZINバンタム級(61.0kg)5分2R〇窪田泰斗(FourRhombus)14勝6敗[2R 0分26秒 KO]×日比野“エビ中”純也(ISHITSUNA MMA)7勝4敗  2024年8月、雨中のDEEPお台場大会からの再戦。  バンタム級では、3連勝から雅に判定負けも、5月に橋本優大に一本勝ちで再起した窪田泰斗(FourRhombus)は、前戦のお台場大会で日比野に2R ツイスターで一本勝ち。日比野“エビ中”純也 (ISHITSUNA MMA) は、RIZINで後藤丈治にツイスターで一本負け後、5月に木下尚祐に一本勝ちしたが、8月に窪田にまたもツイスターで敗れている。  1R、サウスポーの窪田にオーソの日比野。すぐに蹴りで飛び込んだ窪田。組んでケージに押し込む。四つでクラッチした日比野が払腰で投げてテイクダウン。ハーフで押さえ込んだ。ガードに戻す窪田。下から足で蹴り離し立ったが、日比野は離れ際にすぐパンチで飛び込む。タックルでまたケージに押し込み大内刈りでテイクダウンした日比野。すぐにケージを使って立った窪田。入れ替えると離れる。  左ミドルを入れる窪田。日比野シングルレッグへ。左脇を差す日比野の腕を小手に巻いてこらえる窪田だが、日比野がテイクダウンして寝かせる。上四方で押さえ込んだ日比野。窪田は下からヒザで日比野の頭を蹴って抵抗する。アームロックを狙う日比野に窪田反転して上に。横三角に捕らえた日比野。窪田首を抜くと逆にキムラを狙う。シングルレッグで寝かせようとする日比野の側頭部にヒジを打ち込む。残りわずかで立ち上がりワンツーを入れた日比野。ゴング。  2R、左ミドルを入れた窪田。飛び込んでくる日比野にカウンターの右フック!ヒットし日比野ダウン! 窪田パウンド連打! レフェリーストップ。  2R0分26秒、窪田KO勝ち。 [nextpage] ▼OP第3試合 RIZINヘビー級(120.0kg)5分2R〇稲田 将(ISHITUNA MMA)3勝2敗[1R 1分38秒 ストレートアームバー]×ステファン“スマッシュ”(チーム怪獣キラー)1勝2敗  稲田は柔道バックボーン。DEEP2連勝後、4月のBlack Combat Rise 02でキム・ミョンファンに2R TKO負け。  荒東英貴のチーム怪獣キラー所属のステファン“スマッシュ”は、6月にSBで坂本優起に2R TKO勝ち。翌月にフランスHexagone MMAで一本負け。  1R、オーソの稲田に佐々木はサウスポー。飛び込んだ佐々木に稲田が大内刈りでテイクダウン。稲田が佐々木のガードの足をサバいてサッカーボールキックを一発入れるとバックに回ってパウンド連打。  ケージ際まで移動した佐々木をバックコントロール。後方に引き込んでグラウンドに持ち込んだ稲田。ハーフからストレートアームバー。耐えている佐々木だが、極まって稲田一本勝ち! [nextpage] ▼OP第2試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分2R×TATSUMI(ネックス)20勝12敗[2R 2分55秒 TKO]※レフェリーストップ〇平松 翔(THE BLACKBELT JAPAN)5勝5敗  TATSUMIは12月に梶本保希にリアネイキドチョークで一本勝ち後、3月大会で海飛にスプリット判定負けも8月にヴィニシウスに1R TKO勝ち。  平松は、MMA5勝5敗。デビュー戦をギロチンチョークで一本勝ちもその後2連敗。2021年10月に海飛に1R カウンターの右ストレートでKO勝ちすると、2022年3月に山口コウタに右カウンターのテンカオで1R TKO勝ち。同年8月にMG眞介に左三日月蹴りを効かせての左フックで1R TKO勝ちと3試合連続の1Rフィニュシュ勝利。  しかし2022年12月に元英雄伝説アジア王者のRYUKIの左ストレートを浴びて1R TKO負け。2023年4月のDEEP OSAKAで元DEEP☆KICK王者の谷岡祐樹を1R 右ストレートでKOし、再起を遂げたが、2023年7月に雅駿介のテイクダウンに判定負け。2024年3月の前戦では、魚井フルスイングに2R ギロチンチョークで一本勝ち。5月DEEPで10日前、緊急スライド参戦で元谷友貴と対戦。先にダウンを奪うも2R リアネイキドチョークで一本負けしている。  1R、両者オーソドックス。TATSUMIがすぐ詰めてヒザを入れると平松ダウン!すぐ詰めてきたTATSUMIに立ち上がって組んだ平松だが、TATSUMIが投げてテイクダウン。ガードの平松が腕十字を狙う。防いだTATSUMIだが平松は立った。すぐに詰めて四つに組んだTATSUMI。四つからヒザ。離れる平松。飛び込んで組みに行くTATSUMIをさばいてかわした。TATSUMIが先に出て行く展開。平松が右をヒット。ノーガードに構えた。詰めてくるTATSUMIをバックステップでかわしながらパンチを入れる。  TATSUMIが飛び込んで左フック。鼻血を出している平松。TATSUMIの飛び込みに右を合わせるとスリップダウンを奪うが、グラウンドには行かず立たせた。入ってくるTATSUMIに左ボディを入れた平松。出てくるところに右ボディ。前に出る圧が止まったTATSUMIに右を打ち込む。ノーガードから左右のフックを入れた。ゴング。  2R、TATSUMIが飛び込んで行くが、かわして左フックを当てた平松。平松が右ストレートをヒット。詰めて首相撲に捕らえようとするTATUMIだが、平松は振りほどいて組ませない。左右のパンチを打ち込むとTATSUMIは腕でブロック。しかし平松の左が入り首がのけぞった。  平松がボディから左フック。飛び込んできたTATSUMIに右のヒジを額に当てるが、TATSUMIがそのままケージで四つに組んで押し込む。ボディロックからテイクダウン。額をカットしているTATSUMI。ガードの中から鉄槌・パウンドを入れていく。残り2分5秒でTATSUMIの額のカットのドクターチェックが入る。TATSUMIの飛び込み際に合わせた右のヒジでカットした模様。ドクターストップ。  2R2分55秒、ドクターストップで平松勝利。 [nextpage] ▼OP第1試合 RIZINキックボクシングルール 55.0kg契約 3分3R×としぞう(フリー)[判定0-3]※27-30×2、28-29〇JIN(楠誠会館)  RIZINキックボクシングルール3分3R(-55.0kg)。  としぞうは『BreakingDown』の常連出場選手であり、自ら“トルネード”と名乗って「BreakingDownドリームをつかみたい」が決めゼリフ。ボクシング経験6年で北海道在住時代はマルスジム主催のイベントにも出場していたとのこと。『BreakingDown5』では小倉將裕に判定負けも『BreakingDown5.5』ではMMAルールで2018年東日本学生選手権(秋季)グレコローマンレスリング55kg級2位のおかせこに判定勝ち。『BreakingDown6』では元プロボクサーのジョーブログにも判定勝ち。  12月の『BreakingDown6.5』では元Krushの冨澤大智にボコボコにされて判定負けしたが、2023年2月に皇治がプロデュースする『NARIAGARI』の第1回大会に乗り込み、元WPMF日本フライ級&元蹴拳ムエタイフライ級王者のムエタイ2冠王・矢島直弥から番狂わせの勝利を奪った。同じく2月の『BreakingDown 7』では山川そうきにKO勝ちして波に乗ったかに見えたが、『BreakingDown 8』で虎之介に判定負け。『BreakingDown 9.5』では西島恭平に、『BreakingDown 10』ではダンチメン・あつきに敗れ3連敗中。アマチュア戦績4勝5敗。  JINは元ICOライト級王者の元氣が代表を務める楠誠会館所属の17歳で、DEEP☆KICKなど関西を中心に活躍中。昨年11月にジャパンカップバンタム級王座、今年7月23日にはMA日本バンタム級王座を獲得した二冠王。2023年8月にRISE初参戦を果たしたが那須川龍心に判定3-0で敗れ、2024年2月には塚本望夢に判定負けも奮闘した。8月には松本天志に初回KO負け。プロ戦績は9勝(3KO)6敗。  1R、両者オーソドックス。カーフを蹴るJIN。踏み込んでくるとしぞうに右フックを合わせる。JINはジャブからカーフキック。パンチの3連打を打ち込むとインロー。ワンツーから左フック。JINが詰めて右ボディ。パンチで出たとしぞうに組みヒザを入れる。1R終了。  2R、JINが詰めると左右のパンチを入れる。カーフからインローを蹴ると、一瞬腰が落ちたとしぞう。パンチを振るとしぞうだが、インローでスリップダウン。ボディを入れたとしぞうにテンカオを返すJIN。ワンツーからカーフキック。パンチを振って出たとしぞうにJINもパンチでの打ち合いに臨む。打ち合いで2R終了。  3R、ギアを上げてきた両者。としぞうのワンツーがヒット。左ボディから右フックを入れるが、JINは首相撲からヒザを返す。頭を付けて前に出るとしぞうにJINは首相撲からヒザを入れる。カーフからインローを蹴るJIN。さらに腹にヒザ。左右のヒックをヒットさせるとしぞう。JINの飛びヒザはクリーンヒットせず。JINのワンツーにとしぞうが左フックを返してタイムアップ。  判定30-27×2、29-28の3-0でJIN勝利。
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