第7試合前には元NJKFスーパーフェザー級王者・大輔の引退セレモニーが行われた。RIZINやRISEで活躍する第3代DEEP☆KICK 63kg王者・山畑雄摩を相手に迎えたエキシビションでは「大輔ロック」と呼ばれた首相撲も披露。ガッチリ捕らえられて抜けられない山畑が思わず苦笑いを浮かべる場面も。
終了後、山畑はマイクを握ると「(大輔には)試合やスパーリングでお世話になって、試合に関しては全く歯が立たずに、ノーランカーで格下の僕に対しても熱く受け止めてくれました。僕はDEEP☆KICKでチャンピオンになって、RISEやRIZINに上がらせてもらってるんですけど、すごく大事な通過点でした。現役生活お疲れ様でした! 引退してからもまた練習お願いします。もう試合で首相撲はイヤです(笑)」とメッセージ。
「僕は27歳でキックボクシングを始めて、29歳でプロデビュー。NJKFのチャンピオンになったのは41歳でした。勝ったり負けたりで、その時にいた従業員とかにたくさん迷惑をかけて、周りの人からも『いつやめるんや。やってもしょうがないやろが』といつも言われてましたが、諦められませんでした。よく『夢は諦めなければ叶う』と言いますが、僕は間違ってると思います。夢を諦めずに努力し続けた者のみが夢を叶えるんだと思います。僕はそれをやれたのかなと、41歳の時に思いました。僕なんか45歳のロートルを相手に、DEEP☆KICKの王者が相手をしてくれました。ああいう若い選手を、僕もジムをやってるので、今後どんどんリングに立たせたいと思います。
今、RISEとかK-1とか流行ってますが、今日の2R、あれ、『首相撲』って言います。面白くなかったかもしれませんが、僕はあれに命を懸けてます。だから今日、雄摩はたぶんわざと組ませてくれたんだと思います。それも含めて感謝してます。あと、僕はムエタイが大好きなので、ヒジあり首相撲ありのNJKF、この団体に僕はずっとずっといます。ずっとずっと皆様もNJKFを応援してください」
その言葉通りとにかく首相撲に全てを懸け、多くの選手を泥沼の首相撲地獄に引きずり込み、時間をかけながらもタイトルまでたどり着いた大輔。今は広島でTRASHという自らのジムを率いて後進の育成に努めている。コメントにもある通りのNJKF愛でこれからも選手を育てていくことだろう。
NJKF西日本本部の興行は、4月30日(日)に岡山コンベンションセンター(拳之会主催)、5月28日に今回同様に大阪・堺市産業振興センター(誠至会主催)などが予定されている。