2019年7月21日(日)エディオンアリーナ大阪・第1競技場『Cygames presents RISE WORLD SERIES 2019 Semi Final Round in OSAKA』にて、-61kg世界トーナメント準決勝戦に臨む元ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者・梅野源治(PHOENIX)が、11日(木)都内所属ジムにて公開練習を行った。
この日は同大会で-58kg世界トーナメント準決勝に臨む志朗(BeWELLキックボクシングジム)との合同公開練習となり、志朗とのマススパーを行った梅野。序盤にいきなり2度蹴り足をキャッチされてコカされてしまったが、左ミドルを中心とした蹴り合いを見せ、最後は志朗のラッシュを一方的に受ける大サービス。終了と同時に大きく振りかぶってのヒジ打ちを繰り出し、和やかに公開練習を終えた。
「志朗選手は以前から本場タイでも活躍しているし、日本でも試合をしていて注目している選手。RISEでもいい勝ち方していたので、手合わせして勉強になりました。同じムエタイを主戦場にしている中でRISEにも参戦しているので、意見交換もしたいと思いました。やってみた感じは上手くて強さもある。ムエタイは上手さだけ見せてRISEルールではアグレッシブさが足りなくて負けてします選手が多いですが、彼は上手さもアグレッシブさもある。次の準決勝が楽しみだと感じました」と、志朗と手合わせした感想を述べた。
梅野は6月12日に開催された『SUK WAN KINGTHONG Go to Raja』で、志朗が準決勝で対戦する元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーフェザー級王者ルンキット・ウォーサンプラパイ(タイ)ともエキシビションマッチで手合わせしている。
「2人はタイプが違うと思う。ルンキットはテクニシャンでいかに距離をうまく取れるか、志朗選手は自分から前へ行ってパンチとローをどう当てられるか。距離の勝負になると思いますが、志朗選手はタイで練習していてチャンピオンクラスと日々キツい練習をやっていると思うので、どうルンキットの距離にさせず自分の距離にするのかは分かっている。それでも相手は距離をとるのが凄く上手い選手なので、手合わせした感想は…凄く難しいな。ルンキットがどれだけRISEルールに適応する練習を積んできたか、そこがポイント。激しい試合になるでしょう」と比較した。
梅野自身は3月の1回戦で2017年EM LEGEND-65kg王者ル・ジュン(中国)に判定勝ちした後、5月19日(日)東京・後楽園ホールで開催された『RISE 132』にも出場。I.K.M.Fフェザー級王者イ・ギュドン(韓国)を2R2分45秒、ヒザ蹴りでKOした。
「初戦では距離が近いと組むことに身体が慣れていて、距離感が合わなかったんです。そこを修正したかった。近い距離でもパンチを打つのを体に覚えさせたいなと。それと3月は消極的だと自分でも感じたので、5月はパンチでも当たれば倒せると自信を持ちたかったから出ました」
打倒ムエタイ路線を突き進んできた梅野だが「今はヒジを一切打ってません。首相撲は体幹を鍛える意味でやっていますが組んでのヒザも一切やってない。テンカオだけですね。相手がパンチを打ってくるところにヒザを合わせる練習はしています」と、現在は完全にRISEルールに合わせた練習に特化しているという。
タイからはスパーリングパートナーも招聘し、万全を期す。
「シリムァンパイは昔ゲーオともやっているし、チャンピオンクラスと試合をしている選手です。ライト級トップランカーの選手を呼んでもらいました。かなりいい練習ができていますね。今までは後輩とか他の選手のレベルに僕が合わせてスパーをやっていましが、今は合わせるというよりは必死に向かって行かないとやられてしまう。そういう環境を用意してもらえて感謝しています。
完全にチャンヒョンの動きでスパーをやってもらっています。2試合見せましたし、パンチとローで圧力をかけてくる。でもチャンヒョンは61kgですが、シリムァンパイは76~77kgくらいあるんです。この圧力に耐えておけばチャンヒョンの圧力も怖くない。僕が攻撃を当てても微動だにしないし、逆にローをもらうと僕が吹っ飛んでいくくらいの威力があるんです」
どう戦うつもりかとの質問には「チャンヒョンはパンチのテクニックがあるので、それも僕のトレーナーに見てもらってコンビネーションを反復して練習しているのでもらいません。総合的なテクニックは圧倒的に僕の方が上。チャンヒョンはパンチとローの2つしか気を付けるのはない。僕は全部で倒せるので総合力で勝負する」とした。
「全部の技ができないとムエタイでは勝てない。僕はどれでも戦える練習をしてきたので、その中で首相撲とヒジが使えないだけ。RISEで何戦かやらせていただいているので、今までやってきた総合力をRISEでも発揮できると思います。ないものをやれというわけじゃなく、制限されているだけなので。RISEからムエタイは難しいかもしれませんが、ムエタイからRISEはルールを知って修正すれば対応はできる。
今回はパンチでも勝てると思っています。もちろん蹴りだけでも勝てますが、総合的に、ローもミドルもヒザも全部で勝負したい。全局面で圧倒したいですね。ほとんどの人はパンチで打ち合ったら僕が不利だと思っているでしょうが、打ち合っても勝てます。あえて打ち合ってもいいと思っています。いい勝ち方をして大阪で試合をするのは初めてなので、衝撃的な勝ち方をしたいと思います。チャンヒョンはKO負けがないそうなので、倒して勝つのが一番いいかなと思っています」と、あえて相手の得意とする土俵でも勝負すると言い放った。
また決勝戦では、RISEライト級王者・白鳥大珠(TEAM TEPPEN)と準決勝で対戦するラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者セクサン・オー・クワンムアン(タイ)とやりたい、とする。
「ルールは違うけれど2015年9月にラジャダムナンスタジアムで負けているので、本来はムエタイルールでやりたいけれど、世界トーナメントでリベンジマッチができるかも。その思いもあって参加したので、できれば決勝でやってリベンジしたい。1回戦ではそこまでRISEルールに対応できていなかった。でもタイ人は1回経験すると次はルールに対応してくるので、初戦とは違うと思う。決勝に上がればさらに適応してくるからどんどん強くなると思っています」と、RISEルールに適応したセクサンに勝ってリベンジしたいと話した。