(C)ROAD FC/RIZIN FF
朝倉海との対戦を望んでいるヤン・ジヨン(韓国)の次戦が2月25日(土)の『ROAD FC 063』(コヤン体育館)での平澤宏樹(日本)戦に決定した。
9日深夜、ROAD FCとヤンがそれぞれの公式SNSで発表したもの。ヤンは「ROAD FCで2月25日に試合します。勝ちます」と意気込みを記している。
ヤンはこのひとつ前のツイートで、2022年7月のRIZIN沖縄大会での海による「感謝の気持ちも込めてヤンジヨン選手と復帰戦で戦わせてもらいたいです」を引用し、「韓国人であれ日本人であれ、約束を守らないのは礼儀ではない。 真のファイターなら約束を守れ」と、日本語で対戦を要求するツイートをしていた。
RIZINで2連勝中のヤンは、当初、海と沖縄大会で対戦予定だったが、海が右拳負傷により欠場。代わりに海の練習仲間の昇侍がヤンと戦い、3R リアネイキドチョークでヤンが一本勝ちしている。
2021年12月の大晦日のRIZINバンタム級JAPANグランプリ決勝で扇久保博正に判定負けして以降、試合から遠ざかっている朝倉は、今春の復帰が予定されている。
榊原信行RIZIN CEOは「4月30日(代々木第一体育館)か5月6日(有明アリーナ)、ここに出てきます」と2大会のどちらかで行うと明言しており、その相手は誰になるか。
2月25日にヤンが対戦する平澤宏樹(ALMA FIGHT GYM LIFE)は、RIZINにも出場したグラント・ボグダノフが率いるグラップラーの1人で、2022年7月のJBJJF『第10回全日本ノーギ柔術選手権』アダルト青帯フェザー級優勝。5つのフィニッシュ勝利も記録しているが、同年12月の「EXFIGHT7」では、ストライカーの鈴木崇矢(EXFIGHT)と熱闘の末、判定負けしている。
プロMMA6戦無敗のヤンにとっては、チューンナップファイトともいえるが、榊原CEOは2月1日の取材で、海の相手には「ヤン・ジヨンでもフアン・アーチュレッタでもない選手も含めて最終調整している。ジヨン選手が言わんとしていることも分かるが、流れも変わってきているので。ジヨン選手はROAD FCとも話をして然るべき試合を組んで行ければいいかなと思っていますし、それが朝倉海にならないかもしれないですけれども、彼が朝倉選手との試合が無いから試合が組まれないことにはならないようにしたいと思っています」と語っていた。
現RIZINバンタム級王者の堀口恭司と、2021年RIZINバンタム級ジャパンGP優勝者の扇久保博正が、大晦日にフライ級で戦った状況下、バンタム級の王座は空位になることが予想される。
そんななか堀口恭司と1勝1敗の前王者・朝倉海の首を狙う者は多い。アーチュレッタをはじめ、大晦日に元UFCのホジェリオ・ボントリンを2R ヒザ蹴りでKOに下し、5連勝中の元谷友貴。その元谷に2年前の大晦日に一本勝ちし、2022年大晦日に瀧澤謙太相手に2R ストレートアームバーで完勝した井上直樹も、王座戦線にからんでくるだろう。
また、扇久保に勝利し、大晦日にアーチュレッタと激闘を繰り広げたキム・スーチョルも、日本勢にとって超えるべき壁となるが、スーチョルはROAD FCが2023年に開催する8人トーナメントへの出場が発表されており、日本でどれだけ出場機会が残されているか。
また、Bellatorファイターのアーチュレッタとの対戦を望む選手は朝倉海だけではないだろう。ヤンにとっても、次戦の内容次第では、2カ月間隔の試合に意欲を示すことも考えられる。
果たしてヤンは母国でどんなファイトを見せるか。そして朝倉海の約1年半ぶりの復帰戦の相手は誰になるか。