DEEPへの「復讐」を誓うダウォンと「脱北」ジョンヒョクが4年7カ月ぶりに再戦
DEEPとの対抗戦メンバーとして活躍すれば、日本での試合の夢も叶うかもしれない。決勝でジョンヒョクは、バン・テヒョンを破ったユン・ダウォンとの対戦に。両者は2018年5月の「TFC18」で戦いドロー。今回が決着戦となる。
“脱北ファイター”ジョンヒョクについて「5年前のことは私が勝ったと思っている。彼は賢く戦うスタイルじゃない。喧嘩ファイター」とバッサリ斬り落としたダウォンは、「打撃でもお前に勝つよ。もう昔の私じゃない」とジョンヒョクに告げる。ジョンヒョクも「ビビるなよ、殺さないから」と返し、試合に向かった。
いよいよライト級の決勝戦。4分2Rとなる。
拳を合わせた両者。1R、長身を活かし、得意の左インローのダブルから入るダウォンに、右カーフを返すジョンヒョク。続く2発目にダウォンは、ダブルレッグテイクダウン! 金網まで這うジョンヒョクの立ち際に右で差すと、ジョンヒョクは左で小手巻き。バックに回らせず金網を使い正対して立つと、四つから突き放してスタンドに。
「これくらいじゃダメ、もっと続けないと」と挑発するジョンヒョクは、シンガードを着けた右足で素早いロー。さらに左でインローと前足を蹴る。左インローのダウォンに対し、右ローをダブルで当てるジョンヒョクだが、ダウォンはダブルレッグで金網まで押し込み、右で深く差していく。左で小手に巻き、つま先を横に向けてテイクダウンディフェンスするジョンヒョクに、ボディロックしたダウォンは前方に崩して手を着かせると、その立ち際で左脇を潜り、スタンドバックに。
ボディロックで崩して左足をかけ、引き込んで両足をかけると、最初は右手で、ジョンヒョクが後ろ手を剥がしにくると喉下を左手に変えて絞めて、クラッチを組み、タップを奪った。
マウスピースを投げ、「俺が韓国代表だ!」と叫んだダウォン。敗れたジョンヒョクにもハグすると、「正直、絞めたときにここで極められなかったら、2Rは危ない、そういう気持ちで極めた」と吐露。ジョンヒョクは「キックガードが無ければもっとカーフを効かせられたけど、これもルール。次は進化した姿で戻って来る」と約束した。
ライト級の代表となったダウォンは、「日韓戦でDEEPでチャンピオンクラスが出て来る。そういう選手に勝つためにここに参戦した。お金じゃない。ファイターは強い相手と戦うことに大きな意味を置くから。私は3kg足りなかった。フェザー級がライト級を獲る。行くぞ! DEEP、壊してあげる。待ってろ」と決意を新たにする。
DEEP代表の大原樹里(KIBA マーシャルアーツクラブ)は31勝18敗3分で、フェザー級で5勝4敗1分のダウォンとは大きな差があるが、この「BLACK COMBAT」で選抜戦を勝ち抜いた選手たちには、日本のDEEPに勝つという大きなモチベーションを持っている。その部分でも決して軽視できない、ユン・ダウォンの勝利だった。