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【DEEP×BLACK COMBAT】UFCで八百長絡みの違法賭博で引退したハン・スーファンが電撃復帰、西川大和をKOした“脱北ファイター”の日本への思い=大原樹里と対戦するのは?

2023/01/26 23:01

「世代交代」を成し遂げたダウォン、UFC以来の敗北テヒョンは「格闘技は簡単じゃない」

 1R、左インローから入るダウォン。テヒョンは前足を上げてチェック。さらにダウォンは素早いインロー。右ローも放ち、足から崩そうとする。

 じりじりと詰めるテヒョンも右ロー。そこに右ストレートを合わせようとするダウォンをかわすと右ロー。しかしその蹴り足を掴んでテイクダウンはダウォン! 切り切れず、さらに背中を着いてガードに入れてしまうテヒョン。

 両足を伸ばしてスペースを作るテヒョンは、中腰から飛び込んできたダウォンに右で差すが、それを潰して再び背中を着かせるダウォン。しかしテヒョンも半身から右を差して立ち上がり。この攻防で大きく口を開けて呼吸し、スタミナに不安を残す。

 ダウォンの右ローを受けながら右で差して押し込むテヒョンだが、体を入れ変えるダウォンは離れて左ロー。テヒョンの右は遠いが、左も伸ばすとダウォンが金網に詰まり、1R終了のホイッスル。

 2Rも先に左インローはダウォン。そこから前足にシングルレッグに入るが、これをがぶったテヒョンは首を抱え、金網に押し付けてアームインギロチンチョークで引き込み! ガードの中に入れるも、あんこの大きなグローブでどこまで絞めれるか。ダウォンは両足を立てて凌ぎ、腹を叩くと、諦めたダウォンが腕を解いて、金網を使っての立ち上がりに移行。

 その立ち際にバックを狙うダウォンが右足をかけて引き出し、スタンドバックから持ち上げて着地際でバックテイク。両足をかけてリアネイキドチョークを狙うが、後ろ手を剥がすテヒョン。ダウォンは4の字ロックを組んで背後から3発パウンドしたところでホイッスルが鳴らされた。

 跪いてテヒョンに頭を下げ「ありがとうございました。光栄です。たくさん学びました」と語るダウォンが、判定は3-0で勝利。

 決勝進出で「世代交代」と口にしたダウォンだが、「1Rのワンツーで殴られて眩暈がしました。力がすごく強くて、まだ学ぶことが多いです」と先輩に敬意を示す。

 約6年3カ月ぶりの“試合”で敗れたテヒョンは、「確かに試合とスパーリングは違う。必死になって戦う人に勝つのは簡単じゃない。一緒に必死になってやらないといけなかったのに……こうしてみると少し残念な気持ちも残るのですが、とにかく結果的に今これが、現時点での実力だと思います。正直、相手が階級下なので、少し見下した部分もあったのですが、現役選手はやっぱり強い。私も頑張ってやらないとダメ。格闘技では意思が一番大事」と気持ちも体力も足りなかったと語った。

 そして、あらためて選手生命を棒に振った八百長事件について、語り始めた。

「あれはまず、私が悪かったです。そういう提案を受けれて、そんなことを起こしたことについてはほんとうに私が……過ちを犯しました。それについて処罰も受けましたし、しかし、一応、八百長はしなかったということと、またそれをしなかったのも私の意思だったということは信じてほしい」

 そう語ったテヒョンは、少し晴れた表情で、「それ以来、ある意味、久しぶりに格闘技に……大会までじゃないけど、運よく出場することになって勝ったらもっと良かったのに……今日はすごく足りなかったし、格闘技に対してちょっと未練が残っていて、こうして出たんですが、今日ひとつ真剣に感じたことがあるとしたら、またこのステージに入って勝つためにはほんとうにどれだけ頑張らないといけないのか。それをまた……終わってから感じます。格闘技は簡単じゃないですね。久しぶりまた試合が出来て良かったです。面白くて、負けて残念ですが、現役選手のその意思が、すごいと思います」と、強さを増したダウォンを讃えた。

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