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2023年4月にRIZINフェザー級で対戦が決定した朝倉未来(トライフォース赤坂)と、前同級王者・牛久絢太郎(K-Clann)が、早くも情報戦で火花を散らしている。
1月22日に朝倉は「風邪ひいたから1日中、牛くんの試合見た 攻略法を探す時間が1番楽しい 今日の1日は1か月分の練習に匹敵する」と、風邪にかかったことを明かしながらも、その間、得意の「見取り稽古」=動画研究にあてたという。
風邪ひいたから1日中、牛くんの試合見た
— 朝倉未来 Mikuru Asakura (@MikuruAsakura) January 22, 2023
攻略法を探す時間が1番楽しい
今日の1日は1か月分の練習に匹敵する
朝倉はかねてから試合動画を見ることで、自身がそこに対峙したことを想定することが可能と本誌の取材で語っている。
「格闘技のことは移動中なども考えていますし。加えて今はYouTubeも思考材料ですから、ずっと頭を使っているんですよね。何も考えない時間はない。動画でも、横のアングルで撮られた試合の映像から、僕が正面に立った時の絵が想像できるんですよ。僕にとっては容易いことなんです」
練習時間以外も、格闘技を思考しているという朝倉に対し、牛久も23日に出稽古先の米国アメリカントップチームでの練習休日に動画で朝倉を研究していることをツイートしている。
「日曜日でジムが休みなので一日中、過去の試合映像を見ました! Wi-Fi使える環境に感謝」
日曜日でジムが休みなので一日中、過去の試合映像を見ました!
— 牛久 絢太郎 Juntaro Ushiku (@kinnikun0228) January 22, 2023
Wi-Fi使える環境に感謝🙏
取材によれば、朝倉未来戦に向け、牛久は「知人を通してATTマネージャーに連絡を取り、返信をいただきました」と、ATTに直にコンタクトを取り、単身出稽古に乗り込むことを決めたという。
英語は「全く喋れない」という牛久だが、フェザー級のベルトを持つDEEPの協力も得て、練習環境を整えているという。
そんな牛久を所属先の横田一則K-Clann代表は、「牛久から『ATTに行って来たい』と相談がありました。自分で強くなろうとすることには僕はオープンなので『行って来い!』と送り出しました。1カ月ほどになると聞いています」と、背中を押したことを語る。
牛久は、ニューヨーク経由の入国審査では「僕だけめちゃくちゃ質問されて、マジで困りましたが、日本人スタッフの方が通訳してくれて助かりました」と苦笑するが、「ニューヨークはめっちゃ寒いなと思ったんですけど、飛行機で3時間のフロリダはすごく温かいです」と、ATTのあるフロリダの温暖な気候のなかでやる気に満ちている。
フロリダでは、民宿からジムに通うことになるが、トランジットのニューヨークからフォートローダーデールに折り畳み自転車が届いていないことが判明。ジムまでの移動に民宿のオーナーが自転車を貸してくれることになったという。
同ジムでは前戦で牛久が敗れたクレベル・コイケも出稽古の経験があり、牛久にとっては自身の進化のための新たな一歩を踏み出したといえる。また堀口が帰国後は、ともに練習することになる。
大晦日のリング上では、朝倉が「牛くん、お互い過去最強の状態でやろう」と呼びかけ、牛久も「このカードは僕も2年前くらいから楽しみにしていて、未来選手と試合できることを光栄に思います。66kg、フェザー級で最高の試合をしましょう」と答えている。
互いに相手の研究時間もたっぷりあるなかで、万全の状態に仕上げてのフェザー級戦で、王者クレベルへの挑戦権を得るのは、牛久か朝倉か。