試行錯誤のオーディション
12月の会見では、「何も努力していない不良を有名にしたいわけではない」「ぶっちゃけ素人も多い」「今パッと有名になりたいとかじゃなく、再生数とかよりも格闘技で本気で上に行きたい奴を選びたい」「ガチで頑張ってるやつらの力になりたいと思ってます」と語っていたが、その想いはどこまで反映されているか。
今回のオーディションでの「予選」ともいえる『NARIAGARI BOX』について、皇治は、「ファイターは皆、普段必死こいて努力してリングに上がってんねん。せやからイキがっとるだけとか、成り上がりたい気持ちはあっても素人がファイターと一緒のリングに上がれるほど甘くない。でも成り上がりたい気持ちが強い素人の奴の力にもなりたい。せやから、海外で電話ボックスの中で殴りあいしとるのをオモロイなと思ってパクった」と、堂々のパクり宣言。「気持ちを見たい」とした。
「素人の奴らは広いリングで魅せる技術も体力もない。せやから、この『NARIAGARI BOX』で根性魅せてリングまで成り上がったらええ。格闘技のリングはそんなに甘まない。『NARIAGARI』のリングはホンマに格闘技界を盛り上げたいと、成り上がりたいと日々努力しとる奴が張り切きれる舞台にしたい」とする一方で、「リングは格闘技に対して熱く、努力している選手が闘う場所。しかし、今回の『NARIAGARI』では、格闘技を本気で頑張っている人だけでなく、“どんな形でも成り上がりたい”という志を持っている人も応援したい。『NARIAGARI BOX』は、そんな人たちの熱い思いをぶつけ合う場所。勇気と度胸を魅せたものだけが、本戦のリングに上がる権利を得る」と、試行錯誤していることもうかがわせた。
動画コンテンツとしては、大会前に注目を集める必要があり、そのオーディションの手法は、『BreakingDown』と似通ってくる。
アドバイザーの青木真也が「田中ED、“エグゼクティブディレクター”、真面目にやる気ある? ちゃんとしたヤツ、来るんですか?」と問うと、皇治は「我々は普段ふざけてるけど、格闘技に対しては真剣ですから。(でも参加者は)大半ふざけてますね。『BreakingDown』だと思ってきてますから。応募書類で『BreakingDown』のを使い回してきたヤツはここに呼ばなかった」と苦笑した。
応募者に「俺、みんなに言いたいのは、いろんな夢や目標があっていいけど、努力しているやつをフックアップ(※有名人が無名の者を自分のフィールドまで引き上げて紹介すること)したい。ちょっとポッと来て、いままで努力してないけど“仲間や家族守りたいからこの企画に応募しました”じゃあ、俺らに響かない。見返すことや、人の批判を覆すのって相当な努力がいると思う。それができるなら戦う意味があると思うけど、勘違いしてほしくないのは、パッと来て、ちょっと戦って有名になることなんて、絶対にないから」と語った皇治。
果たして、2月5日の本戦に残るのは、どんな選手か。