2026年2月8日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館『K-1 WORLD GP 2026~ -90kg世界最強決定トーナメント~』の対戦カード発表記者会見が、12月5日(金)都内にて行われた。
会見後の囲み取材で、K-1実行委員会の宮田充Krushプロデューサーは、K-1 WORLD GPフェザー級王者・寺田匠(team VASILEUS)とのSNSでのやり取りについて事情を説明した。
宮田Pは「昨日Xの方でお騒がせしてしまったフェザー級王者の件ですが、本来僕が運営の立場でああいう選手に対して書くのは好ましいことではないと承知しているんですけれども、キャリアの浅い若いファイターが言うのはどうでもいいんですけれど、チャンピオンの選手が試合に関することを投稿していて。それがファンに反響を呼んでるとなると、こうだよというのはファンに伝えないと。今まではそういうのを黙殺していたと言うか、気にも留めてなかったけれど、重く見て投稿させてもらいました」と、寺田の投稿を重く見たうえでの行動だったとする。
「それを見てその選手とやり合う気はさらさらなくて。僕らは整えて興行としてやるのが第一なので、その選手とやり取りし続けないといけないんですけれど。一番言いたいのは、チャンピオンベルトというのはイベントのシンボルだし、目標なんですよね。その体重で戦っている子たちの目標なので、その山のてっぺんが見えるのか見えないのかって状況は好ましくないと思うんですよ。
(スーパー・バンタム級王者の)金子くんは(王座に就いてから)もうすく4年になるんですけれど、コンスタントに4回防衛戦を重ねていると。(バンタム級王者の)石井くんなんかも11月に獲って3カ月弱で初防衛戦を望むっていう。怪我とかコンディションとか、階級を上げるとかっていうのはしょうがないことなんですけれど、チャンピオンに関しては僕らも当たり前のことを求めるし。それがフェザー級王座を目指すファイターにとってはてっぺんが見えづらい状況になっているのは好ましくないし、そこをどう整えるかというところですね」と、やはり防衛戦に関することが問題となっているようだ。
【写真】SNSで不満を訴えたK-1 WORLD GPフェザー級王者の寺田匠「だから何らかの決着はあると思うんですけれど、僕らも運営としてチャンピオンの立場の選手とも向き合わないといけないし、チャレンジャーとしての立場の選手とも向き合わないといけない。ちょっとお見苦しいところを見せたのは恥ずかしいところなんですけれど、ファンの皆さんにはご心配をかけましたけれどもしっかりとケリを付けようと思います。組織としてプラスの方向に持って行かないといけないので、そこは僕の立場として頑張りどころだと思っています」と宮田P。
寺田が「返上するかどうかの話し合いは何度もしています」と反論したことについて聞かれると、「そこはコメントしづらいです。泥試合は避けたいところなので。僕としてはSNSに書いたことが全てですね。話し合いっていろいろな話になるし、こっちが求めるゴールにならない時もあるし、そこは話し合いのことなので。僕もあの子は格闘代理戦争の頃から関わらせてもらって、同じ九州なので昔から直接話している選手なので。ファイターというのは、はっきり言うと例えばONEとか意識したりいろいろな時期があると思うんですけれど、それは別に選手は動くものだと思っているから。そうなるんだったらこうなるよって話を変わらずしていくだけですね。とにかくK-1の興行を充実させるために仕事をするってところですね」と、直接の回答は出来ないとのことだった。
寺田から、この相手とやりたいという話はなかったのか、と問われると「選手だからありますよ。いろいろな欲望がある。それが噛み合う時と噛み合わない時があるし、僕らも組みたいマッチメイクの何割が組めるかと言ったら3割くらいなんですよ。でもそれは寺田くんに限らず他のファイターにもあることなので。あまり自分のスタンスを崩さず、K-1としてのラインはあるので、(マッチメイク成立に)あまり時間をかけたくないかなと。
今回はそれがファンの方の見えるところになってしまったので対応しているところですが、本来は『このカードになりました』って発表が(望ましい)。そういう意味では金子vs.大久保はスカッと決まりました。金子くんが何か言うかなと思ったんですが男らしかったですね。金子くんはオファーを断ったことがないんですけれどね。大久保くんもどんどん決まった試合をどんなタイプの相手とでもやるし。そういう選手のタイトルマッチは楽しみですよね。選手は早くスイッチ入れた方がいいですから」と、マッチメイクに時間がかかりすぎるのはよくないことだと話した。