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【NARIAGARI】皇治が東京と大阪でオーディション「『BreakingDown』だと思って応募してきたヤツは呼ばなかった」、電話BOX戦、“寒天マン”らプロも参加

2023/01/10 18:01
 皇治(TEAM ONE)が『NARIAGARI』(2月5日・176BOX)のオーディションを大阪、東京で行った。大阪では原口健飛、東京では青木真也も審査員として参加するなか、応募者がそれぞれ出場に向けアピールした。  7日の大阪オーディションでは、なぜか春日井“寒天”たけしが「寒天マン」としてマスクを着用して参加。9日の東京オーディションでは、元WPMF日本フライ級&元蹴拳ムエタイフライ級王者の矢島直弥(TSK japan)らも参加した。  春日井は、「初めまして。寒天の町、春日井市からやってきました。寒天マンです」と自己紹介。皇治から「RIZINにも参戦した春日井選手ですよね?」と問われると、「いえ、完全に寒天マンです」ととぼけて場を盛り上げた。  矢島は、2017年の試合で顎の骨折で一度は引退したものの、2022年に5年ぶりに現役復帰。10月16日の「初代KROSS×OVER KICK -53kg王座決定トーナメント決定戦」で、星憂雅(IDEAL GYM)に判定負けで戴冠ならず。2023年1月22日の「Bigbang44」で小寺雄太(谷山ジム)との試合も決定しているが、連戦で『NARIAGARI』に出たいとアピールした。 「もしKOされたら試合は出来ないですね」という青木に、皇治は「自分が売れていない頃からチャンピオンだったし、俺は知っていて、この企画に、団体にぴったりだと思ってた。選考動画で試合を見てみたい、力になりたいと思った」と語っている。果たして矢島はBigbangで勝利し、『NARIAGARI』出場を果たすか。  オーディションで物議を醸したのは、電話ボックス状の狭い空間で殴り合う『NARIAGARI BOX』ファイトだ。  もともと2021年12月にロシアで第1回大会が開催された『Punch Box』の模倣だが、ロシア版はオープンフィンガーグローブ着用で互いに「ボックス」し合う形だったが、『NARIAGARI BOX』ではOFGとボクシンググローブの両方で実施。30秒間を互いに至近距離でひたすら殴り合う光景が繰り広げられた。  レフェリーが中に入れないため危険で、限られたスペースで頭も当たりやすく、攻防も無く、フィジカル、ハンドスピードに長けたものが優勢となる。一方でスペースが無いことで振りかぶりにくく強振は難しいとの意見もある。  皇治はSNSで「パンチが1番伸びない距離で殴り合える空間です。 今のところ一度もKOが出てません。 リングでの素人の闘いが1番危ないです。 しっかり考えてます。 ただ、怪我を恐れたら格闘技はできません。 NARIAGRI、格闘技の応援宜しくお願い致します」と説明。 「あそこでいいファイトをした奴がホンマのリングに上がっていく」と、オーディションのハイライトを演出した皇治は語るが、その意図はどこにあるのか。 [nextpage] 試行錯誤のオーディション  12月の会見では、「何も努力していない不良を有名にしたいわけではない」「ぶっちゃけ素人も多い」「今パッと有名になりたいとかじゃなく、再生数とかよりも格闘技で本気で上に行きたい奴を選びたい」「ガチで頑張ってるやつらの力になりたいと思ってます」と語っていたが、その想いはどこまで反映されているか。  今回のオーディションでの「予選」ともいえる『NARIAGARI BOX』について、皇治は、「ファイターは皆、普段必死こいて努力してリングに上がってんねん。せやからイキがっとるだけとか、成り上がりたい気持ちはあっても素人がファイターと一緒のリングに上がれるほど甘くない。でも成り上がりたい気持ちが強い素人の奴の力にもなりたい。せやから、海外で電話ボックスの中で殴りあいしとるのをオモロイなと思ってパクった」と、堂々のパクり宣言。「気持ちを見たい」とした。 「素人の奴らは広いリングで魅せる技術も体力もない。せやから、この『NARIAGARI BOX』で根性魅せてリングまで成り上がったらええ。格闘技のリングはそんなに甘まない。『NARIAGARI』のリングはホンマに格闘技界を盛り上げたいと、成り上がりたいと日々努力しとる奴が張り切きれる舞台にしたい」とする一方で、「リングは格闘技に対して熱く、努力している選手が闘う場所。しかし、今回の『NARIAGARI』では、格闘技を本気で頑張っている人だけでなく、“どんな形でも成り上がりたい”という志を持っている人も応援したい。『NARIAGARI BOX』は、そんな人たちの熱い思いをぶつけ合う場所。勇気と度胸を魅せたものだけが、本戦のリングに上がる権利を得る」と、試行錯誤していることもうかがわせた。  動画コンテンツとしては、大会前に注目を集める必要があり、そのオーディションの手法は、『BreakingDown』と似通ってくる。  アドバイザーの青木真也が「田中ED、“エグゼクティブディレクター”、真面目にやる気ある? ちゃんとしたヤツ、来るんですか?」と問うと、皇治は「我々は普段ふざけてるけど、格闘技に対しては真剣ですから。(でも参加者は)大半ふざけてますね。『BreakingDown』だと思ってきてますから。応募書類で『BreakingDown』のを使い回してきたヤツはここに呼ばなかった」と苦笑した。  応募者に「俺、みんなに言いたいのは、いろんな夢や目標があっていいけど、努力しているやつをフックアップ(※有名人が無名の者を自分のフィールドまで引き上げて紹介すること)したい。ちょっとポッと来て、いままで努力してないけど“仲間や家族守りたいからこの企画に応募しました”じゃあ、俺らに響かない。見返すことや、人の批判を覆すのって相当な努力がいると思う。それができるなら戦う意味があると思うけど、勘違いしてほしくないのは、パッと来て、ちょっと戦って有名になることなんて、絶対にないから」と語った皇治。  果たして、2月5日の本戦に残るのは、どんな選手か。
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