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【PANCRASE】鶴屋怜が猿飛流に一本勝ちで新王者に!「UFCにPANCRASE代表として挑戦していく」、バンタム級・田嶋が4RにTSUNEをTKOで暫定王者に! 透暉鷹が国際戦辛勝、雑賀ヤン坊が豪快TKO! 伊藤が2位上田に一本勝ち、林が劇勝! 新居が高木を極める、KARENが判定負け、沙弥子が一本負け

2022/12/25 13:12
 2022年12月25日(日)「PANCRASE 330」横浜武道館大会が行なわれた。  フライ級王座戦で王者・猿飛流vs.鶴屋怜、バンタム級暫定王座戦でTSUNEvs.田嶋椋が行われたほか、透暉鷹、雑賀ヤン坊達也、沙弥子の国際戦、岡野裕城、伊藤盛一郎、ソルトのPANCRASE初参戦、IMMAF準優勝・山口怜臣のアマチュア戦などプレリミナリー4試合を含む、全17試合が2022年PANCRASE最終戦に並んだ。出場選手のコメントは以下の通り(※選手名から見どころ記事)。  同大会は、PANCRASE YouTubeチャンネルがプレリミナリーからメインカード枠の全試合を放送。ABEMAとU-NEXTにてメインカード13試合が配信された。会場には大晦日RIZINに参戦するフアン・アーチュレッタも来場。 ▼第13試合 フライ級キング・オブ・パンクラス・チャンピオンシップ 5分5R×猿飛流(リバーサルジム川口REDIPS)王者・11勝4敗 56.5kg[2R 1分03秒 リアネイキドチョーク]〇鶴屋 怜(パラエストラ松戸)挑戦者・6勝 56.45kg※鶴屋が新王者に  猿飛流は、2021年5月のフライ級暫定王者決定4人トーナメントBブロックで上田将竜にスプリット判定で勝利するも負傷により小川徹との決勝戦に進めず。ベルトを巻いた小川の2度目の防衛戦で3月に王座挑戦。5R判定で勝利し、王座を奪取している。  王座初防衛戦に向け、猿飛流は「怜くんはこれから世界に行くような、日本を代表して戦うような選手。ここで王者として、怜くんに1回だけ黒星をつけて、いろいろと学んでもらおうと思っています。王者の強さを見せます。『超新星vs.苦労人』という形で、今までお互い積み重ねてきたもの、怜くんは幼少の頃からずっと世界で戦うためにやってきて、僕はこのPANCRASEの、尊敬する仙三さんのベルトが欲しくて、一度格闘技を引退してもしがみついて格闘技をやって、やっと獲ったベルト。そのどっちの思いが上回るか、それを見てほしい」と語っている。  対する鶴屋は、DEEPで久保健太を1R TKOに下すなど3連勝後、2022年4月にPANCRASEに戦場を移すと、秋葉太樹を1Rリアネイキドチョーク、2022年9月の前戦では上田将竜を1R パウンドによるTKOに下し、5連勝で王座挑戦を決めた。  9月には米国修行も敢行し、ラスベガスのエクストリーム・クートゥアーでUFCフライ級ランカーのアミール・アルバジや、Bellatorバンタム級GP準決勝に臨むパッチー・ミックス、修斗王者の安藤達也とも練習を重ねてきた。今回の初の5分5Rのタイトルマッチに向けて「20年前、父親がここで引退し、19年前、一番弟子が初めてベルトを巻いた地。俺がやるしかないだろ」と、父・鶴屋浩がヴィトー・シャオリン・ヒベイロと3Rを戦い引退した場所、さらに松根良太が修斗世界フェザー級(-60kg)タイトルマッチで大石真丈に判定勝ちし、史上2番目の若さで修斗世界王座獲得に成功した横浜文体のサブアリーナである横浜武道館での戴冠への意気込みを表している。 猿飛流「明日はメインイベンターとして、チャンピオンとしての試合を見せます。見ていてください。絶対に盛り上げます」 鶴屋 怜「2022年ラストのPANCRASEの試合でしっかりKO・一本して盛り上げるんで。チャンピオンになります」  1R、いきなりダブルレッグからボディロックでテイクダウン狙う鶴屋。凌ぐ猿飛流をバックテイクテイクし、両足もかけてリアネイキドチョーク狙いから、変形ヒザ十字、スロエフストレッチに極めに行くが、外してリアネイキドチョーク狙いに移行も、正対して立つ猿飛流!  なおも詰める鶴屋。力を使う。強引に首投げの鶴屋に立つ猿飛流。右で差して押し込むが、猿飛流は左で小手に巻き、右ヒザを突く! 鶴屋は押し込み、猿飛流はヒザ。1者が10-9で猿飛流、2者が鶴屋10-9。  2R、サウスポー構えの鶴屋。猿飛流の右の蹴りに右フックを当てて蹴蹴り足を掴んでテイクダウン、インサイドから強いポスチャーでパウンド! オープンガードの猿飛流に左右を突き、猿飛流が後ろを向いたところにバックを奪いリアネイキドチョークへ! 猿飛流がタップした。鶴屋が新王者に。  試合後、ベルトを巻いた鶴屋は、涙で「想定外で2Rに行っちゃって泣いちゃったんですけど……すみません。このベルト、お父さんに巻きたいんで。(肩にかけて)ありがとう(抱き合う)。もっと強くなってUFC、PANCRASE代表として挑戦していきますんで、これからも応援、よろしくお願いします」とマイクで語った。 [nextpage] ▼第12試合 フェザー級 5分3R〇透暉鷹(ISHITSUNA MMA)暫定王者・10勝3敗 66.25kg[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×パン・ジェヒョク(KOREAN TOP TEAM)10勝7敗 66.15kg 7月大会で亀井晨佑にネックロックによる一本勝ちで涙のフェザー級暫定王者に輝いた透暉鷹(ISHITSUNA MMA)が、ワンマッチで韓国のパン・ジェヒョク(KOREAN TOP TEAM)と対戦する。  2021年10月から4連勝中、2022年は無敗の暫定王者・透暉鷹はプロでは初の国際戦。対戦相手のパンは、MMA10勝6敗。過去FightingNEXUSで4度、来日経験があり。2018年8月に小森真誉にリアネイキドチョークで一本勝ち後、2019年7月に現修斗ライト級王者の西川大和に3R TKO負けも、以降はMMA7勝2敗。キックでも1勝を挙げている。  2022年8月の前戦では「Double G FC 13」でDouble GFC暫定フェザー級王座決定戦をパク・チャンスと戦い、判定負けで王座戴冠を逃しているが、左のジャブ・ストレート、右フックに自信を持ち、2KO・TKOを記録している。  透暉鷹が2022年を4戦無敗で締めくくるか、それともBRAVE CFで国際戦経験も持つKOREAN TOP TEAMのジェヒョクが暫定王者を下すか。 透暉鷹「初の国際戦ですけど、普通に勝つだけじゃなくて、しっかり自分の強さを証明して勝ちます。応援よろしくお願いします」 パン・ジェヒョク「明日は記憶に残る試合をしたいと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございます」  1R、ともにオーソドックス構え。右を振る透暉鷹の2度の組みを切るジェヒョク。右を当てて透暉鷹のバランスを崩す。3者10-9ジェヒョクのラウンドに。  2R、左から右を当てるジェヒョクに透暉鷹も前に出て四つに組んで崩すが、倒れないジェヒョク。透暉鷹は左ハイからダブルレッグも切るジェヒョク。しかし、続くダブルレッグでテイクダウンを奪う透暉鷹は、ジェヒョクのバックを奪い、両足をかけることに成功。4の字ロックからフェイスロック気味に極めに行くが、正対から立ち上がるジェヒョク。透暉鷹が詰めてブザー。2者が透暉鷹も、1者はジェヒョクを支持。  3R、透暉鷹のローにカウンターの右を狙うジェヒョク。しかしそのローが金的に入り、うずくまるジェヒョクにインターバル。金網にもたれかかるジェヒョク。  再開。2度のダブルレッグから脇を潜ろうとする透暉鷹にそれをさせないジェヒョク! 右ミドルを当てると、透暉鷹も左を伸ばす。なおもダブルレッグにトライの透暉鷹に小手に巻いてバックを許さないジェヒョク。  スクランブルするジェヒョクを金網に詰めると、透暉鷹はついに尻下でクラッチしてテイクダウン! 背中を着かせると、パウンドから四つん這いで立とうとするジェヒョクのバックを奪い、両足を巻いてバックからパウンドでブザー。  判定は2-1(29-28×2, 28-29)と割れ、透暉鷹が後半の組みを制し、国際戦で勝利。試合後、透暉鷹は「メッチャ不甲斐ない試合をしてすみません。応援ありがとうございました。もっと強くなります」と頭を垂れた。 [nextpage] ▼第11試合 ライト級 5分3R〇雑賀ヤン坊達也(DOBUITA)#1位・9勝(9KO)3敗 70.15kg[1R 4分49秒 TKO] ※右ストレート→パウンド×シュウジ ヤマウチ(YAMAUCHI TEAM/BRZIL)20勝11敗 70.45kg  ライト級1位の雑賀ヤン坊達也(DOBUITA)と、Bellator参戦中のゴイチ・ヤマウチの従兄弟シュウジ・ヤマウチ(YAMAUCHI TEAM/)が参戦。セコンドとしてゴイチも来日している。  雑賀ヤン坊は、MMA8勝3敗。8勝のすべてをKO・TKOでマークしているストライカー。  2017年8月の『Fighting NEXUS』でプロデビューし、184cmの長身から繰り出す打撃を武器に4勝(4KO・TKO)1敗の戦績を挙げ、2019年7月大会からPANCRASE参戦。小林裕を1R KO後、2019年9月大会では体重超過のトム・サントスも1R右ストレートからのパウンドでTKO。2020年9月に林源平を1Rわずか1分55秒、右アッパーで沈めてKO勝利で「暫定王座」のベルトを巻いた。  2021年12月の正規王者・久米鷹介との王座統一戦で腕十字で敗れ、ベルトを手放すと、2022年4月の「RIZIN TRIGGER 3rd」では、江藤公洋にテイクダウンを奪われ、パウンドアウト。2連敗を喫したが、2022年9月のPANCRASE前戦では、松岡嵩志を右の連打で1R TKO。再起を遂げている。  対するヤマウチは、MMA20勝10敗で現在4連勝中(3試合連続1Rフィニッシュ)。2022年8月の『Bellator 284: Gracie vs. Yamauchi』でネイマン・グレイシーをKOに下したゴイチ ヤマウチの従弟にあたる。当初、2020年4月の「PANCRASE 314」でアキラと対戦予定も、当時の新型コロナウィルス感染拡大により、大会自体が延期となっていた。  ヤマウチは、オーソから強い左フックを持ち、20勝中6KO・TKO勝ち。さらに11のサブミッション勝利も誇り、腕十字、リアネイキドチョーク、ギロチン、三角絞め等でのフィニッシュをマークしている。  15戦無敗のUFCファイター、ウマル・ヌルマゴメドフと判定まで持ち込んでいるヤマウチは現在31歳。5歳まで日本で暮らしており、初の日本での試合でどんなファイトを見せるか。打ち合いも辞さないヤマウチに、ヤン坊得意の横須賀アッパーが火を噴くか。 雑賀ヤン坊達也「シュウジ選手、ブラジルから日本までありがとうございました。明日は最高の試合をして皆さんにクリスマスプレゼントに出来ればいいなと思います。KOしますのでよく見ていてください。よろしくお願いします」 シュウジ ヤマウチ「はじめまして。PANCRASEに出ることを非常に嬉しく思っています。明日は必ずいい試合をしますので皆さん、期待してください。よろしくお願いします」 雑賀(※計量後のコメント)「今回の試合に向けて、ボス(長岡弘樹、同じ大会で村山暁洋と対戦)DOBIITAでしっかり作り込んできました。出稽古ではSONIC SQUADでRIZN大晦日大会に出る井上直樹選手らとも練習してきました。シュウジ選手は下の階級でも戦っていますが、前戦でもライト級で勝ってますし、公開練習を見ると、腕回りとかも太くてパワフルな打撃を持っています。でも自分も“横須賀アッパー”で打ち勝ちます!」  1R、速いジャブの雑賀に、シュウジも左フック、左ハイを打ってダブルレッグへ。腰を抱きボディロックのシュウジ。崩して尻を着かせるが、上体を金網背に雑賀も細かいパンチ。寝かせようとするシュウジはアンクルピックで崩し、立つ雑賀にボディロックから後方にテイクダウン!  ここも上体を金網に立てる雑賀。シュウジが上体を立てると合わせて雑賀も立ち上がりに成功。すぐに詰めて右を当てて前進すると、頭が下がるシュウジにショートで下から突き、左右から右ストレート! 雑賀が後方にダウンしたところに雑賀は残り20秒のコールのなか、パウンド連打で決めた。  Belaltorのスカウトも来場するなか、雑賀は「遠いところまで来ていただいて、ありがとうございます。次ねタイトルマッチといいたいところですが、アキラ選手と久米選手が統一戦をやるだろうから、どうですか、一回、別のところ目指していいですか。海外とか。そういう試合が出来たと思います。最後に俺がヤン坊だ!」とアピールした。 [nextpage] ▼第10試合 PANCRASEバンタム級 暫定王者決定戦 5分5R×TSUNE(リバーサルジム新宿Me,We)1位・18勝12敗4分 60.95kg[4R 3分13秒 TKO] ※タオル投入〇田嶋 椋(OOTA DOJO)6位・2022年NBT同級優勝&MVP・6勝1敗 61.05kg※田嶋が暫定王者に  バンタム級王座初防衛戦に臨む予定だった中島太一(ロータス世田谷)が練習中の怪我で欠場。代わりに同級6位の田嶋椋(OOTA DOJO)が、1位のTSUNE(リバーサルジム新宿Me,We)と「バンタム級 暫定王者決定戦」を争うことになった。  欠場の第4代王者・中島の初防衛戦は延期となり、横浜大会での暫定王者決定戦で、1位・TSUNEの相手に抜擢されたのは、2022年10月にネオブラ優勝とMVPを獲得した23歳の田嶋椋。  2021年5月の『格闘DREAMERS』で齋藤奨司に一本勝ちするなど、MMA6勝1敗の田嶋は、2021年9月に現在『Road TO UFC』を勝ち上がっている風間敏臣戦が唯一の黒星。以降、サイバー遼、水永将太、鬼神光司、上田祐起を相手に4連勝でネオブラを制している。  得意の寝技に加え、試合のなかで打撃、ケージレスリングに挑むなど、1戦毎に実力を付けて来た田嶋は、1年のうちにネオブラ優勝&MVP、そして暫定のベルトすらも手にするシンデレラ・クリスマスを成し遂げるか。  対するTSUNEは、田嶋より10年多いキャリアを持つ。2011年にプロデビューし、DEEPを主戦場に4連勝(2分)と快進撃も、2014年から2015年にかけて3連敗で、2015年12月からPANCRASEに参戦。6勝2敗と好スタートも、WLF後に金太郎、アラン“ヒロ”ヤマニハ、春日井寒天たけし相手に3連敗と厳しいキャリアを過ごした。  しかしその後、鬼神光司を1R リアネイキドチョークで極めると、平田丈二と井村塁に判定勝ち、2022年9月の前戦では平岡将英を1R リアネイキドチョークで極めて再び4連勝をマークしている。  豊富なキャリアに裏打ちされたMMAで、新鋭・田嶋を退け、暫定王座に就くか。 TSUNE「明日のためにしっかり仕上げてきました。試合で見ませす。応援よろしくお願いします」 田嶋 椋「明日はしっかり勝ちます。応援よろしくお願いします」  1R、田嶋の左ローに左ストレートを合わせたTSUNE。TSUNEのワンツーに田嶋も右を返す。左ローの田嶋。TSUNEは左ボディを当てると前に。左ストレートも効かせて組むが、崩して上は田嶋。下のTSUNEはシングルレッグで立ち上がり。なおも組む田嶋はス、タンドバックから左足を左足をかけて引き出して崩すが、すぐにTSUNEは立て直す。3者10-9でTSUNEのラウンドに。  2R、サウスポー構えのTSUNEに左ジャブを伸ばしながらレベルチェンジを見せる田嶋。TSUNEは右前手のフック。ジャブかわワンツーの右は田嶋。前手を掴んで左ストレートを打ち込むTSUNE。左前手でヒジを突く田嶋に、TSUNEは左ボディフック! しかし、右ジャブには田嶋が左のジャブを刺し返す。出入りのTSUNEが飛び込みを見せたところでブザー。3者10-9でTSUNEを支持。  3R、左手を前手を掴んでの左、右を打ち込む田嶋。左ジャブが入る。しかしTSUNEも左を顔面、ボディと打ち分け。田嶋はシングルレッグも深追いせず。右ボディ、左ストレートのTSUNE。追う田嶋も右のダブルでTUSNEに鼻血をさそう。左から右当てる田嶋! 下がるTSUNEに左右を当てると足がもつれるTSUNEの出血が多くなる。さらに詰める田嶋にTSUNEはシングルレッグで尻を着かせるが、すぐに田嶋が上に。3者10-9で田嶋のラウンドに。  4R、右目を腫らすTSUNE。左を振るが田嶋の左ジャブがヒット。TSUNEの左に左を返す田嶋はワンツー! 出血しながら回るTSUNEは左右のラッシュ! TSUNEはシングルレッグで足を手繰り尻を着かせるも、すぐに上を取り返す田嶋は固めて左のパウンド! なおも立ち上がるTSUNEに左右連打から左ハイも。右を浴びてダウンしたTSUNEが被弾し続け、赤コーナーから赤のタオルが投入された。  涙を流す暫定王者の田嶋に、太田代表から「何泣いてんだ」の声のなか、田嶋は「クリスマスでしっかり盛り上げられたと思います。道場の太田さん、皆さんありがとうございます」と語った。 [nextpage] ▼第9試合 ストロー級 5分3R×KAREN(PRAVAJRA)6勝1敗 第4代QUEEN OF PANCRASIST 51.85kg[判定0-3] ※27-30×3〇ソルト(マルスジム)2勝2敗 ※PANCRASE初参戦 52.45kg KAREN「しっかりKO・一本してクリスマスに連勝して、2022年を締めくくります。よろしくお願いします」 ソルト「北海道から来ましたソルトです。PANCRASEに初参戦できて嬉しいです。試合を組んでただきありがとうございます。チャンピオンのKAREN選手の連勝を止めます。よろしくお願いします」  2022年9月に修斗からの使者・宝珠山から辛くも判定勝利をあげたKARENの相手は、使者2人目となるソルト。サイドキック&ケージヒジのKARENに対し、ソルトは167cmの高身長で打撃系、打ち合いになればソルト有利の声もある。  1月に杉本恵に極めさせずも判定負け、6月に和田千聖に判定勝ち、7月に柳仙香に2R 腕十字で一本負けのソルトが得意のハイキックを決めるか。KARENが女王として斬り裂くのか?  1R、サウスポー構えから前足のサイドキックはKAREN。ソルトは右で差して押し込むと小外がけで崩すも、すぐに立つKAREN。なおも右で差すソルトにいったんは体を入れ替えたKARENだが、再び金網背にしかかとをヒザ裏に当てる。  ブレークからKARENの左の蹴りとソルトの右を蹴りが交錯。左右の連打で目に出たKARENは自ら組むが、右で差すソルトが押し込み、KARENは左をオーバーフックして束ねるが、ソルトが内股でテイクダウン。上でブザー。3者ソルトのラウンド。  2R、詰めるKARENは、ソルトの組みに内股狙いも下に、上のソルトはヒジ。体を離して足に蹴り。ブレーク。右サイドキックのKAREN。左ローも。右ミドルから右ストレートで前に出るソルト! 圧力をかけるとKARENもインロー。追うソルトに左回りのKAREN。ワンツーからの左の蹴りはソルトがバックステップでかわす。3者10-9でソルトのラウンド。  3R、右のサイドキックのKARENをかわすソルト。左で飛び込むが、右で差すソルト。左で小手巻くKARENの内股狙いをまたも潰したソルトに、スクランブルで差して立つKAREN。両脇差しで押し込むソルトに、ダブルでオーバーフックして絞るKAREN。左で小手に巻き、右でヒジを打つが、ブレーク。KARENの入りに右を当てるソルト。さらに左右で前に出てブザー。  判定は3-0(30-27×3)でソルトが勝利した。 [nextpage] ▼第8試合 フライ級 5分3R×上田将竜(G-face TEAM緒方道場)#2位・19勝9敗3分 57.0kg[2R 1分26秒 リアネイキドチョーク]〇伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム/ZST)ZST第3代同級王者・15勝4敗2分 56.95kg  注目のフライ級で、伊藤盛一郎が地元 横浜武道館に初参戦! 対するは福岡から今年3度目の出陣・上田将竜。PANCRASEを背負う意地とプライドの上田が勝るか? 七色のチョークを持つ盛一郎か? 上田将竜「伊藤選手、PANCRASEに来てくれてありがとうございます。伊藤選手はイケメンで試合も面白くて、いつもジェラシーを感じていました。でもこっちもPANCRASEで10年間戦ってきた意地があるので、クリスマスで家族を、子供も置いてきてるんで、明日が激熱ポイズンな試合をしましょう。よろしくお願いします」 伊藤盛一郎「今回、PANCRASEのデビュー戦になるんですけど、ZST、グランドスラムで戦ってきた自分らしく、一本かKOで勝ちたいと思います。明日はよろしくお願いします」  1R、ともにオーソドックス構え。右の関節蹴りを見せる伊藤。左で飛び込む伊藤に、左を当てて迎え撃つ上田。押し込む伊藤は上田が体を入れ替え左で差して押し込み。ブレーク。  伊藤の入りに左ジャブを2度当てた上田。伊藤は詰めて右で差して腰を抱いて前に崩すが、すぐに立つ上田。押し込む伊藤は左ヒジ、ししかし上田は体を入れ替える。離れる上田は右ロー。伊藤は再び見gいで差して組むもブザー。2者10-9で上田。1者が10-9で伊藤と割れた。  2R、上田の右の蹴りを掴んで右で差して腰を抱き、一気に投げた伊藤は、すぐさま上田のバックを奪うと、両足をかけて腕十字狙い。ここで正対しつつスクランブルする上田に、マウントでついていく伊藤は、バックから足をかけてリアネイキドチョークへ! 後ろ手を剥がそうとした上田だが、伊藤は左手を右腕の上で組まずにワンハンドチョークをセット、タップを奪った。  フライ級2位の上田に一本勝ちした伊藤は、「RIZINぶりの試合でしっかり準備して試合を見せられて嬉しいです。これからPANCRASEで試合をしていこうと思いますので、皆さん応援よろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼第7試合 フェザー級 5分3R〇田村一聖(IJC)15勝11敗・5位/第6代フェザー級K.O.P. 65.75kg[判定3-0] ※30-27×3×Ryo(RINGS)4勝4敗・6位/第3代THE OUTSIDER 75-70kg王者 65.35kg  フェザー級で元王者・田村一聖が2022年2戦目で、前田日明の愛弟子・Ryoと対戦する。  田村の前戦は4月に天才児・三宅輝砂相手に3-0の完封勝利。アキラ戦、中田大貴戦の2連敗から復活を遂げている。一方、Ryoは2021年5月に透暉鷹に逆転一本勝ち後は、中田大貴に判定負け、岩本達彦に一本負け、遠藤来生にKO負けと3連敗の泥沼状態。このままズルズルとランク外に落ちないためにも白星を掴みたい。 田村一聖「フィニッシュできるように頑張ります」Ryo「田村選手とはずっとやりたかったです。明日は気持ちをしっかり込めて頑張ります」  1R、サウスポー構えのRyoに、オーソの田村は右の飛び込み。さらに左インロー。田村の右ミドルにシングルレッグから組んだRyo。右足をかけて引き出そうとするが、体を入れ変えた田村。ブレーク。右インローを当てる田村。3発。さらにもう2発。金網背にするRyoに田村は右ミドルでブザー。3者10-9で田村。  1R、サウスポー構えのRyoに、オーソの田村は右の飛び込み。さらに左インロー。田村の右ミドルにシングルレッグから組んだRyo。右足をかけて引き出そうとするが、体を入れ変えた田村。ブレーク。右インローを当てる田村。3発。さらにもう2発。金網背にするRyoに田村は右ミドルでブザー。3者10-9で田村。  2R、またも右インローから入る田村。右前手を振るRyoをかわして右インロー。右ミドルを突く田村の蹴り足掴もうとするRyoは、そのまま金網まで詰めるが、体を入れ変える田村の崩しにギロチン狙いもセットできず。田村のパス狙いにクローズドガードに入れたRyo。上の田村は頭をRyoのアゴに押し付けて細かくパウンド。3者10-9でここも田村のラウンドに。  3R、組んでの崩しでがぶったRyo。金網に押し付け座らせるとギロチンチョークへ。しかしその引き込みに首を抜いた田村は右で脇差し左足を抜く。下になるとRyoは再三、雄叫びをあげるが、他無tらの押さえ込みに立つことが出来ず。顔を剥がそうとするRyoはクローズドガードに戻すが、田村はインサイドからパウンドでブザー。  判定は3者30-27×3で田村が完勝した。 [nextpage] ▼第6試合 ウェルター級 5分3R×押忍マン洸太(DESTINY JIU-JITSU)#3位・3勝3敗 77.4kg[1R 3分33秒 TKO] ※右フック→パウンド〇林 源平(和術慧舟會Iggy Hands Gym)#4位・12勝11敗1分 77.45kg 勝っても負けてもフィニッシュで!博多どんたく男、押忍マン洸汰が4連勝なるか? 源平は階級UPのウェルター級9月大会で勝利し、更に上を狙う。共に闘争心むき出しの打撃ファイトで横浜を彩る! 押忍マン洸太「明日は思いっきり暴れます」 林 源平「ブッ倒します」  1R、ともにオーソドックス構え。押忍マンは右ローから。林は右ロー。押忍マンは左ジャブを伸ばす。右ローの打ち合いから林のローに左を突く押忍マン。林も左ミドルを返し前に。  ワンツーから右ヒザで前に。互いに右アッパーの交錯から激しい打ち合いに。左を当てた林に、押忍マンは左右で前に。林は金網背にしながら右を当てると、押忍マンはダウン! 林のパウンドでレフェリーが間に入った。  左目を腫らした林は、「僕、来年で10年になります。そろそろベルトが欲しいです。クリスマスはフラれましたが、来年、村山選手と暫定タイトルを戦わせてください」と語った。 [nextpage] ▼第5試合 ウェルター級 5分3R〇村山暁洋(暁道場)#2位/第9代同級王者 23勝12敗9分 77.5kg[判定3-0] ※29-28×3×長岡弘樹(DOBIITA)GRACHAN第3代同級王者 28勝24敗13分 76.75kg  1980年3月生まれの2人の初対決。長岡はパンクラス横浜大会には9年ぶりの参戦。両者のMMAキャリアは約20年に及ぶ。酸いも甘いも知り尽くしたキャリアだからこその同期対決! 村山暁洋「ずっとやるかもしれないと思っていた相手。すごくタフですが明日は勝ちます。よろしくお願いします」 長岡弘樹「明日は根性を出して、魂を燃やして、村山選手と戦いたいと思います。よろしくお願いします」  1R、右で差す長岡に村山は投げで崩すも残す長岡。村山の崩しに立つ長岡は右を振って前に。シングルレッグで2度、尻餅まで着かせるが、金網使い立つ村山。今度は長岡はダブルレッグでテイクダウン。しかし村山も金網に上体を立ててヒジ。3者10-9で村山を支持。  2R、オーソの村山の右にサウスポー構えの長岡もワンツーで押し返し。金網から金網まで押し込みダブルレッグで尻餅を着かせる。足首のクラッチを切る村山。ボディロックで押し込む長岡は、村山の立ち際にバックを狙うが、肩を入れて正対する村山。長岡のシングルをかわしてバックに回ろうとする村山に、長岡は足をかけさせず正対! 離れた村山がヒザを着きブザー。3者10-9で長岡が取り返したラウンドに。  3R、左右で前に出る村山に組む長岡。左で差して押し込む村山、ついに右脇を潜りスタンドバックで小外で崩そうととするが、残した長岡はシングルレッグで捨て身気味になりそうなところで立ち上がりダブルレッグへ。足を広げて防ぐ村山は体を入れ替え、スタンドバックから足をかけてテイクダウン! シングルレッグでスクランブルする長岡を切ってヒジを落とすと、バックを奪いリアネイキドチョークへ! 両腕を組むが残り20秒を長岡が凌ぎ、ブザー。  判定は3-0(29-28×3)で村山が勝利した。 [nextpage] ▼第4試合 フェザー級 5分3R×高木 凌(パラエストラ八王子)#9位・4勝1敗 66.2kg[1R 1分14秒 キムラロック]〇新居すぐる(HI ROLLERS ENTERTAINMENT)14勝12敗 66.1kg  高木凌はフェザー級4連勝で3KOと注目の存在。2020年アマチュアパンクラス西関東選手権ライト級優勝から、2021年9月のプロデビューで漆間將生に1R KO勝ち。同年12月に斎藤拓矢も1R KOに下すと、2022年4月に渡辺謙明に判定勝ち。7月に林優作を1R KOに下している。  対する「アームロッカー&ティックトック王子」の新居すぐるは、RIZINで中村大介に1R 一本負け後、山本空良に1R TKO負けで、PANCRASEに参戦。2019年11月の田中半蔵戦(スプリット判定負け)以来となるPANCRASE7月大会で、ハンセン玲雄をキムラロックに極めて復活を遂げている。  高木が若さで2022年を疾走し終えるか、苦労人・新居が寝かせて極めるか。 高木 凌「明日の試合、死んでも勝ちます」 新居すぐる「試合が決まってから高木選手のことばかり考えていたので、明日は練習してきたことを全部出して勝ちに行きたいと思います。よろしくお願いします」  1R、ともにオーソドックス構え。右で圧力をかける高木に、新居は一気に組んでスタンドバック、崩して両手を着かせて、バック狙いから手首を掴むと、アームロックで回せて寝かせて頭をまたいでキムラロックを極めた。  2連勝をマークした新居は「メリークリスマス。1カ月、喬木選手のことだけを考えてやってきました。研究されてもかかるのが必殺技です。ランカーの皆さん、待っていてください。応援してくださった皆さん、練習してくださった皆さん、ありがとうございました」と語った。 [nextpage] ▼第3試合 ライト級 5分3R×岡野裕城(マッハ道場)HEAT第6代同級王者 70.5kg[1R 4分47秒 リアネイキドチョーク]〇粕谷優介(総合格闘技道場CROWN)8位 70.3kg   現HEATライト級王者の岡野は7勝12敗1分。欠場となった葛西の兄弟子にあたる。DEEPや修斗を主戦場に活躍し、2019年9月に、現在RIZINで活躍するアキラに2R KO勝ち。19年11月の修斗で田中有に判定負けも、2021年10月のHEATで菅原和政に判定勝ちすると、2022年5月には草MAXにリアネイキドチョークで一本勝ちし、HEAT第6ライト級王座についている。  対する粕谷は、11勝7敗2分。2015年9月と2016年11月のUFC挑戦後、17年8月よりPANCRASE参戦。フェザー級で2連敗後、ライト級に転向すると、2019年4月に現Bellatorの菊入正行に1R TKO勝ち。しかし、ライト級暫定王座戦でサドゥロエフ・ソリホンに2R TKO負け。2021年6月に松岡嵩志に1R KO負けで連敗を喫した。2022年4月に平信一に2R リアネイキドチョークで一本勝ちで再起を遂げている。  岡野が弟弟子・葛西の代わりにPANCRASEで初陣を飾るか。地元神奈川にジム・CROWNを持つ粕谷は強さを見せるか。 岡野裕城「PANCRASEデビュー戦なんで頑張ります」 粕谷優介「また子供たちにカッコいいところを見せます」  1R、サウスポー構えの粕谷。オーソの岡野に左回りの粕谷はダブルレッグから金網まで詰めると粕谷のシングルレッグは差し上げて持たせず。脇を潜りスタンドバックからヒザ。岡野は背後にヒジを打つ。  背後から大内刈で引き出して崩して、右足を外からかけてボディロックテイクダウン。ハーフから岡野を寝かせて岡野の立ち際にバックに! 両足をかけて右手を喉下に入れてリアネイキドチョークへ。岡野は後ろ手を剥がそうとするが、そのまま失神した。  見事な一本勝ちを決めた粕谷は、「岡野選手、直前に受けてただき、ありがとうございました。クリスマスケーキを買うのを忘れてちょっと娘が気にしているので、早く帰って買いに行きたいと思います」と語った。 [nextpage] ▼第2試合 バンタム級 5分3R〇井村 塁(Nexusense)8勝2敗 #2位/2020年NBT同級優勝・MVP 61.4kg[判定3-0] ※30-27×3×佐久間健太(パラエストラ柏)13勝5敗1分 61.55kg  佐久間は、5年ぶり復帰戦。修斗からPANCRASEで4連勝を飾るも、2017年12月の前戦で藤井伸樹に判定負けし、試合から遠ざかった。ハルク大城をKOに下した剛腕右フックが蘇るか。  対する井村は、プロデビューから怒涛の6連勝をすべてフィニッシュ勝利でトップ戦線に駆け上がったが、実力者・中島太一とTSUNEには黒星を喫した。2022年9月の前戦では平田丈二を相手に2R、リアネイキドチョークで一本勝ちで再起を遂げている。 “ラスボス”佐久間の復活なるか、井村が再び連勝街道に乗るか。 井村 塁「横浜でのビッグマッチで試合を組んでいただきありがとうございます。相手は佐久間選手ですけど、しっかり自分のフィニッシュして、いいクリスマスを迎えます。以上です」 佐久間健太「久しぶりなんですけど、当てれるように頑張ります」  1R、ともにオーソドックス構え。井村は左の蹴りから。右を振って左で差して金網に詰める。右で小手に巻く佐久間。シングルレッグへの移行も差し上げる佐久間。なおも四つからシングルレッグで引き出そうとする井村にエルボーを突く佐久間。引き出しながらバックに乗った井村は4の字ロックで背後からパウンド。リアネイキドチョークを狙うが、佐久間は首を守る。3物10-9で井村のラウンド。  2R、佐久間が伸ばした指が井村の目に入り、アイポークで中断後、再開。前足の左の蹴りで牽制の井村。佐久間はワンツーで前に出るがバックステップでかわす井村。佐久間は右をヒット。しかし詰めた井村がダブルアンダーで両脇を差してボディロックで前方に崩すも、凌ぐ佐久間が四つに戻して体を入れ替える。  しかしすぐに右で差した井村が右足をかけて股間で挟み、シングルレッグテイクダウン。左から右にパスしてサイドを奪うと、ニーオンから、マウント、4の字でバック。リアネイキドチョークを狙いながらパウンド。マウントからパウンドでブザー。  3R、シングルレッグでからドライブして金網まで詰めた井村。左で差して押し込むと突き放した佐久間が右をヒット! 一瞬動きが止まった井村だが、詰めてクリンチ。右手首を持つが、右は差せず。離れる佐久間は右を狙うが、詰めてシングルレッグの井村。両足を束ねてテイクダウン! ボディロックテイクダウンからマウント、バックへ! すぐに4の字を組んで背後からパウンド、リアネイキドチョークは佐久間が首を防御。井村がバックのままゴング。  判定3-0(30-27×3)で井村が勝利した。 [nextpage] (※第1試合 14時30分開始)▼第1試合 アトム級 5分3R×沙弥子(リバーサルジム横浜グランドスラム)#1位・6勝2敗 47.5kg[2R 2分17秒 リアネイキドチョーク]〇ジェニー・ファン(AACC/台湾)6勝5敗1NC 46.55kg  沙弥子は、2019年11月の「PANCRASE310」以来の復帰戦。日体大柔道部出身で東京学生選手権で3位入賞の実績を持ち、MMA転向後も5勝1敗と快進撃も、韓国のホン・イェリンに判定勝ち後は、フィットネスインストラクターとして活動していた。  MMA復帰に向け、横浜グランドスラムに所属。2022年9月11日(日)の「PANCRASE 329」で2年10カ月ぶり復帰戦で、アマチュア修斗出身の原田よきを相手に1R、アメリカーナで一本勝ちしており、約2カ月間隔の試合で本格的にPANCRASEの頂点を目指す。  対するファンは、テコンドー&柔道ベースでAACC所属。2015年のプロデビュー後、ONEで4連勝も、その後、山口芽生との2戦の判定負けを含む5連敗を喫した。2016年のONEではゴゴプラッタ、肩固め、三角絞めで3試合連続一本勝ちもマークしており、沙弥子にとっては組み技・寝技にも注意が必要だ。  水抜き禁止のONEアトム級(52.2kg)から、前日計量47.6kgのPANCRASEアトム級でどんなパフォーマンスを見せるか。沙弥子、ファンともに狙うは2023年に新設予定のPANCRASE初代アトム級女王の座だ。 沙弥子「世界で戦ってきた選手とこのタイミングで戦えることは貴重な経験になると思います。明日は挑戦者という気持ちを忘れずに、攻め続けて勝ちたいと思います。 ジェニー・ファン「今回、戦う機会を与えてくれてありがとうございます。彼女はとても強いグラップラー。明日の試合が楽しみです。ベストを尽くします」  1R、ともにオーソドックス構え。左の蹴りは沙弥子。さらに右カーフ。沙弥子の左右にファンも左を返す。沙弥子の右にファンも左を当てると右で沙弥子は鼻血。近い距離で奥襟を掴むが突き放すファンは左ジャブのダブルを当てる。追う沙弥子の前進に右を当てるファン。さらに右カーフ。終了間際、沙弥子はダブルレッグからシングルレッグもブザー。3者10-9でファン支持。  2R、沙弥子の左の蹴りを掴んでテイクダウンはファン。組んでも倒せない沙弥子に左右を当てると真っすぐ下がった沙弥子からダウンを奪い、立ち上がる沙弥子のバックに回り、左右の腕を入れかえ、アゴ上から徐々に絞めてタップを奪った。  試合後、ファンは「皆さん、こんにちは。対戦相手はとても強くて怖かったです。今回の機会を与えてくれてありがとうございました」と語った。 [nextpage] 内村洋次郎が引退式  2022年12月25日の『PANCRASE 330』にて、内村洋次郎の引退式が行われた。  内村は、プロMMA18勝16敗3分。P's LAB東京所属で「パンクラスゲート×2」などに出場し、2005年のZST-GP2の伊藤有起戦でプロデビュー。以降はZST、PANCRASEを中心に激闘。2007年8月には立ち技にも参戦し、全日本キックでKO勝ち。Krushやシュートボクシング、RISEにも参戦。殺傷力高い打撃を武器に、2007年に初代ZSTウェルター級王者となった。  18勝のうち12勝がKO勝利のストライカーで、2020年11月にはRIZINにも参戦。萩原京平と殴り合いの末、KO負け後、PANCRASEで現暫定王者の透暉鷹に判定負け。2022年3月に遠藤来生に判定勝ちで白星を掴むも、2022年7月18日の「PANCRASE 328」で中田大貴に1R TKO負け。これが最後の試合となった。  ケージの中で引退式を行った内村は今後、イングラム所属として、レイエスのグローブを取り扱うなど格闘技に関わっていく。 [nextpage] ▼④フェザー級 5分3R×加藤泰貴(RODEO STYLE)4勝4敗 65.95kg[1R 1分16秒 TKO]〇倉本拓也(志村道場)5勝1敗 66.25kg  1R、サウスポー構えの倉本の圧力に、オーソの加藤は下がるが、右で応戦。しかし、倉本が右を当てると加藤の動きが止まり、そこになおも右を当てると加藤が前のめりにダウン。レフェリーがすぐに止めた。 [nextpage] ▼③バンタム級 5分3R〇矢澤 諒(パンクラスイズム横浜)3勝3敗 61.3kg[1R  0分15秒 TKO]×木本海人(CAVE)1勝2敗 61.35kg  1R、ともにオーソドックス構え。矢澤は右を当てると木本の足が泳ぎ、すぐに矢澤が右から左! 木本が腰から崩れてダウン。レフェリーが間に入った。 [nextpage] ▼②フライ級 5分3R〇水戸邉荘大(TRIBE TOKYO MMA)2勝 ※57.70kg(550g超過)[2R 3分23秒 リアネイキドチョーク]×金澤臣人(リバーサルジム横浜グランドスラム)1敗 ※2022年アマチュアパンクラス西関東選手権バンタム級優勝 56.7kg※水戸邉が550g超過、ルール上の試合可能許容範囲の5パウンド以内で、対戦相手が試合を受諾した為、フライ級ではなくキャッチウエイトとして試合成立。  1R、金澤の左の蹴りを掴んでテイクダウンは水戸邉。ハーフからフルガードに戻した金澤は下から三角絞め狙い、腕十字へ。ヒジをずらした水戸邉は上を取り、ハーフからヒジ! 金澤は足を手繰ろうとするが、潜らせない水戸邉。なおも金澤は腕十字を仕掛けるがまたいで上に座る水戸邉はパウンド。3者10-9で水戸邉。  2R、ワンツーからボディロックテイクダウンは水戸邉。足を腿上に乗せて支点を無くして腰を抱く。足を抜いて立とうとする金澤に左足をかけてバックテイクした水戸邉は両足フック。リアネイキドチョークを極めた。 [nextpage] (※13時30分開始)▼①アマチュア バンタム級 3分3R〇山口怜臣(TIGER MUAY THAI/ALIVE)61.05kg[判定3-0] ※30-27×3×岡田嵐志(リバーサルジム新宿Me, We)60.95kg  IMMAF(国際総合格闘技連盟)2018・2019 世界Jr.選手権バンタム級準優勝」の山口怜臣(タイガームエタイ/ALIVE)が、岡田嵐志(リバーサルジム新宿Me, We)と、JMMAF認定アマチュアPANCRASEワンマッチ(3分3R)で対戦。  山口は、愛知県春日井市出身の23歳。春日井市立中部中3年時に、フルコンタクト空手の全日本ジュニア選手権中学男子65kg未満の部で優勝。至学館高進学を機にMMAの道へ進んだ。  プーケットでは、平良達郎やクレベル・コイケ、西川大和らと練習経験があり、高いMMA技術が評価されている。アマチュアMMA戦績は14勝5敗で、ヘッドギアとシンガード着用でパウンド有り、エルボー禁止のルールを使用しているIMMAFのU-20世界選手権では、2度の銀メダルを獲得している。タイ・プーケット在住で、今回はPANCRASE年間最大級となる横浜大会に、アマチュアマッチで参戦する。  対する岡田は、2022年アマチュアMMA全日本選手権同級優勝者。なお、IMMAFは世界最大のアマチュアMMA連盟として、MMA五輪競技化を目指しおり、日本ではJMMAFが管理、運営を行っている。  レガースをつけた両者。1R、ともにサウスポー構え。左を振って組む山口に、岡田はシングルレッグから右で差してテイクダウウン。サイドから鉄槌。岡田は下からシングルレッグで立ち上がり。  2R、右前足の蹴りを当てる岡田に払い腰テイクダウウンは山口。ハーフから右差してパウンド。金網使い立つ岡田をなおも山口はテイクダウン。  3R、右前足のミドル。後ろ蹴りも見せる岡田。山口も左右ワンツーから左ロー。左でさして押し込み、四つからテイクダウン。ハーフから鉄槌。上のままブザー。  判定はフルマークで打撃からテイクダウン、パウンドした山口が勝利した。
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