(C)RIZIN FF
大晦日『RIZIN.40』(さいたまスーパーアリーナ)のバンタム級(61.0kg)で井上直樹(セラ・ロンゴ・ファイトチーム)と対戦する瀧澤謙太(Fired Up Gym)が12日、自身が運営する「Fired Up Gym」で公開練習を行った。
オープンフィンガーグローブでの、1分1Rのミット打ちと、もう1Rはビッグミットに、瀧澤のルーツであるフルコンタクト空手式の打ち込みを行った。前後、左右に移動しながらのボディへの左右突きに、ヒザ蹴り、下段蹴りを連打。最後に後ろ蹴りを披露し、「原点回帰」ともいえる近い距離での公開練習を終えた。
質疑応答では、昨年の大晦日のバンタム級JAPAN GP2回戦の朝倉海戦以来の試合となる、ここまでの進化を「もう全部成長しました。別人だと思ってもらえればいい」と自信。
7月に井上の怪我により一度は中止となった試合を1年間待った理由を、「井上直樹選手が(自分との対戦を)嫌がっていそうだったし、あとは喰った方が美味しいなと思って。(試合が決まるまで)その間、強くなれるし、ちょうどいいなと思って」と語った。
次戦を決めるまで「プライベートでジムの開業とかでも忙しくて」とも話した瀧澤は、試合に集中できなくなる危惧について、「全然すべてプラスにとらえようと思って。自分が一番恐れていた、ジムの経営とか、ほかのことに頭がとらわれて強くなることがストップしてしまうんじゃないかということを一番問題視したんですけど、意外とやってみたらそうじゃなくて、格闘技に携わる時間がすごく増えたので、発想能力とか閃きとか、最近、ほんとうに調子がよくて、今までですごく強くなった期間だなと感じますね」と振り返った。
その理由を、「指導がたくさん入っているので、人に教える技術が本物の技術だと思うので、今までなんとなくやっていた技術を噛み砕いて、自分のなかでその指導時間以外にも、どうやって教えようかと考える時間にもなって、プラスになりました」という。
また、アマチュアから学ぶこととして、話題の「BreakingDown」についても触れ、「練習仲間にも言っていたんですけど、格闘技の本質はやっぱ倒しにいくことだと思っていて、レベルはRIZINと全然、違うんですけど、人が倒れるメカニズムとかは、教科書で入学したての基礎を読んでいる感じで“こういう感じでアゴを殴れば倒れるな”とか、そういうのが明確に分かる試合が多いんで。人を倒すメカニズムというのが再確認できる。人が倒れる瞬間は何か理由がある。それが多くて分かりやすい試合」と評した。
対戦相手の井上直樹より優っている部分を「トーク力、頭の回転」と語る瀧澤は、平本蓮とも交流しているが、平本のSNS上での井上勝利予想のツイートとは裏腹に、大一番前に直のやりとりでは、平本から『たっきー、勝つんじゃね? 普通にポンと何か入りそうだね』と言われたという。
ちょまてよ https://t.co/e4hbQNqG5G
— 瀧澤謙太/Kenta Takizawa (@mma_w) November 23, 2022
2021年のGPでは、扇久保博正の優勝により、日本におけるバンタム級の順位づけがなされた。その扇久保と堀口恭司がフライ級に転向を表明しているため、GPの4強に残った瀧澤にとっては、新たにバンタム級の頂点争いに向かう大晦日と2023年になる。
「RIZINさんと一度、お話させていただく機会があったんですけど『今回、勝ったらベルトも見えてくるよ』という話をしていただいたんで、今回、勝ってベルトにからめるようにしていきたいなと思います。キム・スーチョルとか、そのへんとやりたいと思うので、『RIZINvs.Bellator対抗戦』は、未来に戦う可能性のあるキム・スーチョルと(フアン)アーチュレッタの試合が楽しみだなと思います」と語った。
バンタム級の新たな王になるのは誰か? 瀧澤謙太が語った全文は以下の通りだ。