▼セミファイナル(第8試合)第2代KNOCK OUT-REDスーパーフライ級王座決定戦 3分5R延長1R
×乙津 陸(クロスポイント大泉)
判定0-3 ※47-50×2、46-50
○心直(REON Fighting Gym)
※心直が第2代王座に就く。
乙津は2021年10月にプロデビュー以来6勝(3KO)無敗の18歳ホープ。今年6月には新宿FACE大会のメインイベントを務め、NJKFフライ級1位の谷津晴之を試合終了直前にKOしてみせ、10月には酒井柚樹と大熱戦を展開して「10年に1試合くらいの勝負を見せてもらった」と宮田充KNOCK OUTプロデューサーに言わしめた。
心直は“プロフェッショナルシスト”健太の愛弟子で、J-NETWORKフライ級新人王を獲得後、KNOCK OUT、REBELS、シュートボクシングに参戦。KNOCK OUTでは2021年に「初代KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級王座決定トーナメント」に出場、SBでは日本バンタム級1位になっている。戦績は7勝(1KO)8敗2分。
1R、ミドルの蹴り合いから始まり、心直が蹴ると必ずローを返す乙津。逆に乙津がミドルを蹴るとサウスポーの心直はしっかりとスネでブロックする。組み付くと心直が乙津をコカし、ムエタイテクニックでは心直の方が上の様子。
2R、左カーフを蹴る乙津だが、心直はいいタイミングで横蹴りを放って距離をとり、左ストレートの強打を顔面とボディへ。組むと崩してコカす場面も。心直の横蹴りになかなか攻め込めない乙津だが、後半は右ミドルを蹴ってパンチを当てに行った。
3Rも心直の横蹴りになかなか入れない乙津だが、ローからのパンチが当たり始める。心直の蹴りにもしっかりローを返し、心直もミドルを返す。組みの展開では心直が優勢。
4R、心直の横蹴り、蹴り足をキャッチしてのコカし、蹴り合いからの左ストレートとテクニックが冴える。乙津はパンチで切り込みたいが、横蹴りや組みで遮断されてしまう。心直の左ミドルからのヒザもグサリと決まった。
5R、心直は乙津のパンチにヒジ、組んでもヒジを見せる。蹴り返しや組んでの攻防でも心直が優勢を保ち、乙津を手詰まりにさせていく心直。乙津はパンチで前に出るも心直は打ち合いには付き合わずにヒザを突き刺す。
判定は3-0で心直の完勝。無敗の乙津に初黒星を付け、王座に就いた。
「ブラボー!」と叫んだ心直は「3連敗からの王者、こんなのいますか? 今回体重が落ちなくて再計量で迷惑をかけてしまった関係者の皆さん、乙津選手、クロスポイント大泉の外会長、本当にすいませんでした。で、僕が王者です! スーパーフライ級では体重が落ちないので宮田さん、バンタム級の王座決定戦くれますか? いや、宮田充、KNOCK OUTバンタム級タイトルマッチ組めんのか?」と一階級上の王座を狙うとアピールしたが、宮田プロデューサーから「スーパーフライ級王座は返上するということで?」と聞かれると、「考え直します」と、獲ったばかりのベルトは手放したくなさそう。
そして「マイクが長くてすいません、試合も長くてすいません、次はKO出来るように頑張ります」と、次はKO勝ちを見せたいと宣言した。