ムエタイ
レポート

【Road to ONE Japan】4階級トーナメント、ウェルター級は引藤伸哉が接戦を制し、北野克樹がヒジでダウン奪い勝利。スーパーライト級はKJヒロシがクボをKO撃破、鈴木真治がヒジ乱れ打ちでKO。ライト級は羅向が速攻KO勝ち、レンタが勝ち抜き。フェザー級で“令和の怪物”士門がKO勝ち、馬渡亮太はヒジ&ヒザで完勝

2022/12/11 15:12
Road to ONE Japan & BOM 37第1部:『Road to ONE Japan Tournament』2022年12月11日(日)神奈川・横浜大さん橋ホールU-NEXTにて独占LIVE配信中18:10から第2部「BOM 37」開始 ▼第8試合 ROAD TO ONE Japanムエタイ ウェルター級トーナメント1回戦 3分3R○引藤伸哉(ONE’S GOAL/第4代WMCWPMF日本ウェルター級王者)判定3-0×高橋幸光(TSK japan/初代BOMウェルター級王者)  ベテラン同士の一戦。引藤は一度引退したが復帰。高橋はテコンドーをバックボーンに持つ。サウスポー同士。  1R、圧をかけていくのは引藤で前蹴りと左ミドル、高橋は下がりながらも鋭いミドルを蹴る。高橋が左ローを蹴るとすぐに左ローを2発返す。蹴りの距離を保つ引藤は左ロー、右インロー。高橋は引藤の蹴り足をキャッチすると鮮やかにコカす。徹底的に左ローを蹴る引藤は、高橋が前へ出ようとするとジャブで止める。  2Rも左ローを蹴っていく引藤だが、このラウンドはパンチも繰り出す。高橋の蹴りにジャブを合わせ、ローからジャブにつなぐ。高橋は左ミドル、飛び込んでの右フック、そして後ろ蹴り。高橋の右三日月蹴りに引藤は縦ヒジを返す。高橋は右でボディを打つと左ストレート。高橋が前に出始めてパンチを当てていく。  3R、引藤は強い左ローを2連打、高橋は後ろ蹴りから二段蹴りを放つ。さらに右の三日月。高橋がワンツーを繰り出して前へ出ていくが、引藤の左ストレートがクリーンヒット。これに高橋も前に出てワンツー、引藤の蹴り足をキャッチして投げ捨てる。互いのストレートが当たる中、前に出て手数を出していくのは高橋。引藤もヒジを返す。高橋が左ストレートで前へ出ていき、引藤も左ストレートで迎え撃つ。最後は高橋が組んでコカした。  判定は3-0で引藤が接戦を制して決勝へ進出。引藤は復帰して3戦目で初の勝利、もしこの試合で負ければ完全に引退するつもりだったという。ウェルター級の決勝戦は北野vs.引藤になった。 [nextpage] ▼ROAD TO ONE Japanムエタイ ウェルター級トーナメント1回戦 3分3R○北野克樹(誠至会/WPMFインターコンチネンタル・WBCムエタイ日本・チャクリキインターコンチネンタル・スーパーライト級王者、元NJKF同級王者)判定3-0×与儀竜也(BOM SPORTS GYM 沖縄/WMC日本ウェルター級王者)  この階級の優勝候補、多数のタイトル獲得歴を持ちミャンマーラウェイでも勝利している北野と「下剋上枠」の与儀が対戦する。与儀はストリートファイト&地下格闘技出身。  1R、スピードがある左ミドルをバンバンと蹴っていく北野が前へ出る。与儀の右腕を狙い撃ちにし、左ローも蹴る。与儀は北野の蹴り足をキャッチしての右フックを繰り出すが、北野は首相撲に持ち込む。  2R、与儀は左右に動いて右を狙うが、北野が左ミドルと右ローをを命中させていく。与儀が組み付いてヒザを蹴ると北野は浴びせ倒す。またも組み付いて来た与儀へ北野はすかさず左ヒジ。これがクリーンヒットしてダウンを奪う。北野の組み際に右フックからの右アッパーを放つ与儀。  3R、北野は右ヒザから左ヒジ。左右に動く与儀だが北野は左ミドルを命中させていく。与儀がパンチで攻めていっても蹴りを返し、左ヒザ2連発から右ヒジをクリーンヒット。さらに顔面前蹴り。北野は左ミドルと前蹴りで与儀を入らせずに試合終了。  判定3-0でダウンを奪った北野が下剋上を許さず決勝進出を決めた。 [nextpage] ▼第6試合 ROAD TO ONE Japanムエタイ スーパーライト級トーナメント1回戦 3分3R×クボマサヤ(PHONIX/第6代WMCインターコンチネンタルスーパーライト級王者)KO 3R 2分36秒○KJヒロシ(Y’ZDジム沖縄)  GLORYでも活躍したクボの相手は、BOMでアグレッシブなファイトを繰り広げているヒロシ。両者は1年前に対戦し、クボが判定勝ちしている。  1R、サウスポーのクボにヒロシは右ストレートで前へ出る。左ローを狙い撃ちにするクボへヒロシは右の三日月蹴り。クボが左ミドルを蹴るとヒロシはすかさず右ハイを蹴り返す。さらに組み付くとヒロシは右ヒジをヒットさせヒザも突き刺す。ヒロシは飛び込んでの右ヒジもヒットさせる。伸びのあるワンツーからヒジにつなげるヒロシ。アグレッシブなヒロシの攻撃が目立った。  2Rはクボが前へ出る。ヒロシが前へ出てくるところに左ミドルやジャブを合わせ、左ストレートも。クボは左ストレートを巧みに当て、左ハイにつなげる。左ミドルを蹴るクボにヒロシはパンチとヒジで前へ出るが、久保は左ハイ、左ロー。前に出て積極的に攻めるヒロシがワンツー、ヒジ。  3Rも前に出るヒロシを左ミドルで迎え撃つクボ。ヒロシが入ってくるところを蹴るが、ヒロシは組んでも攻撃をやめずヒザを蹴る。パンチから入るヒロシに組み付くクボだがヒジを叩きつけるが、ヒロシに崩されて転倒。攻撃を休めないヒロシは左ミドルからの右フックをクリーンヒットさせ、追撃しての右フックダウンを奪う。さらにヒザ蹴り、右フックで2度目のダウンを奪うと、クボは立ち上がるも大きくフラつき、レフェリーがストップ。  終始アグレッシブに攻め続けたヒロシがリベンジに成功し、決勝へ進出した。 [nextpage] ▼第5試合 ROAD TO ONE Japanムエタイ スーパーライト級トーナメント1回戦 3分3R○鈴木真治(フジマキックムエタイジム/スックワンキントーン認定スーパーライト級王者)KO 2R ※左縦ヒジ×八尋開人(RAOU GYM/第3代KPKBスーパーライト級王者)  鈴木は藤原敏男に育てられた50戦のキャリアを持つベテラン選手でタフなファイター。八尋は九州で活躍する4勝無敗のホープ。  1R、前に出るのは鈴木で左右ローを蹴っていく。八尋は軽快なステップを踏み、スピードを活かして動きながらのロー&連打。それを追っていく鈴木はローで足を潰しにかかる。コーナーに詰めたところで鈴木が左ボディ、八尋もすかさず左ボディを打ち返す。圧をかける鈴木が右フック、離れる八尋に右ローを連打。八尋が入ってくるところには左ミドルを合わせる。  2Rもステップで動く八尋に鈴木は左ボディ。八尋がこれに怯むと鈴木は一気に右縦ヒジとヒザを連打。右ヒジ連打、そして左縦ヒジ連打で八尋をダウンさせると、レフェリーが即座にストップをかけた。  ベテランの鈴木が上手さを見せつけ、30勝目をあげて八尋にプロ初黒星をつけた。 [nextpage] ▼第4試合 ROAD TO ONE Japanムエタイ ライト級トーナメント1回戦 3分3R○羅向(ZERO/WPMFインターナショナルライト級王者)KO 1R 1分11秒 ※左ストレート×虎二郎・FLYSKY GYM(FLYSKY GYM)  羅向はNJKFの新鋭で一発の強さがある。虎二郎はBOMで活躍する選手。  1R、サウスポーの羅向に右ミドル、右インローを蹴っていく虎二郎。羅向は蹴りを受けながらも圧をかけて前へ出ていき、コーナーへ追い詰めると左ストレートでダウンを奪う。  一気にラッシュを仕掛けると連打から左ストレートを打ち抜き、虎二郎は前に倒れ込み羅向の秒殺KO勝ちとなった。ライト級の決勝戦はレンタと羅向で争われることになった。 [nextpage] ▼第3試合 ROAD TO ONE Japanムエタイ ライト級トーナメント1回戦 3分3R○レンタ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイプロモーション/初代WMCインターコンチネンタルライト級王者)判定2-0×梅沢武彦(東京町田金子ジム/第2代WMCインターコンチネンタル・スーパーフェザー級王者)  20歳の新鋭レンタと30戦を超えるベテランの梅沢が対戦。  1R、前蹴りを使う梅沢にレンタがワンツーから右ミドル。レンタが前に出てくるところへ梅沢はよく見てワンツーを打つ。梅沢は誘うようにロー、ミドルを蹴る。レンタは前蹴りのフェイントから踏み込んでの左ヒジを打つと梅沢の右目下が腫れる。  2R、左フックから組み付いたレンタは左ヒジ、さらに首相撲で梅沢をマットに叩きつける。レンタは接近戦に持ち込んで左右ヒジを連打、梅沢も縦ヒジで対抗。両者距離をとるとミドルの蹴り合い、レンタは左ヒジを見せてからの左ボディを打つ。梅沢のジャブにもヒジを合わせにいくレンタ。首相撲で組むと梅沢をマットに叩きつけた。  3R、梅沢はパンチから蹴りへつなげていくが、レンタがワンツーの連打で前へ出る。右を狙い撃ちにする梅沢だったが、レンタが左ヒジを当てる。右ミドルをヒットさせる梅沢へレンタはヒジで前へ。残り30秒、レンタはジャブ、右ミドルで距離をとって試合終了。  判定2-0でレンタ勝利した。 [nextpage] ▼第2試合 ROAD TO ONE Japanムエタイ フェザー級トーナメント1回戦 3分3R○馬渡亮太(治政館/WMOインターナショナル・スーパーバンタム級王者)判定3-0×Gang-G(ゴリラジム/大和キック -55kg王者)  ジャパンキックボクシング協会のエース・馬渡がトーナメントに臨む。対するGang-Gは「下剋上枠」でトーナメントに抜擢された。Gang-Gはオープンフィンガーグローブでの試合経験が2試合ある。番狂わせなるか。  1R、開始から積極的に攻めるのは18cmも身長が低いGang-G。ローから左右フックで前へ出る。馬渡はロープを背負ってジャブ、右ロー&右ミドルで迎え撃ち、首相撲に捕まえてのヒザ。果敢にアタックを繰り返すGang-Gだが、馬渡はヒザで迎え撃ち、Gang-Gが左フックで突っ込んでくるところにジャブのカウンターでダウンを奪う。組んでのヒザ、テンカオと馬渡はヒザを突き刺す。  2Rも前に出るGang-Gを左ミドル、ヒザで迎え撃つ馬渡。首相撲に捕まえるとヒザを連打。Gang-Gは左ボディで対抗するが、馬渡はたやすくGang-Gを首相撲に捕まえてヒザを連打する。ボディを打つGang-Gに前蹴り、テンカオ、ジャブの馬渡。Gang-Gに圧をかけられ続けている馬渡は優勢も疲れが見える。  3R、開始と同時に首相撲からのヒザを連打する馬渡。Gang-Gはフェイントをかけて入り込み、右フックをヒットさせる。馬渡が強烈な右ヒジを振り落とす。それでも前に出て左右フックを当てたいGang-Gに馬渡が左右のヒジを連発、額のカットに成功してGang-Gを流血させる。ドクターチェックがあって再開。何とかパンチを当てよう突っ込むGang-Gだが、馬渡はジャブで突き放し、近付くと首相撲からのヒザ。  試合が終了するとシャドーや腕立て伏せで余力をアピールしたGang-Gだったが、ダウンを奪った馬渡が判定3-0で決勝へ進出。フェザー級トーナメントの決勝戦は士門vs.馬渡となった。 [nextpage] ▼第1試合 ROAD TO ONE Japanムエタイ フェザー級トーナメント・1回戦 3分3R○士門・PKセンチャイ(=吉成士門/P.K.センチャイムエタイジム/WPMFインターナショナル・スーパーバンタム級王者)KO 2R 2分27秒 ※左フック×佐野貴信(創心会/第4代WMC日本フェザー級王者)  士門は吉成名高のいとこでタイでの戦績は11勝3敗、日本では9戦全勝。佐野は初期にRISEで活躍後、ヒジありに転向したベテラン選手。  1R、前に出る佐野に士門はロープ伝いに回り込む。ワンツーで切り込む佐野。前蹴りを放った佐野に士門は捌きながらの左ボディ。ミドルの蹴り合いから士門がワンツーで前に出ると佐野はバックハンドブロー。佐野の右ミドルをスネカットした士門は右ミドルを蹴り返す。  2R、右ミドルを多く蹴っていく士門に佐野はスネブロックして右カーフ。距離は身長とリーチに優る士門の距離で試合が進む。士門の右ミドルをキャッチしての右ストレートを打つ佐野だが届かない。佐野が入ってくるところへ士門がヒザを突き刺すと、佐野が後退。すかさず首相撲からのヒザを連打。さらに前蹴りでボディにダメージを与えると最後は左フック。士門が鮮やかなKO勝ちでオープニングを飾った。
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