ONE Friday Fights 952025年1月31日(金)タイ・ルンピニースタジアム※U-NEXTにてLIVE配信▼第3試合 アトム級キックボクシング 3分3R×モア・カールソン(スウェーデン)判定0-3○KANA(フリー/元K-1女子フライ級王者)
KANAは小学生で空手を始め、高校・大学時代には陸上でも活躍。大学卒業後にK-1ジム三軒茶屋シルバーウルフの門を叩き、2015年9月にプロデビュー。第2代・第4代Krush女子フライ級王座に就き、2018年3月にK-1デビューを果たす。2019年12月に「初代女子K-1フライ級王座決定トーナメント」で優勝して初代王座に就いた。
2020年11月、壽美にvs.日本人初黒星を喫し、その後は怪我の治療で長期欠場を余儀なくされたが、2022年2月に復帰。6月のスーリ・マンフレディ戦から外国人を相手に4連続KOをマークし、3度の防衛に成功。2023年12月、4度目の防衛戦でアントニア・プリフティに判定で敗れ王座を失った。2024年8月にK-1との契約満了を発表。12月の『ONE Friday Fights 92』でONE初参戦。かねてより対戦を熱望していたアニッサ・メクセン(アルジェリア/フランス)との試合を実現させたが、判定3-0で敗れ黒星スタートとなっていた。戦績は22勝(11KO)5敗。
再起戦の相手カールソンは、2024年9月の『ONE Friday Fights 78』から参戦。ロー・チーチェン(中国)を判定3-0で破ると、11月の『ONE Friday Fights 86』ではセレステ・ハンセン(オーストラリア)にも判定3-0で勝利し、連勝を飾っている。10代からムエタイの試合経験を重ねており、技術的には侮れない相手だ。今回はキックボクシングルールとなる。戦績は16勝6敗。
31日、日本で行われた記者会見にてチャトリ代表は、KANAがこの試合に勝てばONEアトム級キックボクシング世界王者ペッディージャー(タイ)とのタイトルマッチを3月23日(日)さいたまスーパーアリーナ『ONE 172: TAKERU vs. RODTANG』に追加すると発表しており、KANAにとって重要な一戦となる。
1R、前後にステップを踏むKANAは右カーフを狙い撃ち。ガードを高く上げるKANAは右カーフを蹴りながら左右ミドルも蹴る。カールソンはKANAが入ってくるところにワンツー、KANAはスイッチしてサウスポーでの左ミドルも蹴る。得意の右オーバーハンドは空振り、続く左フックとバックブローも空振りとなる。KANAの圧に押されながらも左右ストレート連打で迎え撃つカールソン。
KANAはまたもサウスポーに構えて左ミドルを当てていく。カールソンのワンツーを腕ブロックで受けつつ、前に出て距離を潰して接近すると左フックをからの右ストレートを見舞う。
2Rはカールソンも前に出て来る。KANAは右カーフ、左ミドルハイ。ジャブでカールソンを押し戻すとサウスポーからの左ミドル。オーソドックスに戻るとジャブから右カーフからの左インカーフ。KANAのサウスポーからの左の蹴りが次々と命中。
オーソドックスに戻るとカールソンのワンツーに合わせての右オーバーハンドをヒットさせる。下がるカールソンに蹴りを放っていくKANA。カールソンのストレート連打をもらっても下がらずに前へ出ていくが、カールソンの右をもらう。KANAも右ハイを当てた。
3R、KANAの飛び込みのワンツーがヒット、カールソンもさかさず前へ出てストレートの4連打。KANAの右ローにカールソンも右ローを返す。ジャブ、ワンツーを打つカールソンに右のカウンターも当てるKANA.左フックの相打ちでもKANAの左フックにカールソンはバランスを崩す。
手数を出すカールソンにKANAは前蹴りの連打。KANAが強い一発を当てると連打を返して手数を出すカールソン。KANAの右フック、右カーフ。カールソンも右カーフを蹴る。強引に距離を詰めて打ち合いに行くKANAにカールソンも手数を出し、ここでもらってしまうKANAだが攻めの姿勢は崩さない。
判定は3-0でKANAが勝利。「まずONEで1勝することが目標だったので、本当はKOしたかったですけれど前回の修正も踏まえて1カ月練習してきて勝ちを掴むことが出来たのはトレーナーとみんなの応援のおかげで勝つことが出来ました。右オーバーハンドでKOするイメージで練習してきましたが相手にしっかり反応していて凄いタフだったので、カールソンにもありがとうございますと伝えたいです」と勝利者インタビューに答えるKANA。
するとペッディージャーがベルトを持ってリングに上がった。KANAは「ペッディージャーはキックボクシングもムエタイもボクシングもパーフェクトな選手なので、今のままではこのベルトを獲ることが出来たのであと2カ月弱、しっかり練習していきます。ペッディージャー、あなたは世界で一番強い、でも勝つのは私だ」と宣戦布告。
ペッディージャーは「2人は似たスタイルです。より爆発的に戦いたい。そうした方が日本で勝てると思います」と、KANAよりも爆発的なスタイルで勝ちに行くと語った。
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▼第4試合 キャッチウェイト(62.59kg)ムエタイ 3分3R〇エー・ミウ(ミャンマー)KO 2R 0分41秒 ※左フック×睦雅(ビクトリージム/ジャパンキックボクシング協会ライト級王者)
睦雅こと瀬戸睦雅は2023年3月にジャパンキックボクシング協会のライト級王者に。2024年3月のジャパンキックでパランラックにKO勝ち後、5月の『ONE Friday Fights 61』でONE初参戦。カビラン・ジェレバンを2R 左フックからの右フック4連打でKO。初陣を飾っている。7月にはホームのジャパンキックでケンクーンに判定勝ち、WMOインターナショナル・スーパーライト級王座を手にすると、9月のONEでアルベウ・コヘイア・ダ・シウバを左フックでKOしてONEで2連続KO勝ち。11月にはジャパンキックでユッタカーンをKOし、現在破竹の11連勝中と勢いに乗っている。戦績は19勝(12KO)4敗2分。
今回はミウとキャッチウェイトムエタイでの対戦。ミウは2024年8月の『ONE Friday Fights 76』でONEに初参戦を果たすと、高園麗斗(=REITO BRAVELY)を左ストレートで2RにKO。10月の2戦目ではオマール・キンテに判定で敗れ1勝1敗。ラウェイ出身でラウェイ戦績は25勝2敗22分。
1R、前へ出て来る睦雅に左右フック、ワンツーを思い切り繰り出すミウ。連打で前へ出て来るミウを睦雅は右ヒジで迎え撃ち、さらにバックスピンエルボー。しかし、ミウは下がらずパンチを繰り出す。左の2発をもらった睦雅だが、すかさずパンチと飛びヒザで反撃。ガンガン打ち合いに来るミウを相手に睦雅も打ち合い、左フックでダウンを奪う。再開後、さらに前へ出て左右フックでミウを下がらせ左フックでダウンを追加。
2Rも両者は打ち合いを展開。睦雅の右フックでグラついてミウに睦雅はフックの連打と右ヒジ。もはやダウン寸前かと思われたミウだが、右フックを打った睦雅に前に出たミウが左フック、睦雅も返しの左フックをほぼ同時に当ててダブルノックダウン! しかし、すぐに立ち上がったのはミウ。睦雅も立ち上がるが大きくふらつき、レフェリーがストップ。ミウがダブルダウンから生還し、大逆転KO勝利を飾った。
ミウは「2回ダウンを取られましたが、インターバルでセコンドにお前もダウンを取るしかないと言われたので実現しました。ファンの応援に感謝したい」と泣きながら勝利者インタビューに答えた。ミウは35万バーツのボーナスも獲得。