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レポート

【Krush】鈴木勇人がタフファイトを制してリベンジ、48歳・大月晴明が延長戦まで粘るも東本央貴にスプリット判定負け、松谷綺が優に苦戦辛勝、MOEがケイトを延長戦で振り切る

2022/11/26 20:11
Krush.1432022年11月26日(土)東京・後楽園ホール ▼メインイベント(第10試合)Krushスーパー・ライト級 3分3R延長1R○鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス/第7代Krushスーパー・ライト級王者)判定3-0 ※29-28×2、30-28×ヴィトー・トファネリ(ブラジル/ブラジリアンタイ/闘英館/FIGHT DRAGON -70kg王者)  鈴木は2016年12月にKrushでプロデビューすると、サウスポースタイルから繰り出す左ミドル&左ストレートを武器に頭角を現し、2019年1月にKrushスーパー・ライト級王座を獲得。現王者・佐々木大蔵にタイトルを奪われたが、7月大会でFUMIYAを初回KOに破って再起。しかし、12月のK-1では不可思にKO負け、2021年3月にはヴィトー・トファネリにTKO負け、11月に寺島輝に判定負けと3連敗。崖っぷちで臨んだ今年4月の林健太戦で元K-1ライト級王者の林をKOする金星を得ると、8月には近藤魁成に先制のダウンを奪われるも延長戦で大逆転KOに成功した。戦績は12勝(8KO)7敗1分。  トファネリは世界闘英館空手道選手権大会70kg未満級優勝。MMAとキックボクシングの二刀流で、キックボクシングでは2018年5月の『RISE』で直樹に判定負け、2020年7月のRISEで原口健飛に敗れたが、中野椋太や麻原将平を鮮やかなバックスピンキックでKOしている。2020年11月のK-1に初参戦し、ウェルター級で野杁正明に判定負け。スーパー・ライト級に階級を落とした2戦目では元Krush王者・鈴木勇人からTKO勝利を収めた。2021年5月の林健太戦ではKO負け、今年2月に佐々木大蔵に判定負け、4月は稲垣柊に判定負けと3連敗中。戦績は15勝(11KO)12敗1分。  1R、両者サウスポー。鈴木は序盤から強い左ローを何発も蹴り込む。トファネリのパンチ、ローをかわしても左ロー。ジャブ、左―、左右の連打と左ローを起点として攻め込む鈴木。トファネリは右インローを蹴るが手数は少な目。鈴木の左ローに左ストレートを合わせようとしたが、逆に鈴木の右フックをもらう。左ローを蹴り、トファネリが蹴り返してくるとパンチで迎え撃つ鈴木。1Rは全くトファネリにやりたいことをさせなかった。  2R、トファネリは右インローを蹴り、鈴木は左ローを蹴る。トファネリの右インローで鈴木がスリップ。パンチをまとめる鈴木だが、トファネリは足を使って離れる。さらに鈴木が近付いてくると後ろ廻し蹴り。トファネリの右インローに下がる鈴木。それでも左ミドルを蹴り、左ストレートを放つが、トファネリは後ろ廻し蹴りで鈴木の左足をカカトで蹴る。これにバランスを崩す鈴木。  3R、鈴木は思い切って打ち合いにいくが、トファネリはガードを固めて右インロー。鈴木は蹴りからパンチにつなげて打ち合いに行き、トファネリに右インローを蹴られても前に出る。トファネリはこれに頷くと両者足を止めての打ち合い。鈴木はトファネリの右インローに足が流れるも、前へ出てパンチを打っていく。左フックが2度トファネリを捉え、さらにヒザ蹴り。鈴木はパンチを繰り出して攻めを止めず、トファネリの後ろ廻し蹴りはブロック。トファネリが左右フックを強打するが、鈴木も負けじと打ち返す。最後は両者足を止めて左右フックの振り回し合いとなり、試合終了。  判定は3-0で鈴木の勝利。タフなファイトを制してリベンジに成功した。  鈴木はマイクを持つと「凄い強かったです。急遽メインになってどうしても倒して勝ちたいのがあったんですが、トファネリ選手タフだったので倒せませんでした。自分事になりますが、自分はこれからベルトを狙っていくのでこのまましっかり勝ち続けてベルトを獲るのでまた注目してください」と、今回の3連勝をさらに伸ばしていき、K-1王座にたどり着くと宣言した。 [nextpage] ▼セミファイナル(第9試合)-64kg契約 3分3R延長1R×大月晴明(NEXT LEVEL渋谷/第3代Krushスーパー・フェザー級王者、ISKAムエタイ・インター コンチネンタル・スーパーライト級王者、WPKC世界ムエタイ・ライト級王者、元全日本ライト級王者)延長R 判定1-2 ※10-9、9-10×2○東本央貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)※本戦の判定は29-30、30-30、30-30。  大月は1999年10月デビューの大ベテラン。これまでWPKC世界ムエタイライト級王座、第3代Krushスーパー・フェザー級王座、全日本ライト級王座、ISKAムエタイ・インター コンチネンタル・スーパーライト級王座などを獲得し、戦績は43勝(30KO)13敗。“爆腕”と呼ばれる強打を武器に、14連続KO勝ちを飾ったこともある。Krushには2009年3月の『Krush.2』から参戦していたが、2015年1月のレオナ・ペタス戦を最後に離脱。2021年1月に復帰し、明戸仁志に3RでKO勝ちした。  東本は2012年9月のKrush初参戦でHIROYAをKOしたことで注目され、Krush・K-1のトップ選手たちと拳を交えてきたベテラン選手。4連敗を喫したが2020年1月に川崎真一朗をKOして復活の雄叫び。3月のK-1では蓮實光の剛腕でマットに沈んだが、8月のKrushではラウェイの金子大輝をKO、12月には鈴木孝司も初回KOに沈めた。2021年3月のK-1で瓦田脩二にTKOで敗れ、連勝がストップ。7月に弘輝、今年4月に竜樹に敗れて3連敗中。戦績は14勝(8KO)19敗。  1R、大月はいつも通り変則的な構えから思い切り右ローを蹴り込んでいく。その右ローに東本は左フック。東本も左インローを蹴る。大月は前へ出ながらジャブ、右ストレートを軽く当てに行く。左フックも軽いが左ボディは強い。しかsh、東本の左フックをもらってグラつく。右手を伸ばして東本にロープを背負わせた大月は右ボディ、右ストレートをヒットさせるが東本の左フックをモロにもらう。  2R。大月の左ボディに東本は左ヒザ、大月の左ローには右ローを返す。大月の軽い左右に東本は強い左右フックを返してしっかり当てる。大月はローを蹴り、右ストレート、右ボディを繰り出すが、東本の方が明らかに重いフックをもらってグラつく。  3R、大月の右ローにジャブを合わせ、大きく仰け反らせる東本。大月の前進にはヒザを合わせ、大月のパンチの合間に左フックを強打。左のボディ、フックを打つ大月だが力がなく、東本の右フックを浴びる。大月の左ボディ、右ボディから右フックにも東本は下がらず左右フック。ノーガードの大月にヒットする。  本戦の判定はドロー。延長戦に入ると東本が前へ出ていく。大月はサウスポーに構えて右手を前に出す構えでけん制。大月は左ロー、ジャブから右ボディを打つが東本の右フック。細かくパンチを当てていく大月に東本は左フックと右アッパーの強打。大月も負けじと右ボディ、左ストレートを当てに行く。  判定は2-1と割れ、有効打を放っていった東本が、手数とヒッティングの大月を振り切った。 [nextpage] ▼第8試合 エキシビションマッチ 2分2R―大岩龍矢(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)勝敗なし―永坂吏羅(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)  永坂を挑戦者に迎えてKrushスーパー・バンタム級王座の初防衛戦を行うことが決まっていた王者・璃明武(K-1ジム総本部チームペガサス)が練習中に右拳を負傷。右環指中手骨骨折と診断されたため今大会を欠場することに。代わって永坂と同門の大岩とのエキシビションマッチ2分2Rが決定した。大岩は9月の『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~よこはまつり~』以来のリング登場となる。  永坂は先輩の大岩へ遠慮なく後ろ廻し蹴り、左右フックを連打、ミドルキックも連打。大岩は裏拳で打つような変わったパンチやバックハンドブローを繰り出し、最後はフックを互いに打ち合って終了。  大岩はマイクを持つと「K-1の鎖野郎、大岩です。吏羅と決まった時はマジでエキシやるのかと。強いし蹴り技も凄いし、1Rにハイをもらったので、KRESTの中で一番戦いにくい相手だと。でも、足りなかったところを発見しました。僕、鎖をやめたんですけれど次の後継者を探していて見つけました。今日吏羅に受け継いでもらおうと思って持ってきました」と、かつてのトレードマークだった鎖を永坂に引き継いでほしいと渡そうとする。  しかし、永坂の返事は「いらないっす。大丈夫です」とあっさり拒否。  大岩は「次、僕はK-1のベルト、レオナ選手との試合は記憶が飛んで覚えてないので負けたと思ってないのでいち早くリベンジします」とK-1のベルトを狙うと言い、永坂は「タイトルマッチを楽しみにしていた皆様、こういう結果になって本当に申し訳なかったです。正直、率直に言わせてもらうとプロ失格だと思っていますし、俺から言わせてもらうと覚悟が足りないと思うので、早く拳治してもらって俺が王者になってK-1 NEXTは俺が引っ張っていこうと思っています。1週間前にエキシが決まったんですが、快くうけてくださった龍矢さんに感謝とリスペクトを送りたいと思います」と璃明武を痛烈に批判し、王座奪取を宣言した。 [nextpage] ▼第7試合 Krush女子アトム級 3分3R延長1R×優(NEXT LEVEL渋谷)判定1-2 ※29-30、30-29、29-30○松谷 綺(ALONZA ABLAZE)  優は中学・高校と陸上部に所属し、インターハイで4位の実績を持つ。30歳を過ぎてからキックボクシングを始め、現在は代官山にある美容室のオーナーでありアイリスト(アイメイクアーティスト)。2017年5月にKrushでプロデビュー。2019年11月にチャン・リーから勝利するも、2020年7月の「第3代Krush女子アトム級王座決定トーナメント」準決勝で菅原美優に敗れ、11月の山田真子戦でも敗れて連敗となったが、2021年5月にMOEから延長戦で勝利をもぎ取った。2022年2月には菅原美優の女子アトム級王座に挑戦も判定で敗れて王座奪取ならず。戦績は3勝6敗1分。  松谷は兄・桐と共に2021年7月から卜部功也が代表を務めるALONZAに所属。2021年8月にKrush初参戦を果たし、森川侑凜からダウンを奪って判定勝ち。今年2月には豊嶋里美に判定勝ちし、6月のK-1初代女子アトム級王座決定トーナメントの1回戦で菅原美優に判定2-0で敗れ、プロ8戦目にして初黒星。戦績を5勝1敗2分。  1R、松谷は左前蹴り2連打から右顔面前蹴り。優は右ローで前へ出るが、逆に右カーフを蹴られる。隙あらば顔面を蹴ってくる松谷に優はパンチを出しながら前へ出る。松谷は右カーフを狙い撃ち。  2R、前足を巧みに使う松谷に優は接近戦を仕掛けていく。優の左ボディが決まるが、両者ホールディングで注意を受ける。松谷の右カーフに優はバックハンドブロー。距離を詰める優に両者ホールディング。離れると松谷が蹴りを出していき、優は消耗が見えてクリンチが多い。  3Rも前に出る優に松谷はミドルと前蹴り。優はその蹴り足をつかみ、パンチを出しながら接近するとクリンチ。優が顔面前蹴りをヒットさせると今度は松谷が蹴り足をつかんでしまう。両者にホールディングの警告。両者つかみ合う展開となるが、松谷が右ハイから右顔面前蹴り、右ローを最後は蹴って試合終了。  判定は2-1と割れ、松谷の辛勝となった。 [nextpage] ▼第6試合 Krush女子ミニマム級 3分3R延長1R○MOE(若獅子会館)延長R 判定2-1 ※10-9×2、9-10×ケイト・ウィラサクレック(WSRフェアテックス三ノ輪)※本戦の判定は29-30、30-29、29-29。  MOEはK-1アマチュアの大会から実績を積み、現役女子高校生ファイター(現在は卒業)としてKrushのリングで活躍してきた。高梨knuckle美穂、山田真子、パヤーフォン、菅原美優ら強豪との対戦経験もあり勝ったり負けたりを繰り返していたが、2022年は3月に森川侑凜に延長戦で判定勝ち、6月は階級を上げてMARIに延長戦で判定勝ちと粘り強さを見せて連勝を飾った。戦績は5勝5敗。  ベラルーシとのハーフであるケイトは3歳から極真空手を学んで13年の経歴を持ち、本人も「ありすぎて覚えていない」というほどの優勝・入賞歴を持つ。男女混合大会や体重無差別で勝つことに意義を持ち、2016年にはなんと高校生の男女混合大会で優勝したことがある。K-1アマチュア大会を経て2020年10月の『Krush-EX 2020 vol.2』でプロデビュー。一時は連敗を喫してしまったが、2021年11月のC-ZUKA戦で勝利すると今年6月にはMMAファイターのKAIにも勝利して連勝。戦績を4勝2敗とした。  1R、ケイトはジャブと右ロー、MOEは左ローを蹴る。ジャブ、左ロー、左ミドルで離れて戦うケイトは前足を上げて、入ろうとするMOEをけん制。MOEは右フックからの左アッパー、ジャブに右クロスに行くが単発。離れるとケイトの左ミドル、顔面前蹴りをもらう。さらにケイトの右ハイがMOEの顔面をかすめる。  2Rもジャブと左ミドル、前足を上げてのけん制で距離を獲るケイト。MOEは入り込もうとするがケイトにストップされる。顔面前蹴りも蹴るケイト。インファイトを仕掛けるMOEはボディから顔面にパンチをつなげる。ケイトは入り込まれるとパンチをもらい、クリンチで逃れる。  3Rはケイトもパンチを多め。ジャブを突いて左ミドルを蹴る。MOEは構わず入って左右フックの連打。ケイトはヒザで応戦するがMOEのパンチを被弾する。ケイトのジャブ、ミドル、左フックにMOEは前に出ての左ボディ、右フック。終盤は再びケイトの蹴りが当たりだし、MOEが攻めあぐねる場面も。  本戦の判定は三者三様でドロー。延長戦へ突入する。ジャブと左ミドルのケイトにMOEの左ハイがかすめる。ケイトが蹴りでバランスを崩すとすかさず襲い掛かるMOE。パンチの数を増やすケイトがヒットを奪うが、MOEも亜負けじと打ち返し、蹴り返す。ケイトのヒザがタイミングよく決まり、見栄えはいい。最後はMOEがガムシャラに左右フックを放って終了。  延長戦も甲乙つけがたい内容だったが、判定2-1でMOEが勝利をつかんだ。 [nextpage] ▼第5試合 -75kg契約 3分3R延長1R○ブハリ亜輝留(WSRフェアテックス幕張)判定3-0 ※30-27×2、30-28×ジュリオ・セザール・モリ(ブラジル/ブラジリアンタイ/team Mori/FIGHT DRAGON 80kg王者、S-BATLLEヘビー級王者)  ブハリは中学でボクシング、高校でキックボクシングを始め、グローブ空手の試合でキャリアを積む。大学卒業後に渡米し、現地ではガソリンスタンドの経営者としても活躍。帰国後にプロデビューし、K-1 JAPAN GROUPには2021年2月から参戦。夜叉猿をKOしたが2戦目で神保克哉にプロ初黒星。11月には今回再戦するモリにKO負けと連敗を喫する。2022年6月にはEITOにTKO勝ちで再起。  モリはブラジル・サンパウロ出身の日系ブラジル人ファイターで、ダニロ・ザノリニが代表を務めるブラジリアンタイに所属。2021年3月にK-1初参戦、神保克哉に敗れたものの、11月のKrushではブハリ亜輝留を右フック一撃でマットに沈めた。2022年4月には松倉信太郎にダウンを奪われて敗れた。  1R、蹴り合いからのスタート。互いにローとミドルを繰り出す。モリの右ミドルよりもブハリの右ミドルの方が音が響き渡る。ブハリはさらに右カーフ。モリはブハリのガードの隙間から右フック、右アッパー。ブハリはジャブを伸ばして左ボディ。ストレートの連打を見せるブハリにモリは右アッパーを連打。  2R、ワンツー・スリーを叩き込むブハリだが、モリは下がらず左フックと右アッパー。両者ともガードの隙間から打ち合い、パンチをもらう。ブハリは左ミドル、左右のヒザも。ブハリの右ストレートが連続してヒットするが、ブハリは慎重にジャブを突く。  3R、ブハリは左右ストレート、モリは接近戦でのショートの連打と打ち合い、ブハリはヒザも蹴る。ブハリは左ボディをヒットさせるも、モリがすぐにアッパーを打ち返す。ワンツー、左ミドルと攻勢にでるブハリだがモリは下がらず右アッパーを突き上げる。最後はブハリが右ストレートを命中させての試合終了。  判定3-0でブハリの勝利となった。 [nextpage] ▼第4試合 Krushスーパー・ライト級 3分3R延長1R○塚本拓真(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)判定3-0 ※30-29×2、30-28×松岡翔大(ISHITSUNA MMA)  1R、塚本が右ミドルを蹴るとサウスポーの松岡は必ず左インローを返す。松岡は蹴るたびに大きな音をたてる。その左の蹴りを上中下へ蹴り分けていく。  2Rも淡々と左で蹴っていく松岡。塚本はワンツーから近付いて前蹴りとヒザ。前へ出る塚本に松本はヒザを2発入れるがこれはつかんでの反則、警告を受ける。左の蹴りをもらいながらも前へ出てワンツーを出していく塚本。  3Rも前へ出る塚本に松本は左右のショート、右ストレートには左フック。松本は左ミドルからヒザ蹴りに行くもまたもつかんでしまい注意を受ける。三日月、ヒザ、バックキックと徹底してボディを攻める松本。塚本は右ストレートを伸ばす。クリンチ状態で塚本が右アッパーを入れたところで試合終了。  前に出続けた塚本が判定で勝利を得た。 [nextpage] ▼第3試合 Krushスーパー・フェザー級 3分3R延長1R○斎藤祐斗(JK TRIBE)判定3-0 ※30-29×2、30-28×松本涼雅(team ALL-WIN)  1R、右カーフと右ローを蹴り合う両者。互いに右へ右へと回っていきリングに円を描く。松本が右ストレートを打てば斎藤は右フックを、松本が右インローを蹴れば斎藤は右ミドルを返す。  2R、松本は左右の顔面前蹴りを連打。斎藤は思い切った右フックを放っていく。左右にスイッチしながら前へ出ていく斎藤はパンチ主体。松本は前蹴りで突き放そうとするが右フックをもらう。  3Rも前に出るのは斎藤。サウスポーにスイッチしての左フック、左ストレートが続けざまに松本の顔面を捉える。松本はジャブ、前蹴りで対抗。斎藤にロープに詰められると松本は左フックを2発返す。しかし、斎藤が勢いよく左右フックの連打で前へ出て、松本にロープを背負わせる。  判定3-0で斎藤が勝利を収めた。 [nextpage] ▼第2試合 Krushスーパー・フェザー級 3分3R延長1R○松山勇汰(TEAM TOP ZEROS/LARA TOKYO/K-1甲子園2020 -60kg王者)KO 1R 0分32秒 ※左ハイキック×SOUL(IMPACT)  1R、サウスポーの松本に右ストレートで前へ出ていくSOULだが、左ヒザからの左ハイキックをもらってダウン。立ち上がるも再開直後にもう一発左ハイをもらってダウンし、レフェリーが即座に松山のKO勝ちを宣した。  松山はマイクを持つと「今回3週間前に相手が変わったんですけれど、試合を受けてくれて体重を落としてくれたSOUL選手ありがとうございました。これからもっとデカくなるのでよろしくお願いします。僕はレオナさんがK-1のベルトを獲ったのでKrushのタイトルを獲りたいので、3月のK's FESTAにぜひ出たいと思っているのでよろしくお願いします」と、Krush王座挑戦とK’FESTA出場をアピールした。 [nextpage] ▼第1試合 Krushスーパー・フェザー級 3分3R延長1R○目黒翔大(優弥道場)判定2-1 ※30-29、29-30、30-29×松本和樹(T-GYM)  1R、サウスポーの目黒に右ミドルを多用する松本。スイッチもして距離を惑わす。距離を詰めていく目黒だが、松本はパンチで迎え撃つ。下がりながらも松本のボディから顔面のコンビネーションが当たる。  2Rも前に詰める目黒に松本がスイッチしながら回り込む。目黒は左ボディ、右ロー。松本も左ボディを打つ。松本は右目上から流血、目黒も鼻から血を流す。  3R、松本は前に出る目黒をジャブ、前蹴り、右ボディで迎え撃つ。目黒はパンチを出しながら距離を詰めて右ボディ、左ボディ。松本は強い右フックを打つ。ボディを嫌がる素振りを見せる松本に突進を続ける目黒。近距離で顔面とボディへフックを打つ。手数を出し続ける目黒に松本も打ち返すがボディ連打でコーナーへ押し込まれ試合終了。  判定は2-1と割れ、目黒が競り勝った。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第2試合 Krushフライ級 3分3R×麗斗(K-1ジム総本部チームペガサス)判定0-3 ※27-30×2、27-29○長野 翔(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)  1R、サウスポーの麗斗。長野が右ミドルを蹴ると麗斗は左ローを蹴り返す。麗斗は遠い距離から左三日月を蹴り、左ストレートで突っ込む。長野は右ミドルハイを多用。ワンツーの右のショートでダウンを奪う。麗斗がダウンを取り戻そうと連打してきたところへもう一度右ショートを打ち込んで2度目のダウンを奪う。  2R、左ストレートを強打していく麗斗に対し、長野は両腕ブロックをがっちりと固め、左ミドルハイを蹴る。麗斗は右カーフを蹴るが、待ちの姿勢でカウンター狙い。長野も身長に右ミドルハイを蹴っていく。  3R、ワンツーでアタックを繰り返す麗斗に長野は左フック。長野はジャブを出しつつ、右ミドルと右ミドルハイ。麗斗は飛び込んでの連打を見せるが長野のガードは固い。  1Rに2度のダウンを奪った長野が判定3-0で勝利した。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第1試合 女子-46kg契約 2分3R×豊嶋里美(TEAM OJ)判定2-1 ※30-29×2、29-30○Kiho(TeamK.O.Garage)  1R、豊嶋の周りを左へ回り込むKiho。豊嶋はプレッシャーをかけていくがロー以外は互いの攻撃が当たらない距離。残り10秒、前へ出た豊嶋にKihoがカウンターで左右のストレートをヒットさせた。  2Rも同様の展開。豊嶋が入ってくるとKihoは回り込んでかわす。かわして右ローを蹴るKiho。前蹴り、ワンツーも回り込みながら当てるKihoはヒット&ウェー。強引に右ストレートから入っていく豊嶋だが、Kihoの右ミドル、カウンターの右フックをもらう。  3R、Kihoは豊嶋が入ってくるところを右ストレートで狙い撃ち。自分からは左インローと右ローを蹴る。最後に勝負をかけた豊嶋が左右フックを打つがKihoも打ち返し、右ミドルのカウンターも。  しかし、判定は2-1で豊嶋の勝利。前へ出続け、最後に左右フックを連打したのがポイントとなったか。
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