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インタビュー

【K-1】江川優生「熱い気持ちに負けないよう、自分もしっかり鍛錬して戦う」vs.島野浩太朗「この試合のテーマは“決戦”」

2022/11/24 16:11
 2022年12月3日(土)エディオンアリーナ大阪『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN』にて、スーパー・フェザー級3分3R延長1Rで対戦する江川優生(POWER OF DREAM)と島野浩太朗(菅原道場)のインタビューが主催者を通じて届いた。  江川は2013年10月に高校生でプロデビュー。高いボクシングスキルを武器に連勝を重ね、2019年1月にKrushフェザー級王座を奪取。6月には初防衛を果たし、11月の第3代K-1フェザー級王座決定トーナメントでは3試合連続初回KOで王座に就いた。「K-1 AWARDS 2019」ではMVPにも輝いている。怪我のため12月の武尊とのエキシビションマッチ以来試合から遠ざかり、2020年9月のK-1で椿原龍矢との復帰戦で判定負け。2021年3月、王座を懸けての再戦でも延長R判定で敗れて王座を失った。今年4月にはスーパー・フェザー級に階級を上げて大岩龍矢に敗れ3連敗を喫したが、8月にマキ・チャーチャイに判定勝ちで連敗を脱出した。戦績は15勝(10KO)5敗1分。  島野はMA日本キックボクシング連盟をホームリングに、2011年からK-1 JAPAN GROUPに参戦。強打を武器にトップ戦線で活躍し、北井智大、レオナ・ペタスらをKOし、皇治、卜部功也、卜部弘嵩らトップファイターたちと拳を交えてきた。2018年6月に郷州征宜を破り第7代Krushスーパー・フェザー級王座に就くと、同年12月に大岩龍矢を退けて初防衛に成功。しかし、2019年3月の2度目の防衛戦で西京佑馬に敗れ、ベルトを失った。2022年2月のK-1では卜部弘嵩に右クロスでKO勝ちしている。戦績は28勝(17KO)15敗。 江川優生「今は自分らしいパフォーマンスと結果を出すことに集中」 ――8月のK-1九州大会ではマキ・チャーチャイに判定勝利し、階級を上げてスーパー・フェザー級初勝利を挙げました。 「試合には勝ちましたが、まだまだ改善の余地ありだなと思いました。ブランクやパワー不足もあるし、自分本来の動きを出せていないと思います」 ――やはりスーパー・フェザー級仕様の身体を作るためには時間がかかっていますか? 「ただ体重を増やしてパワーをつけてもスピードがなければ意味がないし、自分がイメージしている動きと実際の動きを一致させるまでに時間はかかるかなと思います。ただ最初(2021年4月の大岩龍矢戦)に比べれば、そこは徐々に一致してきていると思います」 ――今大会では島野浩太朗選手と対戦が決まりました。 「またタフな相手と試合が決まったなと思います。島野選手は倒し倒されの激闘派という印象がありますが、完全に意識を飛ばされて倒された印象があまりないんですよね。あとはみなさんと同じように気持ちが強くてガンガン来る印象です」 ――江川選手はフェザー級を主戦場にしていたので、対戦相手として見ることは少なかったと思います。 「そうですね。Krushの頃からずっと見ていて、ベテランの部類の選手だと思います。まさか自分がやることになるとは思ってなかったですね」 ――お互いのファイトスタイル的に噛み合う試合になると予想されていますが、江川選手自身はどうでしょう? 「仕掛けて、仕掛けられて…そういう試合になると思います。足を使って戦うタイプではないので、そこでのやりにくさはないですが、逆に体の強さが出てくる試合になると思うので、そこをどうするか考えています」 ――こうしてお話しを聞いていると、階級的にスーパー・フェザー級になるとフィジカルが強い選手が多いですね。 「そうかもしれないですね。この階級はみんな心も身体も強い気がするので、自分もそこで戦っていける力を身につけたいです」 ――会見では中村拓己K-1プロデューサーが「PODと菅原道場の選手が試合をする図式も面白い」とコメントしていました。島野選手も「菅原道場もPODもみんな家族のような関係で一丸になって戦っているところが似ている」「江川選手がPODで練習している背景…それを考えると何が何でも負けられない“決戦”」と話していました。 「確かに僕もそう思います。練習や試合の取り組み方、ジムの会長と選手が一丸になるところは似てますよね。もちろん僕も仲間たちと一緒に戦っているという想いもありますが、最終的には一対一の戦いになると思います」 ――また11月に武尊選手とK-1の契約満了が発表されました。武尊選手とエキシビションマッチで対戦したことがある江川選手としてはどんなことを感じましたか? 「これからは自分たちが頑張らなきゃいけないという気持ちになりました。ただそれで気負い過ぎて空回りしてしまうと意味がないし、今の自分はまだそこまで言える選手ではない思います。まずしっかり試合で自分らしいパフォーマンスと結果を見せる、そこに集中して戦いたいと思います」 ――それでは最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。 「島野選手の熱い気持ちに負けないよう、自分もしっかり鍛錬して戦います。今年は1勝1敗なので勝って一年を終えて、いい年を迎えたいです」 [nextpage] 島野浩太朗「どの展開になっても勝ちを掴みに獲りに行く」 ――今大会では元K-1フェザー級王者・江川優生選手と試合が決まりました。オファーを受けた時の心境を聞かせてください。 「江川選手は第3代K-1フェザー級王座決定トーナメントで圧倒的に優勝した印象が強いですね。試合が決まった時も本当に強い選手と戦うことになるんだなと思いました」 ――江川選手はずっとフェザー級で試合をしてきた選手で、島野選手とは階級が違いました。これまでどういう目線で見ていたのですか? 「江川選手が階級を転向しても、すぐに戦うというイメージはなかったです。ただ僕がKrushのWILDRUSHリーグに出ていた時期に江川選手がプロデビューして、計量で一緒になったことがあったんです。江川選手はデビュー直後だったと思うのですが、すごく目を引く選手だなと思いました。当時から独特の雰囲気を持っている選手でしたね」 ――対戦相手としてはどんな印象を持っていますか? 「攻撃力に目がいきがちですが、倒されることがほとんどなくて、打たれ強くてディフェンス能力も高い。完成度が高い選手だと思います」 ――カード発表会見では「毎日試行錯誤しながら菅原道場で一日一日勝つための練習を重ねています」と発言されていました。言える範囲で構いませんが、今はどんな練習を続けていますか? 「江川選手は一瞬で勝負を決める強さもあれば、接戦になっても勝つ地力があります。一瞬で終わる・延長判定までもつれる、どちらの可能性もある相手なので、どんな展開になっても勝つんだという気持ちで練習しています。技術・フィジカル面はもちろん、精神面も作り上げているところです」 ――島野選手は試合ごとに色んなテーマを持って戦っていると思います。ずばり今回のテーマはなんでしょう? 「“決戦”ですね。僕が菅原道場で練習している背景、江川選手がPOWER OF DREAM(以下、POD)で練習している背景…それを考えると何が何でも負けられない“決戦”だと思います」 ――会見でも中村拓己K-1プロデューサーが「PODと菅原道場の選手が試合をする図式も面白い」とコメントしていましたが、菅原道場とPODが似ていると感じる部分はありますか? 「それはまさに僕も感じていたことです。菅原道場もPODもみんな家族のような関係で一丸になって戦っているし、江川選手はそのジムの頭(かしら)じゃないですか。だから僕は絶対負けられない覚悟を持って戦います」 ――また島野選手は2月のK-1で憧れの存在だった卜部弘嵩さんにKO勝ちして、今回の試合を迎えます。弘嵩さんに勝ったことで、どんな変化がありましたか? 「気持ちが変わりました。一日一日の過ごし方、一つ一つの選択の仕方・行動を今まで以上に考えるようになりました。勝ち負け以上の重みを感じた試合でしたし、自分が変わるきっかけになりましたね」 ――島野選手が戦うスーパー・フェザー級では9月に新しいチャンピオン(レオナ・ペタス)も誕生しました。これからの目標を聞かせてください。 「頂点の証に挑戦すること。この一心にかけて、どの展開になっても勝ちを掴み獲りに行きます」
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