佐藤をKOしたブアカーオは、コーナーに登って声援に応えた(C)RWS
KAT PRESENTD LEGEND OF RAJADAMNERN
2022年10月28日(金)タイ・ラジャダムナンスタジアム
▼キックボクシングバウト 3分3R エキシビション
―ブアカーオ・バンチャメーク(タイ)
[TKO 1R]
―佐藤嘉洋(JKF新瑞橋)
※エキシビションのため勝敗は無し。
ブアカーオは8月19日に同じ『KAT PRESENTS LEGEND OF RAJADAMNERN』にて、三浦孝太(BRAVE GYM)とエキシビションマッチを行って話題となったが、今回はその第二弾。
佐藤は1998年12月にNJKF(ニュージャパンキックボクシング連盟)でプロデビュー。8戦目でタイ人選手に敗れるまで7連勝を飾った。2001年3月からは全日本キックボクシング連盟に参戦し、11月にWKAムエタイ世界ウェルター級王座を奪取。2004年2月にはWPKC世界ムエタイスーパーウェルター級王座も奪取した。
2005年5月には『K-1 WORLD MAX』に“日本人最後の大物”として初参戦。2006年・2007年の日本代表決定トーナメントを連覇し、日本代表として世界トーナメントに出場。2008年10月には魔裟斗と準決勝で対戦し、ダウンを奪って“あわや”というところまで魔裟斗を追い詰めた。2010年の世界トーナメントでは決勝へ進出するも、ジョルジオ・ペトロシアンに敗れる。K-1活動休止後はKrush、GLORY、シュートボクシング、ホーストカップなど様々な団体に出場し、2015年5月の試合を最後に引退した。
ブアカーオとは過去4度対戦し、2006年6月の初対決ではKO負け、2008年2月の2度目の対戦では延長戦の末に判定2-1で惜敗、2008年7月の3度目の対戦では右ストレートでKO勝ちを奪い、4度目は2013年10月のMAX MUAYTHAI日本大会にてムエタイルールで対戦して判定負け。1勝3敗となっている。ブアカーオから勝利を奪った日本人選手は魔裟斗と佐藤の2人のみで、KO勝ちしたのは佐藤ただ一人。
たっぷりと時間をかけてワイクルーを舞うブアカーオを佐藤は無視。
(C)GO SPORTS
1R、じりじりと前に出て行くのは佐藤。左ローを蹴り、左右ハイを蹴るとブアカーオはスウェーでかわす。佐藤の蹴り足をキャッチして崩しての左フックを見せるブアカーオ。佐藤のジャブに右ストレート、左ボディを返していくブアカーオ。左右ボディからハイキックを放つブアカーオだが、今度は佐藤がスウェーでかわす。
エキシビションらしい技の応酬が繰り広げられていたのもつかの間、パンチで前に出るブアカーオは前蹴り。続くジャブに佐藤が左フックを返そうとすると、ブアカーオが急にスピードのある右フック一閃。佐藤はダウンし、まさかのKO決着となった。
佐藤は試合後インタビューに答え、「現役の時はラジャダムナンスタジアムに上がることがなかったので、引退してからも2大殿堂のラジャダムナンに上がれたことを嬉しく思います。引退してから自分なりに練習を積んできたつもりですが、やっぱり現役の選手は強かったなと思いました」と、ブアカーオを称えた。