SHOOTBOXING 花やしき 20222022年10月19日(水)東京・浅草花やしき 浅草花劇場
▼メインイベント(第3試合) 46.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇MISAKI(TEAM FOREST/SB日本女子アトム級王者)KO 1R 2分11秒 ※左ボディ×ペッチャーダー・オー・ユッタチャイ(タイ/UMT48kgトーナメント王者)
MISAKIはシュートボクシングの女子トップ選手で、2016年3月にプロデビュー、“猪突猛進女子”の異名通り、最初から最後までガムシャラに攻め続ける驚異のスタミナを武器に勝ち続け、2017年12月に無敗の女子高生・寺山日葵を破ってJ-GIRLSミニフライ級王座に就いた。同年7月のGirls S-cup -48kg世界トーナメントでは3位に。同年12月に寺山とのリマッチでJ-GIRLS王座を失い、2019年7月のSB日本女子ミニマム級王座決定トーナメント決勝戦で女神にまさかのTKO負けを喫し、負傷から長期欠場へ。
再起戦となった2020年8月には『REBELS』のリングでぱんちゃん璃奈とREBELS-BLACK女子46kg級初代王座決定戦を争うも判定負け。2022年に入ってからはガムシャラな猪突猛進スタイルではなく、的確性を重視したファイトスタイルにチェンジし、2月のSBで祥子JSKを破ると12月のSB日本女子アトム級王座決定戦で勝利して王座に就くなど5連勝。戦績は19勝(2KO)7敗1分。
今回の相手ペッチャーダーは50戦35勝15敗の戦績を持つ19歳。タイの女子強豪選手が集まったUMT48kgトーナメントで優勝しており、今タイの大手プロモーターもイチオシの選手だという。MISAKIにとっては2018年9月のラットチャプロン戦以来のムエタイ戦士との2度目の対戦となる。
1R、左ミドルを蹴ってくるペッチャーダーにMISAKIは思い切り伸びる右ストレート。入り込むとボディを打つ。左前蹴りを受け流したMISAKIはすかさず左ボディをヒット。この一撃でペッチャーダーの顏が歪む。さらに左ボディを叩き込んでいくMISAKI。左ミドルを蹴って離れようとするペッチャーダーはロープ伝いに回り込んでいくが、MISAKIは左ボディからの右ストレートでダウンを奪う。
最後はロープを背負ったペッチャーダーに右ストレートのフェイントから左ボディ。ペッチャーダーはたまらず倒れ込み、レフェリーが試合をストップした。
MISAKIはマイクを持つと「見ていただいた通り今日はシュートボクシングルールでムエタイ王者を呼んでいただいたんですが、投げない絞めないと決めて戦いました。その理由は、12月25日、両国国技館のビッグマッチにつなげるため必ず打撃で倒すと決めて有言実行したので、シーザー会長、よかったら私にチャンスをください。45~46kgの選手でなかなか私の名前を上げてくれないんですけれど、本当に日本で一番私が強いと思っているので、今一番強いと言われている45~46kgの選手を当てていただきたいと思います」と、12・25両国出場とかねてから名を上げているRISE QUEENアトム級王者・宮﨑小雪戦をアピールした。また、試合後のトークショーでは「先輩方に見られているってことで気合いも入っていたし、12月のビッグマッチに(笠原)弘希君、海人君が決まっているんですけれど私も肩を並べたいと思ったので。あと日曜日に宮﨑小雪選手がタイ人選手としょっぱい試合をしていたので私は必ず倒すと思って試合をしました。あと昨日、実はシーザー会長にボディで倒せと言われていて、顏で倒したあと、ボディで倒さなきゃと思っていました(笑)」との裏話も披露した。
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▼第2試合 49.0kg契約 スターティングクラスルール 2分3R延長1R〇風羽(龍生塾ファントム道場)判定3-0 ※30-28、30-27×2×YUMIN(LEO GYM)
風羽は植山征紀が所属する龍生塾ファントム道場のイチオシ女子ファイターで、アマチュアSB全日本王座決定トーナメントで二連覇、Jr-45kg女子全日本王者の実績を引っ提げて今年5月にRISEのリングでプロデビューを果たした18歳のJKファイター。そのデビュー戦では西原朱花に敗れたが、今回プロデビュー戦のYUMINと拳を交える。
1R、右ローの蹴り合いの中、風羽は相手の蹴りに右ストレートを合わせに行く。身長で優るYUMINは入らせないように前蹴り。それでも風羽は右ストレートから入って行く。
2R、風羽は潜り込んでパンチを繰り出していくがなかなかヒットは奪えない。右ローの蹴り合い。風羽は組み付くと首投げでシュートポイントを奪った。蹴っていくYUMINだが、風羽は容易に中へ入っていく。
3R、風羽が右ストレートから左ミドル、組んで離れ際に右ストレートをクリーンヒットさせる。YUMINも右ストレート、左フックを打っていくが風羽の右ボディと左ミドルをもらう。左右フックを放つYUMINに風羽が右ストレートを的確に当てて判定勝ち。身長差を苦にしない戦いぶりを見せた。
嬉しい初勝利を収めた風羽は「練習したことが出せなくてとても悔しいです。また次も頑張ります」とマイクで話した。
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▼第1試合 55.0kg契約 セミプロマッチルール 2分3R延長1R〇宇野あいり(立志會館)TKO 3R 0分59秒 ※パンチ連打×ミオLaReyna(=ミオラレイナ/Team Reyes)
セミプロマッチルールで、シュートボクシング協会の名門・立志会館の“新時代天才少女”宇野あいりが遂にSBのマットに登場。女子高生ファイターのミオLaReyna(=ミオラレイナ)と対戦する。
RENAに憧れ、幼少の頃から数々のアマチュアタイトルを総なめにしてきた宇野は、小学校の卒業時のスピーチで「私が未来の女子格闘技を引っ張ります」と堂々宣言したほどの有言実行の中学生ファイター(13歳)。第二のRENAとして期待されている次世代女子ファイターがいよいよそのベールを脱ぐ。対するミオもアマチュアSB連勝中で勢いのある実力派女子高生(17歳)。
1R、サウスポーの宇野は左ミドル・左ローを蹴りながら左ストレート。ミオが入り込もうとするところを前蹴り。ミオは組み付いての投げを狙うが防がれる。宇野は組み付くとスタンディング肩固めでキャッチを奪う。前に出ようとするミオに宇野は左フック。
2R、宇野は脇を潜ってパンチをかわすとそのまま組み付いて肩固めを仕掛ける。再び組みになると首相撲でコカす。左ミドルと前蹴りの宇野にミオは右ミドル。入り込もうとするミオだが前蹴りで止められ、接近しても組まれて攻撃に結びつかない。宇野は組んでのヒザ蹴り連打で優勢を印象付けた。
3Rも宇野が首相撲でコカし、サバ折りと蹴り足をキャッチして転倒させる。ロープを背負ったミオに宇野の左ハイキックがヒットし、グラついたミオに宇野がパンチでラッシュ。ここでダウンが宣告された。宇野はチャンスを逃さずパンチを連打し、レフェリーがストップ。宇野の見事なTKO勝利となった。
宇野はマイクを持つと「いつも練習していることができてKo出来たのでよかったです。今後も宇野あいりをよろしくお願いします」と初々しく挨拶した。