好きなことをしているから、無敗のプレッシャーも楽しんでいる
22歳、米国ではそれよりも若く見えると言われる平良は、その試合スタイルや邪気のない言葉も相まって、新たなファンが急増、記者会見でも人気者の一人となりつつある。
試合後、会見の冒頭で「アイム・グッド、ハッピー」と語った平良は、試合前のすべてを受け入れて、アグレッシブに戦いながらも落ち着いていたことを語る。
「攻める姿勢をずっと見せられたのが良かったなと思います。相手の呼吸とか、セコンドの声とかいろいろ感じられて楽しかったです」
攻める姿勢を貫いたのは、自身がUFCで目指しているものを明確に示すためだった。
「チャンピオンに、ベルトを狙っているという姿勢を見せたかったので、フィニッシュにこだわったので仕留められてよかったです。いまは負けられないという気持ちから解放されて、ホッとしています」と安堵の表情を浮かべた。
ベルガラに3ポンドの体重超過があっても試合をやる気持ちは固かった。「延期にならなくてよかったです。前回の試合延期があったから、こんなのは小さな試練に過ぎないなとポジティブに考えて」キャッチウェイトでの試合に臨んだという。
ゲームプランは「とりあえず『気持ちで負けない』」こと。
体重超過してきた相手に舐められることなく、被弾してもポジションを返されても粘られても弱気は見せず、攻め続け、タップを奪った。
「チョーク取ろうとして腕が張ってましたし、相手もタフで、実際3R行くこともよぎっていて、ずっと(極めの)チャンスをうかがっていました。(教科書のような最後のリアネイキドチョークからの腕十字は)その“教科書”をずっと繰り返していたので感覚でやりました」と、練習で手応えを得ていた自信も見せている。
平良達郎 @tatsurotaira 第2ラウンド終了間際に・・・💪💥#UFCVegas62 pic.twitter.com/RPII0Q2DJ2
— UFC Japan (@ufc_jp) October 15, 2022
鮮やかな一本勝ち祝いとして、米国記者からは、平良の好きなハンバーガーについての質問もとんだ。
「前回の会見で言っていた、イン・アンド・アウト(In-N-Out Burger)の裏メニューは食べることが出来ましたか?」
平良は、「前回の試合が終わった後にバタバタして行けなかったです……」と通訳を通して語った後に、英語で「でもインアウトバーガーには行きたいです。アニマルシリーズの3×3(※パティの数×チーズの数)を頼みます」と、大きな笑顔を見せた。