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【RIZIN】堀口恭司の強さとは何か? ダウンを奪いながら「2度、落ちていた」金太郎が語る

2022/10/03 22:10

堀口のフェイントは攻撃、脳が混乱した

 そのとき、金太郎は実は、2度、失神していたという。

「なかなか粘ったんですけど、意識がもう、2回ぐらい落ちたんですよ。1回目は堀口選手がなんか英語を喋って(「He is out!!(彼は落ちた)とアピール」)、レフェリーが近づいて身体にちょっと触られたのか、それでハッと起きて、ほんでワーッて暴れて、そこでちょっと“極まっていないと思って離してくれるんちゃうかな”と思って、“外した時に逃げよう”って思って諦めてなかったんですけども、完全にまあ、落ちてもうて試合ストップって感じで。(堀口は)天晴れでしたね。この場面もまあほとんど試合の映像を見てやっとところどころ思い出したっていうぐらいで、もうほとんど全く覚えてなかった」と、その瞬間を振り返る。

 肩固めはその極まり具合が見えず、耐えられるとそのまま押さえ込みに移行することもあるが、そのとき堀口は「全く(不安に)ならなかった。得意なんで」と相手の息遣いも聞きながら絞め上げ、金太郎の力が抜けたことを感じ、レフェリーに金太郎の失神を告げていた。

 金太郎は、堀口の独自の動き、そして引き出しの多さに翻弄された。

「試合中に“こいつは強いな”とか思ったりとか今まであるけど、なんか初めてこう“強い”とか思うことを考える暇もなく、やらなあかんことが忙しすぎて……堀口選手のフェイントが、もうフェイントやけど攻撃なんですよ。それをめっちゃ見とかな、動きをもう一生見とかないかんし、めっちゃ大変でしたね。ほんでもう次、すぐに寝技がきて、ちょっと脳が忙しくなりすぎて対応できなかったっていう。敗北やなって感じですね。色々その貴重な体験になった」

 試合後は、堀口と言葉をかわした。チャンスを掴みながら、終わってみれば完敗を認める金太郎は、試合以外でも王者から学びたいと感じたという。

「試合が終わったらノーサイドというか、勝負する前はガシってやっぱり倒す気持ちでやってるから、“スポーツ・スポーツして、ハイ、お願いします”とかそういう感じではない。でも試合終わったら尊敬の意味も込めて、『ありがとうございました』と言ったら、『強かったよ』って言ってくれて、僕も『いや、めっちゃ強かったです』みたいな話をしたら、『またよかったら練習しましょう』と言ってくれて、だからもう『弟子にしてください』って言っときましたね、試合が終わったから言える言葉ですけど」と、チャンピオンとの試合を振り返った。

「試合、負けてしまいましたが、まだまだ這い上がるんで絶対」と、再起を誓った金太郎。堀口恭司の強さを肌で感じ、どう立ち上がるか。

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