2022年8月27日(土)にシンガポールのインドアスタジアムで開催される『ONE FIGHT NIGHT 1: MORAES VS. JOHNSON II』のリードカードで、平田樹(Krazy Bee)が、MMA15勝3敗1分のリン・ホーチン(中国/Haosheng MMA)と対戦する。
平田は、プロMMA5戦無敗から、2022年3月の『ONE X』で、ジヒン・ラズワン(マレーシア)と対戦し、スプリット判定で敗北。プロ初の黒星後、今回は初めて米国で調整を行い、再起戦に臨む。
ニューヨークでの練習生活に続き、再起戦に向けて、前戦のジヒン・ラズワン戦の敗北をどのようにとらえて、今回のフーチンとの試合に臨むのか、聞いた(※前篇からの続き)。
ラズワン戦で初黒星「思っていたのと違う、と感じて──」
──前回、3月のジヒン・ラズワン戦のことも聞かせてください。あの試合では、序盤は組んで投げたものの、ラズワンに立ち上がられ、寝技でも足関節のトランジションでなかなか押さえ込めず、蹴り足を取られてのケージレスリングでテイクダウンを奪われてのスプリット判定負けでした。あの試合をどう総括しましたか。
「すべて力不足なのと、最後に諦めた自分が一番、弱かったなって。2Rの途中くらいから相手が“あれ? こうやって来るのか”と感じて、自分のなかで描いていたプランと違って、相手は違う攻め方をしてきた。“思っていたのと違う”なと感じたときに、集中が切れたわけじゃないんですけど、試合展開を自分の思い通りに運べなかったこともそうだし、そこで“じゃあ、こうしよう”と進められなかった、自分の頭のなかの引き出しの少なさも、負けに繋がったのかなと思います」
──「思っていたのと違う」のは、ラズワンの打撃からの組み、でしたか?
「それもありますし、それまでの試合を見る限りでは、もっと引き込んでくるのかなと考えていました。下からの柔術の選手だと認識して、その対策を練ってきました。いざ試合となったときに、自分が壁を背負わされて、“あれ、引き込んでこない”となったときに、違うプランに変更できなかった自分の弱さを感じました。そういう思考と技術の引き出しが無かったです」
──想定外のことが起こるのが試合でも、その対処がうまく運べなかったと。
「そのときに相手の対策だけじゃダメだなと思ったんです。もっと自分の強化が必要だと感じて、今回、こっちに来ました。いまはすべきことをやっていて、それが試合で出せるか、そこがまた自分との戦いになるなと感じています」