MMA
インタビュー

【RIZIN】GP優勝候補の1人、パク・シウ「カンナは練習仲間だけど私情は挟まない。このGPに限らず、もっと高いところを目標にしている」

2022/07/30 11:07
 2022年7月31日(日)『RIZIN.37』さいたまスーパーアリーナで開催される「RIZINスーパーアトム級(49kg)ワールドGP1回戦」で、浅倉カンナ(パラエストラ松戸)と対戦するパク・シウ(KRAZY BEE)が、個別インタビューに応じた。  テコンドー、キックボクシングがベースのパクは、2021年10月に、後のRIZIN王者・伊澤星花からダウンを奪いながらも判定負けしたものの、2021年12月にRENAに判定勝ち、2022年4月にはストライカーの古賀愛蘭に組みも混ぜての判定勝ちと2連勝中。大島沙緒里と1勝1敗であることを考えても、MMAの完成度で言えば、今回のGPの優勝候補の1人といっていい。  日本をベースに、一時期国した韓国チームMADでは男子選手と練習。フィジカルを徹底的に鍛えてきた。  左右にスイッチし、出入りと上下にレベルチェンジする、その打撃はまさにMMA。左右どちらでも蹴れる三日月蹴り、押し込んでの打撃、離れ際の打撃にも長けており、それが組みのなかで混ぜられるなど、MMAのなかで倒せる打撃とスピードを兼ねそろえたストライカーだ。  ケージ際でのテイクダウンディフェンスは強いが、それがリング&ロープでどう変わるか。2021年10月に、伊澤からダウンを奪った、詰めての左フックからの右ストレートはスピーディーで力強く、浅倉にとっても脅威となるだろう。  浅倉とは4月まで共に練習した関係にあるが、競技人口が少ない女子MMAでは、「昨日の友が今日の敵」になることは少なくなく、女子ファイターたちは、それを覚悟して日々のトレーニングに励んでいる。  29日のインタビューでパクは「カンナ選手は練習仲間で、一緒にご飯も食べる仲だったんですけど、試合となれば自分たちの私情は関係なく、どちらが試合でいいパフォーマンスを、やってきたことを出せるか、今までの関係は試合では全く関係ないです」と言い切った。 「このトーナメントに限らず、もっと高いところを目標にしている」──パク・シウはこのワールドGPを通過点ととらえている。パクとの一問一答の全文は、以下の通りだ。 【RIZINスーパーアトム級(49kg)ワールドGP】※選手名からインタビュー ▼第15試合 RIZINスーパーアトム級(49kg)ワールドGP1回戦 5分3R伊澤星花(日本・フリー)6勝無敗・RIZIN女子スーパーアトム級王者ラーラ・フォントーラ(ブラジル・Constrictor Team)7勝無敗・PAWFC女子ストロー級(52.2kg)王者&COFフライ級王者 ▼第14試合 RIZINスーパーアトム級(49kg)ワールドGP1回戦 5分3R浜崎朱加(日本・AACC)23勝5敗ジェシカ・アギラー(米国・ATT)20勝9敗 ▼第10試合 RIZINスーパーアトム級(49kg)ワールドGP1回戦 5分3R浅倉カンナ(日本・パラエストラ松戸)19勝6敗パク・シウ(韓国・KRAZY BEE)7勝4敗 ▼第9試合 RIZINスーパーアトム級(49kg)ワールドGP1回戦 5分3RRENA(日本・SHOOTBOXING/シーザージム)12勝4敗アナスタシア・スヴェッキスカ(ウクライナ・SC BORETS/SUBHUNTER)2019年IMMAF女子ストロー級(52.2kg)優勝、プロ2勝無敗 [nextpage] 打撃、というよりMMAで勝負したい ──SNSを拝見すると、日本語のツイートも増えてきました。勉強されているのですか。 「日本に住み始めて、簡単な日本語の単語は自然に出て来るんですけど、自然に出るのと、自分で調べて翻訳したものを合わせてツイートしています」 ──さて、GPを前に、現在の心境は? 「若干、緊張もありますが、楽しみでもあるので、いまは早く試合がしたいという気持ちです」 ──練習環境の変化は? 「RENA選手との試合が終わって、ビザの関係で一度韓国に戻ったのですが、日本では女子選手と練習することが多かったのが、韓国では男子選手と練習することが多かったです」 ──浅倉カンナ選手の印象は? 「カンナ選手は練習仲間で、一緒にご飯も食べる仲だったんですけど、試合となれば自分たちの私情は関係なく、どちらが試合でいいパフォーマンスを出来るか、やってきたことを出せるか、なので今までの関係は試合では全く関係ないです」 ──どんな試合展開になるとイメージしていますが。 「カンナ選手はレスラーだと思うのでテイクダウンに来ると思いますし、私は皆さんから打撃の選手だと思われているかもしれませんが、打撃、というよりMMAで勝負したいと思っています」 ──今回のGPでアピールしたいことは? 「格闘技選手としては、このトーナメントに限らず、もっと高いところを目標にしているので、このトーナメントで実力を出せるのかどうか、それとも現状維持になってしまうのかどうか、自分の実力を測れる場所だと思っています」 ──TEAM MADと韓国ではハードなフィジカル練習の動画を拝見しましたが、なぜ日本を練習のベースにしようとやってきましたか。 「日本は女子格闘家が多いですし、格闘技の始発点だと思っていますし、試合数が多い。ファンの方々も含め、全体的に格闘技の熱が高いため、日本を主戦場にしました」 ──よりチャンスを得られる、ということですね。浅倉カンナ選手との練習で感じた強さは? また自身が上回っていると感じる部分は? 「カンナ選手は幼い頃からレスリングをやってきたので、やはりレスリング力は高いです。私自身が上回っている点は打撃とフィジカル面ですね」 ──浅倉カンナ選手と対戦した山本美憂選手からもアドバイスを得ましたか。 「ミウさんからは、レスリングでテイクダウンの防ぎ方、防いだときにもう一個、二個の攻撃、さらにテイクダウンされたときの対処法なども助言いただきました」 ──「このトーナメントに限らず、もっと高いところを目標にしている」というのは、例えば、王者・伊澤星花選手へのリヴェンジ(※2021年10月に伊澤からダウンを奪いながらも判定負け)や、ベルトを獲得しての海外挑戦なども視野に入れているのでしょうか。 「自分ではいろいろ考えているんですけど……いまはこのトーナメントに集中したいと思います」
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