欠場の経緯を語る朝倉海(C)KAI CAhannel
2022年7月2日(土)『RIZIN.36』沖縄アリーナ大会のメインイベントを、右手の骨折により欠場することが発表された朝倉海(トライフォース赤坂)が30日、自身のYoutubeチャンネルを更新。欠場に至った経緯と、今後について、7月第2週に手術を行うことを語った。
沖縄大会で、韓国のヤン・ジヨンとの国際戦に臨む予定だった朝倉は、練習中の怪我で「右第2中手骨骨折後変形治癒偽関節」による激痛があり、競技が不可能な状態で緊急手術を行うことになった。
冒頭で朝倉は、「今回、RIZIN沖縄大会に出場する予定だったんですけど右の手を負傷してしまい、欠場させていただくことになりました。僕の試合を期待してくれてたファンの皆様、関係者の皆様、そして対戦相手のヤン・ジヨン選手、本当に申し訳ございません」と謝罪。
もともと去年の大みそかのバンタム級トーナメントで1日2試合を戦い、準優勝も右中手骨を骨折していた朝倉。
そのときは、本誌の取材に「病院での検査の結果、人差し指の中手骨が(手の甲の中心あたりを指差し)真っ二つになってた。バキッて予想通り折れていて。2回戦のヤマニハ選手と戦った時の親指(付け根部分)の骨折はほぼくっついていて、そこは悪化していなくて。6年前にも中手骨を骨折していて、いまも金属プレートが入ったままだけど、そのプレートの下が骨折した」と明かしていた。
すでにプレートが入っていることもあり、ドクターと相談し、年明けの手術は行わずギプスで固定しての治療を選択していた。
大晦日の怪我を完治させた朝倉は、練習に復帰し、5月には米国ラスベガスで修行を行うなど再起に向けて「アメリカでも充実した練習が出来ていた」とし、帰国後も精力的に活動していたという。
悪夢が起きたのは、「試合に向けた練習をしていくなかで、ちょうど2週間前に、大みそかで骨折した右中手骨を再び痛めてしまった」という。
しかし、右手を痛めてからも沖縄大会に出場する意思は固く、「僕がメインイベントで責任もあるし、何としてでも試合に出るために治療を続けていました。今までも怪我をしながら試合に出るってことは何度かあったし、格闘家として万全な状態で臨める選手は少ないと思うので、今までも多少の怪我があっても戦ってきたのもあるし、今回も痛みを抑えるために注射や麻酔を打って治療しつつ、練習をして試合に出るつもりでした」と、ギリギリまで試合出場に向けて調整をしていた。
「でも、直前になってまた拳を傷めてしまって……、すぐに病院の先生に診てもらったんですけど、今回はほんとうに酷い状態になってしまっていて、『このまま続けると選手生命が終わってしまう可能性がある』と言われて、『怪我を治すには手術以外に選択肢はない』と言われてしまいました。それでも(試合の)直前の直前だし、出るしかないと思っていたし、出たい気持ちはあったんですけど、チームのみんなにも、いろんな先生からも、RIZINの関係者の方にも、みんなに止められて、出場を断念することになりました。本当に申し訳ございません」と、苦渋の決断だったという。
「6年前くらいに骨折して手術した状態で、去年大みそかに再び骨折してしまい、その時点で結構、形が変形していて──自分のなかでは完治したと思っていたんですけど──ぐちゃぐちゃになっていて、変なところに曲がっていたり、拳の部分が陥没していたり、靭帯や関節の神経を圧迫しちゃう状態になっていて、手術で元の形に戻さない限り、神経への痛みは取れない状態になってるそうです。『このままだと殴ることはもちろんできなくなるし、手も動かなくなる可能性がある』と言われたので、すぐにでも手術を行わなければいけなくなり、7月の2週目に手術をすることになりました」と吐露する朝倉。
「大みそかに怪我をして半年間、試合が出来ない期間があって、やっと今回試合が出来るし、本当に強くなった姿を皆様に届けられると思って凄く楽しみにしていたのですけど、また怪我で試合が出来なくなって、正直、頭が真っ白になりました」と、ショックを受けたという。
しかし、「今までもこういう怪我を乗り越えてきましたし、ここで腐らずに絶対に怪我を乗り越えて、必ず万全な状態でリングに戻ることを約束しますので、復帰を楽しみにしてください」と、最後は前を向いた。