結果的に地上波で見れなくなったことでとんでもない数字を稼いだ
地上波から有料配信へ、大きく舵を切るきっかけになったのは、2021年10月の「RIZIN LANDMARK vol.1」での朝倉未来vs.萩原京平を配信したU-NEXTのサーバーダウンだった。YouTuberとしても人気を博す朝倉の再起戦が組まれた大会を配信のみにしたことで、入会者が殺到した。
「個人的にも地上波への想いもあって、なかなか地上波から切り離せずにいたけど、やったらすごい数字は取るよね、と思っていて、期せずして、U-NEXTさんで朝倉未来vs.萩原京平をやったら、結果ブラックアウトしてしまって、あの日の実数は分からなかった。サーバーをダウンさせるほど、20万件を超えるくらいはあったんだろうなと。
これまで大晦日とかメインの試合って、地上波の生放送ありきのPPVだった。去年の大晦日メインの試合もPPVの数字は伸びていた。地上波を無くして2022年には『PPV独占のタイミングは来る』、『脱地上波』宣言するタイミングだよね、と年初めには話していた。
ただ、6.19(『THE MATCH』)に関しては戦略的にはそういかず、結果的に地上波で見れなくなったことでとんでもない数字を稼いだ。ファンからは“何だよ、タダで見せろ”という声もあると思いますが、もうそういう時代じゃない。見たいものを見るためには有料で見る。サブスクで見るか、PPVで見るか。優良なプレミアムなコンテンツは有料で見ていただいて、その後に無料で地上波を活用して、啓蒙していく。そういう新しいスキームが今回から誕生させられたなという気はしますね」(榊原CEO)