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MMA
インタビュー

【RIZIN】山本美憂と対戦する大島沙緒里「相性は悪くないと思っています」、那須川vs.武尊にも刺激「どれほどいろんな思いを抱えてリングに立ったんだろう」

2022/06/23 12:06
 2022年7月2日(土)沖縄アリーナで開催される『RIZIN.36』女子スーパーアトム級(49.0kg)5分3Rで、山本美憂(KRAZY BEE/SPIKE22)と対戦する大島沙緒里(AACC)が22日、所属ジムにて公開練習を行った。  RIZINとしては、2020年2月13日の「RIZIN.21」浜松大会前の朝倉未来の公開練習以来となるメディアを入れての公開練習。リモートではなく、直にその動きを大島はマスコミに披露した。  阿部裕幸AACC代表が持つミットに細かいステップから、コンビネーションパンチ、スーパーマンパンチ、左右のキックなどを打ち込んだ大島は、公開練習後、メディアの質問に答えた。  2年4カ月ぶりにマスコミを入れての公開練習解禁も、大島は「すみません、知らなかったです(笑)、いつも通りかなと思っていました」と笑顔。  10日後の沖縄大会に向けて、「沖縄には中3のときに柔道の全国大会で行って、高1のインターハイでも行きました」と、これまでも“試合”を行った場所だとし、49kg契約で山本美憂のホームともいえる場所での戦いに、「団体戦で80kgくらいの人とも戦ったことがありますし、正直、前回の浅倉(カンナ)戦のときもちょっとだけ(アウェー感)を感じたんですけど、でもリングに入ったら集中できるので、そこは何も感じないです」と語った。 3度目の階級上への挑戦  現在は、追い込み期間で「毎日、2部・3部(練習を)やっている最中なので、けっこう身体がキツいですけど、うまく進んでいると思います」と順調な仕上がり具合だという。  DEEP女子ミクロ級(-44kg)王者、そして、DEEP JEWELS女子アトム級(-47.6kg)王者として2冠を抱き、山本と対戦するが、今回の契約体重は、女子スーパーアトム級の49kg契約。前回、浅倉カンナに判定勝ちしたときと同様に、階級上への挑戦となる。  ミクロ級だと減量があり、49kgだと身体が重い、という大島の通常体重は50kほど。「練習、トレーニングを積んでいくと49、48とどんどん減っていきます。今回、減量はないです」という。  この女子スーパーアトム級の49kgでは、RIZINでの浅倉戦の勝利と、DEEP JEWELSでのHIME戦の敗北の明暗、双方を味わった。 「前々回の試合、DEEP JEWELSで49kgで負けてしまって、ちょっと1回、落ち込んだし、怖さも一度出てきてしまったんですけど、負けても応援してくださる方からメッセージもいただきましたし、やっぱり私が49kgで戦う理由があるのかなと思って頑張ろうと思っています」と、スーパーアトム級での参戦を語る。  RIZINの女子スーパーアトム級にはタレントが揃っている。柔よく剛を制し、そこで活躍することで、より多くの人に自身の戦いを、強さを観てもらうことがモチベーションになる。 「やっぱりママファイターとしてもそうですし、浅倉選手と49kgで戦ったときも、“身体が小さいのにすごかった”というメッセージもたくさんいただいて、やれるうちはどんどんやっていこうかなと思っています」 [nextpage] タックルされても「得意」もあります  今回の対戦相手の山本も母としてファイターとして活躍する選手だ。そして柔道とレスリングという異なるベースを持つアスリート同士の戦いとなる。 「テーマとしては、山本選手もアグレッシブさがあると思うんですけど、私も初っ端からどんどんガツガツ攻めて行くスタイルなので、身体が小さくても立ち向かって行くところを観てもらえたらな、と思います。やっぱり自分の持ち味である一本を取りたいと思っているんですけど、3R戦うつもりでスタミナのトレーニングも励んでいます」  会見では山本の印象を「いいポジションになったところからのパウンドだったりヒジは凄く威力があると思いますし、スタンドでも前手のフックが強かったりするので、全局面で強味を持っている素晴らしい選手だと思っています」と評した。  149cmと小柄な大島は、山本対策として、2019年大晦日に山本と対戦した153cmのアム・ザ・ロケット戦を参考にしているという。それは山本が判定勝ちした試合で、大島と同じような体格のアムをいかに山本がドミネートしたのかを、自身に置き換えて研究してきたという。 「試合のイメージは沸いているんですけど、予想外のことも起きるだろうし、いろんなことを想定しながらやっていますね」  その想定のなかに、打撃から始まるMMAでの打撃戦も含まれる。  リーチの長いオーソドックス構えのHIMEとの試合では、HIMEの長い距離からのジャブ・右ストレートを被弾し、ボディロックからの足技テイクダウン、バックテイクからの腕十字なども、HIMEの対処の速さとフィジカル差で極め切ることができなかった。  それは、その前戦で大島が浅倉相手に見せた動きとは異なるものだった。サウスポー構えのレスラーである浅倉に対し大島は、スタンドで外足を取って中央から右ストレート、さらに右ミドルをしっかり当てて、左足を内側に入れれば組んで大内刈でのテイクダウンも決めている。さらに下になっても関節技を狙い、蹴り上げを効かせている。  浅倉と同じサウスポー構えのレスラーである山本は、相性がいいと感じる部分もあるのでは? と聞くと、「そうですね……まあ結構、足で蹴って……相性は悪くないと思っています。タックルされても“得意”もありますし、全然、いろんな展開が作れると思っています」と、相手の得意技に入られても、様々な局面でカウンターを用意していることを明かした。 [nextpage] キムラにはこだわっていない  大島といえば、手首を掴んでのキムラクラッチからの展開だ。  それは、同じ柔道ベースの同門の先輩・浜崎朱加が得意とする形で、その浜崎は、山本のタックルに、シングルレッグを差し出すような形で前足に組ませて、右手で山本の脇をすくいキムラクラッチを組んで回して、センタク挟みを極めている。 「あの試合も参考になっています。でも……キムラで取るつもりはないというか、いろんな技を練習してきているので、ほかにも一本取れる技もありますし、特にキムラにはこだわっていないです。キムラは警戒されていると思いますし」と、大島は山本がキムラロック対策を練ってくることを想定している。 「組みたいですし、打撃も試したいですね。(AACCに出稽古に来ている)RENA選手からアドバイスももらっていますし、ちょっと違うところで、AACC以外でも練習させてもらっています。最初はお昼に練習しているところを探していて、そのときに打撃だけ、グラップリングだけというところが見つかったので、いまは分けて、ここ(AACC)では総合、ほかはパートに分けてやっていて、打撃は……ムエタイジムに通っています」と、HIME戦の課題となった打撃を、組みも交えたムエタイのなかで磨いているという。 GPにはチャンスがあったら出たい。勝たないとそのチャンスはもらえない  3歳の双子の娘のママとして、練習と子育てに奮闘する。  5月のDEEP JEWELSアトム級タイトルマッチでは、1Rに新鋭・須田萌里を寄せ付けず、キムラロックで完勝したものの、試合後に号泣した。後楽園ホール近くの講道館で行われていた柔道の試合で、旭化成柔道部所属の夫の大島優磨が、2回戦負け。それは大島が後楽園ホール入りする前の出来事だった。  その想いを噛み締めながら臨んだ防衛戦で勝利し、「まだ先のことが……これから格闘技を続けられるかの問題があって」と苦しい胸のうちを吐露した。  大島が直面したのは、結婚時に夫をサポートするとの約束を果たせていないかもしれないということ、夫が現役を引退すると仕事の関係で転勤もあり、そうなると格闘技を続けられなくなるかもしれないという問題だった。  それでも「格闘技を続けたい気持ちはある」と語っていた大島。現在の状況は、「旦那の最後になるかもしれない試合が8月末(27-28日・全日本実業個人選手権大会)にあるので、それから自分もどうなるのかが、いろいろ決まっていくんですけど、まずは自分のこの試合で勝って、あとはサポートをしようかなと思っています。今回の試合も子供たちを連れていきます」と語り、「大変ですね」と問われると、「充実しています」と答えている。  前週には、『THE MATCH』を配信で観戦した。 「那須川天心選手と武尊選手の試合は、たくさんの人にすごい感動を与えた試合だったし、私もぽかーんとやっぱり考えた時間がありました。“私もこうなりたいな”と思いました。あの2人は“どれほどいろんな思いを抱えて、どんな思いでここに立ったんだろう”と、自分がその立場だったら、と考えてみて抱えきれないなと思ってしまいました」と、同じファイターとして刺激を受けたという。  それぞれに戦う理由があり、それはどう生きるかを示している。  今夏には、女子スーパーアトム級でGPの開催が予定されている。海外勢も招聘するなか、今回の山本美憂との試合は、国内でのサバイバルマッチとなる。 「チャンスがあったら出たいと思っていますし、今回、勝たないとそのチャンスはもらえないと思っているので、まずは今回、頑張りたいです」  7月2日沖縄の女子スーパーアトム級戦で、最後にリングに立っているのは、山本か大島か。
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