決勝戦に先立ち、スペシャルマッチとして芦澤竜誠率いる・芦澤一家と木村“フィリップ”ミノル率いる木村組が対戦。両軍はトーナメント1回戦で敗退しており、いわば“最下位決定戦”として行われた。
第1試合は木村組が田勢ジャイル、芦澤一家は高橋享祐が先鋒として出場。左右のストレートとヒザ蹴りでアグレッシブに攻める田勢だったが、ガードが低く高橋の左右フックと右ハイキック、さらにボディブローをもらう場面が多く、判定2-0で高橋が勝利。
第2試合は木村組の中堅として光原考音が出場し、高橋と対戦。高橋は光原に右ローを効かされながらも右の強打で応戦。両者ともかなりの疲れを感じさせたが、判定2-0で光原の勝ち抜きとなった。
第3試合は芦澤一家の中堅・国分勇太が光原と対戦し、国分が“悪魔の右足”とのニックネームにも関わらずサウスポー構えで左の蹴りを多用。最初に国分がローブローを受け、再開直後に光原がローブローを受ける荒れた展開に。国分がヒザ蹴りと前蹴りでボディを効かし、光原はフックを振り回す。2Rはお互い慎重になって見合いが長くなったが、光原が飛びヒザ蹴りを繰り出すなど意地を見せる。しかし、判定はボディを効かせた国分が勝利。
木村組の大将には、ボクシングとキックボクシングでアマチュア150戦以上の経験があり、ジュニアキックボクシング時代には那須川天心に勝ったことがあるという勲章を持つ榊原達也が登場。試合開始直後に右ストレートでダウンを奪い、最後は左フックで国分をKO。1Rわずか28秒での速攻勝利を飾ると、木村と同じ腕を後ろに組んで立つポーズをとった。
そして、芦澤一家の大将にはなんと15歳の森優翔が登場。1R、榊原は左ミドル&右ロー、森は右ミドルで対抗。榊原は森の蹴りに合わせるのと蹴り終わりにパンチを当てに行く。2R、蹴りを出し続ける森に対し、榊原は手数は少ないが右ストレート、左フックをしっかり当てに行く。森は大きく仰け反る場面もあり、判定3-0で榊原が勝利。木村組に勝利をもたらした。
大将としての役目を果たした榊原は「キツかったけど、この勝利はミノル君、魔裟斗さん、K-1ジム五反田の皆さん、応援してくれる人たちのおかげだと思っています。ここからがスタートだと思うのでチェックしてください」と、今後プロでやっていくことをアピール。
監督の木村は「前回負けたのが悔しくて、自分が試合で負けるより悔しかったので今日は嬉しかったです。明日に向かってまた頑張っていきましょう」とコメントし、自身の次の試合について聞かれると「僕の試合は問題ないのでサクッと勝ちます」と答えた。
▼スペシャルマッチ 左が木村組、右が芦澤一家
×田勢ジャイル 判定0-2(19-19、19-20、19-20) 高橋享祐〇
〇光原考音 判定2-0(20-19、19-19、20-19) 高橋享祐
×光原考音 判定0-3(19-20、18-20、19-20) 国分勇太〇
〇榊原達也 1R28秒、KO 国分勇太×
〇榊原達也 判定3-0(三者とも20-19) 森優翔×