MMA
インタビュー

【Bellator】アーチュレッタをKOした暫定王者ラフェオン・ストッツ「『セルジオが戻るまで俺がベルト持っとくからな』って話したんだ。6.24の勝者で戦いたいのは──」

2022/06/17 17:06
 2022年4月のハワイ2デイズで開幕したBellaorバンタム級ワールドGP。  正規王者セルジオ・ペティスが負傷欠場するなか、1回戦では、パッチー・ミックスが堀口恭司に判定勝ち。セルジオと同門(※GPのためにテキサスに練習場所を変更)のラフェオン・ストッツが、元王者のフアン・アーチュレッタを3R、左ハイキックでKOに降し、同級暫定王座戴冠&準決勝進出を決めている。  また、ワイルドカードでは、エンリケ・バルゾラとダニー・サバテーロが勝ち上がり。  6月24日(日本時間25日)の「Bellator 282」(U-NEXT配信)では、GP本戦1回戦として、バルゾラとマゴメド・マゴメドフが対戦(※勝者が準決勝でミックスと対戦)。ストッツが待つブロックでは、サバテーロとレアンドロ・イーゴが対戦する。  暫定王者にして、一躍GP優勝本命となったラフェオン・ストッツは、次戦の相手をどのようにとらえているか。  父がナイジェリア出身で、母はアフリカ系アメリカ人のストッツは、幼少時に空手を学んでオレンジ帯。高校になってから始めたレスリングで、テキサス州代表チームに選出され、フォークスタイルレスリングだけでなく、フリースタイルやグレコローマンにも取り組んできた。結果、テイクダウンからコントロールすること、バックを奪うことの双方を磨いてきたという。  その州代表チームのアシスタントコーチだったのが、ストッツと同じナイジェリア系のカマル・ウスマン(現UFC世界ウェルター級王者)だった。  やがて、ウスマンと同じネブラスカ州立大学カーニー高に進学し、NCAAディヴィジョン2でNCAA王者に2度輝くと、MMAでジェンズ・パルヴァー、パット・ミレティッチという2人のUFC世界王者の手ほどきを受けて、26歳にしてプロMMAデビュー。  2人から勧められたミルウォーキーのルーファスポーツに入門し、スコット・クシュマン、デューク・ルーファスらコーチから、レスラーがいかに打撃を使うかの指導を受け、開眼。  Victory FC等での8連勝後、ダナ・ホワイトUFC代表がスカウトに来た「Lookin' for a Fight」収録のRing of Combatで、メラブ・ドヴァリシヴィリ(現UFC世界バンタム級6位)のスピニングバックフィストに不覚を取る敗戦もあったが、その後、LFAを経て、Bellator入り。サークルケージ6連勝で暫定王座についた。  悲願のベルトを巻いたマット上で、「このベルトが欲しければ、いじめっ子でも誰でもかかって来い!」と叫んだストッツ。試合後、アーチュレッタ戦で決めたハイキック、同門のペティスとの関係、ATTからワイルドカードを経て本戦に勝ち上がってきたサバテーロとイーゴのことなどを語った、ストッツの言葉を紹介したい。 [nextpage] レスリングだけだと思わないでくれ ──バンタム級GP1回戦で、元王者のフアン・アーチュレッタ選手をKOに降しました。 「戻ってきたよ! 最高の気分だよ。夢みたいな気持ちもあるけど、自分のこれまでの努力があるから現実だって信じられる。世界最強の証明ができた。チームやコーチ、家族に感謝している。  アーチュレッタのような男と対戦できた事に。こんなに満足できる事はない。彼もベルトが欲しかっただろう。3回か何回か分からないけど、彼もチャンピオンだっただろう(TFE、CFL、KOTC4階級、Bellator)。それで俺が彼をノックアウトした初めての人間だ。サブミットはあったかもしれないけれど。今回の勝利は本当に自分にとってもデカかった」 ──ダンスをしながらの入場でリラックスしているようでした。ダンスでもパウンドフォーパウンドですね。 「確実にそうだ。それは俺の称号だな。“Bellatorのパウンドフォーパウンドダンサー”だ。誰か挑みたいやついたら獲りに来い(笑)」 ──アーチュレッタのような強豪を相手に、ベルトを巻くことが出来ると信じてやってこれましたか。 「ずっと信じていたよ。新型コロナウイルスの期間中も、“俺はベストだ、世界で一番強い、自信もあって恐怖もない”って。“ドミネートしてフィニッシュする。ベルトを獲る”って何度も自分に言い続けてきた。それが現実になったんだ」 ──アーチュレッタ戦はどんなゲームプランだったのですか。 「アーチュレッタは出入りをして動き回るのが好きだ。だからフロントでキャッチして、バックからもキャッチしようと思った。で、そういう選手はよくスクランブルでスリップするだろ。だからその際でパンチ、キックも打ち込んだ。左ミドル、左前蹴り、左ヒザ……コーチにあのラウンドの前に同じ左でヘッドキックを出そうと言われて、それがパーフェクトに決めることができたよ」 ──想定通りだったと。 「5R戦で、実はアーチュレッタはもっと最後まで粘ると思っていた。僕がアーチュレッタに唯一劣る部分はカーディオだと思っていたからね。あの心肺機能はすごい。でも、僕もテキサスの“O Athletik”でフィル・ファストのフィジカルトレーニングを受けてきたからね。彼は思ったより早く疲れたのかもしれない。アーチュレッタがレスリングでしっかり組んできたのはすごいなと感じたよ。彼も良かった。  でもレスリングだけだと思わないでくれ。ヘッドキックは何度も何度も練習してきた。だから想定もしていた。でもクレイジーだったな。実際に崩れたのを見て“オーッ”と思ったよ。俺も充分に準備をしてきた。家族と何週間も離れて。(同門の)セルジオと戦う予定だったからキャンプする場所も変えなければいけなかった。結構努力したんだよ……。子供とイースターも過ごせなかったし。だから、望んだ通りになったかな」 [nextpage] 大切な人と戦うのは難しい。でも、王者は1人だけだと理解している ──これでバンタム級のベルトを巻きました。「暫定」ではない王者を目指すことになりますか。 「“暫定”ね。俺の目的は100万ドル(GP優勝賞金・約1億3千4百万円)を獲ること。それが一番のゴールだ。あと2勝すれば100万ドルだ。だから暫定という言葉は、正直、いまの俺にはパーフェクトだ。セルジオ(ペティス)が戻ってきたら、どうするか考えればいい。それは後のこと。セルジオとは仲が良いから、あまりやっつけたくない。今回はそういう事がない(ペティスが怪我でGPを欠場)から、今はものすごくハッピーだよ」 ──セルジオ・ペティス選手ともフェイスタイムで話したそうですね。どのようなやりとりがありましたか。 「セルジオは『誇りに思うよ! おめでとう』って言ってくれて、『セルジオが戻るまで俺がベルト持っとくからな』って話をしたよ。セルジオも今の怪我をすぐ乗り越えるだろう。チャンピオンらしく。とにかく愛を感じるよ。セルジオは俺が可愛がってる友達だからな」 ──それでも今回のGPに出場した時点で、同門のペティス選手と戦う覚悟はしていたわけですね。 「自分の頭の中を整理しなければならないから……自分が大切にしている人と戦うのは難しいんだ。そのことを理解するのは難しくて、ただ、嫌な気持ちになる。でも、王者が1人しかいないことは理解している。ビジネスであることも。俺とセルジオは以前、そのことについて話したよ。俺たちは世界一だ。我々はそれを成し遂げるだろうね」 ──GPワイルドカードでは、ダニー・サバテーロが8戦無敗のジョーネル・ルゴを降しました。ストッツ選手の次戦の相手になるかもしれません。試合はご覧になりましたか。 「自分の試合に集中しなければいけなかったから、全部は見れていないけど、戻ったら見るつもりだよ。だけど、ドミネートしていたのは知っている。強いやつだな。ただ、サバテーロは嫌いな一人でもあるから戦えるなら嬉しいよ。でも(6月24日のGPでレアンドロ)イーゴにまずは勝たなきゃダメだろうから、どうなるかな」 ──サバテーロとイーゴ、どちらと戦いたいでしょうか。 「正直なところ、サバテーロかな。彼はグラウンドが得意だろう? スタンドは下手くそだけど、グラウンドコントロールは本当に上手い。それにサバテーロはよく喋るだろうから、喋るのが好きな俺にとっては楽しみだ(笑)」 ──6.24 モヒガンサンアリーナでの試合も生で確認しておきたいですか。 「正式な計画はないけど、サバテーロとイーゴの試合に立ち会いたいと思っているよ。ヤツの蛍光頭をスクラップしてみたい。好き嫌いの分かれる相手だ。個人的に彼のことはよく知らないけど、遠くからなら彼のことを嫌いでいてもいいような気がする(笑)。だから、そのつもりで行くし、モチベーションも上がるよ」 ──Legacy FC、Victory FC、LFAを経て、Bellator6戦目でベルトを巻きました。Bellatorに移籍して勝ち上がって来たことをどう感じていますか。 「俺のBellatorの最初の試合は2年前、ハワイでだった。Bellatorには本当に良くしてもらっている。この団体が大好きだよ。底辺から始めて、タフな試合を何度も乗り越えてきた。自分でランクを上げてきたんだ。それで今は『チャンプ』と言われる。それだけの事をしてきたし、すごく嬉しいよ。だから、GPでも優勝する。世界のベストになるために誰とでも戦う。最強の相手と戦うつもりで準備をするよ」
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