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【Bellator】堀口恭司がコールドウェル下し、2団体同時世界王者に! RENAは失神一本負け。マクドナルドが王座防衛&決勝進出、リョートにTKO負けソネンが引退

2019/06/15 07:06

【Undercard】

▼女子112ポンド(50.8kg)5分3R
×RENA(111.2ポンド/50.43kg/日本)8勝3敗
[1R 4分04秒 リアネイキドチョーク]

○リンゼイ・ヴァンザント(111.4ポンド/50.53kg/米国)6勝1敗

RENA(27=SHOOTBOXING/シーザージム※海外では本名の「久保田玲奈」で出場)が米国MMAデビュー。

対戦相手はリンジー・ヴァンザント。ヴァンザントはMMA5勝1敗(アマチュアMMA3勝3敗)の25歳。これまで105ポンド(47.62kg)を主戦場としており、唯一の敗北は2018年の「Invicta FC31」でケリー・ディアンジェロ(米国)に判定負けしたもの。アマチェアMMAの戦績も豊富で、プロでは4試合を打撃によりフィニッシュ。Bellatorには2019年2月に女子アトム級で初参戦し、金網に詰めての左フックでタバサ・アン・ワトキンス(米国)に2R KO勝ちを収めている。

ヴァンザントは2018年5月に浅倉カンナに判定負けしているメリッサ・カラジャニスを相手に同年10月にマウントからのパウンドでTKO勝ち。RENAにTKO負けしたアンディ・ウィンに判定負けの記録を持つビ・ヌグエンを相手に2017年10月にはスプリット判定で競り勝っている。

基本オーソドックス構えのRENAと同じくオーソドックス構えのヴァンザントは、打撃戦を厭わず圧力をかけていくタイプ。ケージ際での動きにも長けており、右で差して金網に押し込みながらの打撃や、がぶりからのギロチンには要注意だ。また、下になっても腕十字やラバーガード、オモプラッタなどの「寝技」も見せており、トータルファイターとしてそつのない動きで白星を積み上げている。

4月のサマンサ・ジャン=フランソワ戦の51kg契約に近い112ポンド(50.8kg)のキャッチウェイトで参戦し、女子ストロー級(115ポンド※-52.2kg)も視野に入れるRENAは、初のサークルケージ(円状の金網)でのMMA戦に臨む。

ケージを使った戦い方の経験ではRENAを上回るヴァンザント。またコーナーの無いサークルケージで、RENAは得意のボディ打ちなど圧力をかけて追い込むことができるか。ヴァンザントは足を使ってサークリングすることも可能だ。

『ゴング格闘技』7月号に掲載されている通り、RENAは現在、RIZIN女子スーパーアトム級王者の浜崎朱加らとともにAACCでケージレスリング・Bellator対策にも取り組んでおり、MMAファイターとしてのスキルを上げている。MMAでは7勝2敗とまだ中堅どころのRENAだが、対戦相手も5勝1敗と同格の相手が用意された。

大舞台慣れしているRENAは初のケージMMA、そして米国ニューヨーク・マジソンスクエアガーデン大会で、堀口恭司とともにどんなインパクトを残せるか。また、RIZIN同様に世界の舞台でもBellatorやONEのようにMMAと立ち技を同時に行う大会が増えており、RENAにとっては様々な選択肢から戦う舞台を定めていくことになるだろう。

RENAのセコンドはAACCアベ兄と浜崎朱加。

1R、ともにオーソドックス構えから。右を振るヴァンザントはRENAの前蹴りに合わせてダブルレッグテイクダウン。しかしRENAもすぐに立つ。右ローはRENA。圧力をかけていく。さらに左ボディ。ヴァンザントは左ローを返す。RENAはニヤリと笑う。プレッシャーをかけていくRENA。ヴァンザントの右ミドルに左ボディ、さらに左ヒザ蹴りを入れて金網に詰めるRENA。しかし身体が伸びたところでヴァンザントはダブルレッグ(両足タックル)に小外掛けを合わせてテイクダウン!

RENAは背中はケージに立てヴァンザントの頭を押して金網背に立とうとするが、ヴァンザントはRENAの右足を両足でフックに引き出している。その立ち際で背中を見せるRENA。ボディロックからバックを取り、ヒザ裏を蹴って引き込んだヴァンザントは、バックマウントから4の字ロック。金網を蹴ってケージウォークを試みるRENAだが、足を巻くヴァンザントは左手でRENAの左手首を内側からコントロールし、右腕でリアネイキドチョークへ!

最初は手の平を合わせたパームトゥパームで組んだ顎上から絞め上げて、頭後ろに組みなおす。のどもとにがっちり入ったヴァンザントの右腕。RENAは身体を伸ばされないよういったん亀になりながら左の後ろ手を外そうとするが、仰向けになり失神。ヴァンザントが一本勝ち。RENAは米国デビュー勝利はならず、初の金網戦で経験の差が出た形となった。

▼127.8ポンド契約 5分3R
×ヘザー・ハーディー(127.8ポンド/57.96kg/米国)2勝2敗
[1R 3分53秒 TKO] ※マウントからパウンド

○テイラー・ターナー(127.8ポンド/57.96kg/米国)4勝5敗

1R、最初に組んで引き込みを見せたターナー。立つハーディーにボディロックからテイクダウン。すぐにマウントからバックマウントを奪うターナーはリアネイキドチョーク狙い。腕をつかみ正対するハーディーだがマウントのまま足を戻せず。ターナーはパウンド。打たれるままのハーディー。レフェリーが間に入った。

▼フェザー級 5分3R
×アーロン・ピコ(145.4ポンド/65.95kg/米国)4勝3敗
[2R 3分55秒 TKO] ※跳びヒザ→鉄槌

○アダム・ボリッチ(145.4ポンド/65.95kg/ハンガリー)13勝0敗

カデットとジュニア時代に、フリースタイル、グレコローマン、フォークスタイルの3つのレスリングで全米王者に輝いたピコは、ボクシングでもカリフォルニア州王者となっている22歳の超新星。MMAは4勝2敗で、プロデビュー戦こそギロチンチョークで敗れたものの、以降、4連続KO・TKO勝利を挙げている。前戦は1月にヘンリー・コラレスから右アッパーで先にダウンを奪ったものの、クリンチボクシングの最中に右フックを浴び、逆転のKO負けを喫しており、今回が再起戦となる。

しかし、対戦相手のアダム・ボリッチ(ハンガリー)も無敗の強豪だ。名将ハリー・ホーフト門下生の25歳はMMA12勝0敗。HFCで連勝後、2017年4月にBellator初参戦。3戦全勝で2試合をリアネイキドチョークで極め、1試合を跳びヒザ蹴りでKO勝ちしている。

180cmの長身ながら“THE KID”の異名を持つボリッチは、オーソドックス構えから繰り出す打点の高い跳びヒザは山本“KID”徳郁ばりの決定力を誇る。キックボクシングの試合でもこの跳びヒザでダウンを奪うなど左右で打つことが可能で、懐の深い打撃では下がりながら右アッパーでダウンを奪うなど、蹴りもパンチも破壊力を持つ。さらに、長い手足で絡み獲るリアネイキドチョークでの一本勝ち、下になっても三角からのヒジ打ち、さらに三角絞めと、死角のない状態だ。

オーソドックス構えのピコの強い体幹から繰り出される鋭い左フック、左ボディ、アッパーは一気に間合いを詰め、カウンターで先に当てることが可能なスピードを持つ。しかし、やや前傾姿勢の構えはボリッチのヒザ蹴りの的にもなりうるため、両者がどんな距離で戦うのか、注目だ。

1R、オーソドックス構えで遠間からダブルレッグテイクダウンはピコ! 金網際で手を着いて立とうとするボリッチをピコは持ち上げてリフトし、中央でスラム。クローズドガードから足を解いたボリッチの足を束ね、その立ち際をバックを狙うピコだが、ボリッチは正対し立つ。しかし、すぐにダブルレッグテイクダウンはピコ。ハーフガードのボリッチはピコの左腕を巻き込むと、外したピコはシングルレッグへ。そこにボディロックから立つボリッチ。しかし、ピコは左を強振し、みたびダブルレッグへ。ボリッチに距離を取らせない。

2Rも開始騒動にダブルレッグテイクダウンはピコ。クローズドガードからギロチン狙いのボリッチは下からヒジを突き、後転から立つが、すぐに詰めるピコはダブレッグテイクダウン。パワフルに最後まで攻め続けられるか。背中を金網につけるボリッチを回してマットに着かせようとピコ。さらに両足を足で束ねてボリッチの左腕を後ろ手で縛ろうとする。片ヒザ立ちで金網にスペースを作らず背中を譲らず立とうとするボリッチは正対して立つ!

スタンドに。遠間から走り込んで右のヒザからジャンプするボリッチ。そこにピコはダブルレッグを合わせようとするが、二段の跳びヒザ左のヒザ! まともに浴びたピコは倒れ、そこにボリッチは鉄槌。レフェリーが間に入った。ハリー・ホーフト門下生のボリッチは13戦無敗に!

▼女子フライ級 5分3R
○ヴァレリー・ローレダ(125ポンド/56.69kg/米国)2勝0敗
[判定3-0]29-28,30-27×2

×ラーキン・ダッシュ(125.8ポンド/57.06kg/米国)0勝2敗

1、2Rともにローレダは強い右ミドルをボディに効かせていく。2R、さらに左右で圧力をかけるローレダは右ヒザ! ダッシュは顔に受け、思わず背を向けるが、その左腕をつかむと引き手をつかんで、合気道の小手返し的に崩すと、すぐさま左フック! ローレダに尻餅をつかせる。

3Rも右ミドルを効かせるローレダだが、ダッシュは半身構えで凌ぐ。ローレダは右のバックキックで前に出るが、そこに大きな左フックはダッシュ! ダウンしたローレダにダッシュがパウンドで飛び込んだところでゴング! 判定は3-0でテコンドー衣をはおったローレダが勝利コールを受けた。

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