2025年4月6日(日)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2025 vol.2』(U-NEXT配信)にて、メインイベント(第8試合)のスーパーファイトKNOCK OUT-BLACKウェルター級3分3R延長1Rで初来日のユリアン・ポズドニアコフ(ウクライナ)と対戦する中島玲(ハイブリッドアカデミー)のインタビューが主催者を通じて届いた。
中島は2019年にボクシングでプロデビュー。2020年10月にプロ4戦目にして前OPBF東洋太平洋ミドル級王者・細川チャーリー忍を判定に破る大金星をあげて注目を浴びる。2023年4月には日本スーパーウェルター級暫定王者決定戦でTKO勝ち。2024年1月9日にボクシングで最後の試合を行い、6勝(1KO)2敗の戦績を残してキックボクシングに転向した。
デビュー戦は3月20日の『K-1 WORLD MAX』でヴィクトル・アキモフにKO負けも、6月のKNOCK OUT初cc参戦でKNOCK OUT-REDスーパーライト級王者・バズーカ巧樹にTKO勝ち。10月に漁鬼、12月に渡部太基を破り第2代KNOCK OUT-BLACKウェルター級王座に就いた。
最後はぶっ倒して終わるというだけ
──前回の試合から3カ月が経ちましたが、改めて12・30横浜武道館大会のメインイベント、渡部太基戦を今振り返ると?
「チャンピオンになれたのと、宣言通り倒せたので、自分的にはいい形でスタートラインに立てたかなと思います。メインイベントとしての仕事もできたかなと思うし、渡部選手の最後の相手に選ばれてすごく光栄やなと思います。
──渡部選手は宣言通り、あの試合でリングを下りました。それを受けてどういう思いがありますか?
「僕はこれから絶対にスター選手になるので、渡部選手に『最後に中島玲と試合できてよかった』と思ってもらえるように頑張っていくだけですね」
──チャンピオンベルトを獲得して、翌々日には最高の年明けを迎えたと思いますが、その後、チャンピオンとして気持ち的な面など、変化はありますか?
「チャンピオンになって、年明けすぐぐらいまではうれしい気持ちが強かったんですけど、すぐにチャンピオンとしての自覚というか、『もっと強くならないと』『もっとやらないと』という焦りみたいな気持ちが出てきて、そっちの方が今は強いかもしれないですね」
──その思いは、技術面にもありますか?
「技術面ではパンチも伸ばさないといけないと思いますし、蹴りもそうですし、いっぱいあるんですけど、やっぱりお客さんが僕の試合に求めているのはバーン!と勝つことやと思うので、ただ勝つだけじゃなくて内容もこれから問われていくなというのをすごく感じています。その部分でも、もっとやらなアカンなという感じですね」
──ここで止まっていられないと。
「はい。『あの試合に勝ったのはマグレか』と思われたくないし、『ああ、中島はやっぱり強いな』と思ってもらいたいので」
──同時に、チャンピオンとしてこれからこうしていきたいと思ったことは?
「KNOCK OUTのチャンピオンなので、KNOCK OUTを立ち技格闘技で一番にしたいという思いがより強くなりました」
──というところで、チャンピオンとしての第1戦はウクライナのユリアン・ポズドニアコフ選手との戦いになりました。ここで外国人選手との戦いになるというのは、予想していたことですか?
「まあ、そうですね。いつか絶対外国人とやることになるとは思っていたので、素直に受け入れられました。同じ人間なので(笑)、そこはあまり気にしてはいないです」
──改めて、ユリアン選手の印象、警戒すべきと思っている点は?
「身長が今までの相手より高いのと、ムエタイの選手でもあるし……まあ一番は、フィジカルもあるしアグレッシブなところですかね。相手の身長もあるし、そこに巻き込まれないようにというか。どういう相手であっても自分の戦い方は決まっているので、それを遂行するだけですね。相手によって変えたりというのはなくて、自分は自分の動きをするだけなので」
──ユリアン選手は昨年、「KARATE COMBAT」にも出場していましたね。オープンフィンガーグローブで倒してからの打撃も一部ありという、UNLIMITEDルールにも似た戦いですが。
「見ました『ああ、こんなルールもやってはんのや』と思いました(笑)。他の試合も見て、けっこう打ち合ってるなとも思ったので、そこは面白い部分だなと思ってます」
──どういう試合になるのが理想ですか?
「理想は、何ラウンドでとかはないですけど、パンチで沈めることですね。最後はぶっ倒して終わるというだけです」
──打ち合いになっても?
「以前から言ってるんですけど、打ち合いになっても当てたもん勝ちみたいになるんじゃなくて、一発でキレイに倒したいですね。グチャグチャ、バーン!みたいな感じじゃなく、ズバッと一発、みたいな。テクニックに差があったなと思わせたいです」
──まだ試合順の発表はないですが、メインの可能性は高いと思います。
「メインでやりたいですし、そうなったらメインの仕事をしてしっかり勝ちたいですね」
──他にも、森岡悠樹選手と乙津陸選手の対戦など、好カードが揃っていますよね。
「そうですね。ただ、キックボクサーとしての強さやったらみんな僕よりすごいなというのは認めるんですけど、生物的な強さで言ったら、他の選手たちにも負ける気がしないので、そこは自信があります」
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
「ユリアン選手も『NARUTO -ナルト-』が好きみたいなので、螺旋丸(主人公・うずまきナルトの必殺技)を出してKOします。『いつ螺旋丸出すんやろう?』って、楽しみにしてもらえたらと思います」