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【Bellator】王者ネムコフにWGP決勝で挑戦するコーリー・アンダーソン「やりたいことをやって、Bellatorがそれを気に入ってくれたから自信を持って戦える」

2022/04/16 08:04
【Bellator】王者ネムコフにWGP決勝で挑戦するコーリー・アンダーソン「やりたいことをやって、Bellatorがそれを気に入ってくれたから自信を持って戦える」

王者ネムコフに挑戦するアンダーソン(右)(C)Bellator

 2022年4月15日(日本時間16日)、米国カリフォルニア州サンノゼSAPセンターで「Bellator 277: McKee vs. Pitbull 2」が開催される。U-NEXTで生配信となる同大会のセミファイナルは、Bellatorライトヘビー級ワールドGP決勝戦&タイトルマッチ。RIZINでも活躍した王者ワジム・ネムコフ(ロシア)と、元UFCの挑戦者コーリー・アンダーソン(米国)が205ポンド(93.0kg)で対戦する。

 その決勝戦を前に、アンダーソンが会見でのビッグ・ジョン・マッカーシーとの質疑応答に、UFCとBellatorの違いや、独自のレスリング論を語っており、ここに紹介したい。

 オッズでも王者ネムコフと競るアンダーソンは、ウィスコンシン大時代はレスリングのNCAAディビジョン3で準優勝。2度のオールアメリカンに輝いている。大学を卒業後、ベン・アスクレンと共に、オリンピックレスリングチームのトライアウトを受けるためにトレーニングを始め、アスクレンから代わりにMMAを勧められた。

 2020年2月に後のUFC王者ヤン・ブラホヴィッチとの再戦で敗れ1勝1敗。試合後、UFCとの契約が残っていたがリリースを要求し、UFCを離脱。Bellatorに移籍している。UFCでは現UFC世界王者グローバー・テイシェイラにも判定勝ちしているアンダーソンは、2020年11月のサークルケージ初陣で、メルヴィン・マヌーフをグラウンドのヒジ打ちで2RTKO。

 2021年4月のBellatorライトヘビー級ワールドGP1回戦でドブレジャン・ヤシムラドフと再戦し、パウンドで3RTKO勝ち。GP準決勝でランキング1位のライアン・ベイダーと対戦し、右フックでダウンを奪いパウンドで開始51秒のTKO勝ち。決勝進出を果たしている。

 対するネムコフは、2020年8月に、ライアン・ベイダーを相手に見事な右ハイでダウンを奪い、Bellatorライトヘビー級新王者となったネムコフは、GP1回戦でフィル・デイヴィスとの再戦で5R判定勝ち。初防衛に成功するとともに準決勝へ進出。

 準決勝では、アンソニー・ジョンソンの代役出場のジュリウス・アングリカスに4Rにキムラロックで一本勝ち。2度目の王座防衛に成功するとともに決勝進出を果たしている。

 王者ネムコフをアンダーソンはいかに攻略するか。マッカーシーから、「コーリーはBellatorにきてから、打撃をうまく使って相手を倒してパウンド、というスタイルが上手くハマっているのでは?」と問われたアンダーソンは、その攻略の糸口について下記のように語っている。

俺にとって自分の世界ってのは、グラウンド&パウンドだ

アンダーソン「俺の打撃は強いし、彼の打撃も良い。それで彼にはいいキックがある。俺はキックの選手じゃない、俺はレスリングがバックボーンだし、スピンキックとかハイキックとかもない。彼の打撃は速くて、パンチもキックもそれを放っているように見えなかったりするんだけど、彼が蹴りを出す時に尻尾を掴めるんだ。

 相手が何をしようとしているかがそこで分かる。だから、目を見開いていなければならない。それって『君がノックアウトされるパンチは見えなかったパンチだよ』って言うのと同じで、瞬きしている間に、彼の尻尾を掴めないともらってしまう。

 俺とフィル・デイヴィスとの違いは、彼がテイクダウンを狙ったことだ。『フィルがもっとレスリングをするのを見たい』とみんなが言っているようにね。彼がヨエル・ロメロと戦うとき、レスリングしたら勝てないと思っていた。ゆえに彼がレッスルしないと分かっていたからこそのチャンスはあったと思うけど、事実、フィルと打ち合うことになったということは“ヨエル・ロメロはずっと負け続けていた”っていうことだ。自分に置き換えると、UFCを離れる前のヤン・ブラホビッチ戦で学んだんだ。他の人の世界に取り込まれてはいけない、自分の試合ができないっていう状況だ。

 俺にとって自分の世界ってのは何か、それはグラウンド&パウンドだ。ここに来たときそう言った。だからもし、俺がテイクダウンに行ったら大変なことになるよ。相手の柔術がどれだけ優れていようと。俺がグラウンドで与えるダメージを見てきただろう。相手はパニックになって背中を見せるか、悪いポジションになってエルボーを食らうことになる。

 自信を持って取り組むことは何よりも大事だよ、ナンパするにしたって(笑)、仕事を手に入れるにしたって、もちろん偉大なファイターになるためにも必要なもので、自信に満ち溢れた状態でそれを糧にすることだ。こうべを垂れ続けて自分を疑ってかかるのではなくね。

 あるカメラマンといつも話してるんだ。彼はまだ駆け出しなんだけど実力はあった。『仕事を取りに行かなきゃ』ってなってる彼を制して俺はいつも『自信を持つんだ、君は優秀だからもっと上に行ける』って言い聞かせてた。そしたら彼はこの1カ月でいろいろな仕事が舞い込んできた。ここBellatorで、セルジオ・ペティス戦の仕事もした。そうなったのはやっぱり彼が今、自信を持っているからだし、それが一番大事なことだと思うんだ。

 それでね、俺は打撃には自信あるけど、ヤン・ブラホビッチみたいなキックボクサーと打ち合おうなんてタイプではさらさらなかったよ。でも同時にプロモーションを満足させなければならないことも分かっていたし、そのためにやるのは自分しかいないと思ったから、ケージでその代償を払ったんだ。

 でも、ここ(Bellator)に来て、自分のやりたいことをやって、プロモーションがそれを気に入ってくれたから、そこに自信を持ってやっていられる」

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