テイクダウンを怖がれば怖がるほど、俺のパンチも有効になる
「相手が俺にテイクダウンされることを怖がれば怖がるほど、俺のパンチも有効になるし、(テイクダウンディフェンスのために)相手の手が落ちて開いてくる。逆に、打撃を与えれば与えるほど、テイクダウンの可能性が広がってくる──そうなったら自分は“ミックス”していって蹴りもあるかも。フェイクで前蹴りを出したり、予想外なことをするんだ。自分みたいにレスリング能力があってその自信に裏打ちされた人間とレスリングをするようなことになったら、相手はよりこっちを警戒するようになる、フェイクも含めた一挙手一投足にね。それはこちらが全てに自信を持っているからだ」
──アメリカンスタイルのレスリングとサンボスタイルの組み技対決、という点についてどう考えている?
「俺のスタイルとしてのアメリカンスタイルっていうことで言うと彼のサンボとは相性がいいだろうな。俺はいつも足からタックルに入るけど、サンボはよりグレコローマンに近い感じかな。ダゲスタン出身のレスラーとも練習することがあるんだけど、マゴメドフが、うちのチームのアメリカンレスラー、カレッジレスリングの連中とやっているのを見ると、足を狙われるのは結構しんどそうだった。 その点、俺はボディロックテイクダウンも出来るし、ダブルレッグをヒットさせて、俺は手足も長いから、両足を引っ掛けて倒していくとか、そうやってサンボを封じることもできる。というのも、もし俺が向こうの後ろ足を潰したり、踵を持ち上げたら、絶対に俺を投げられない。どんなトリックも、フリップもできない、いつも彼らは後ろ足で尻餅をついているようなものだから。だからアメリカンレスリングっていうのは、“ダブル”があるのさ。ジョーダン・バローズ(ロンドン五輪フリースタイルレスリング74kg級金メダリスト)が言ったようにね」