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2022年4月17日(日)に東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで開催される『RIZIN.35』で、「RIZINフェザー級(66kg)タイトルマッチ」として、王者・牛久絢太郎(K-Clann)に挑戦する前王者・斎藤裕(パラエストラ小岩)が6日、東京墨田区のCAVEにて公開練習を行った。
原虎徹を相手に1分のマススパーリングを行った斎藤は、昨年末の連戦による敗戦と、怪我からの再起について「4月17日には万全な状態になる」と語った。
2021年10月24日に「RIZINフェザー級タイトルマッチ」として、クレベル・コイケの代役の牛久の挑戦を受けた斎藤だったが、2Rに牛久の跳びヒザ蹴りを顔面に受けてカットし、ドクターストップによるTKO負けで王座陥落。
続く大晦日に、朝倉未来との再戦に臨むも判定負けで5年ぶりの連敗を喫した。
再起戦に向け、身体的には、「大晦日で頬骨を負傷(骨折)したので、格闘技の練習に戻るのに1カ月くらいかかってしまったのですが、ほんとうに少しずつ毎週・毎週上げていくような感じで、3月に入ったくらいからだんだん感覚とか、コンディションが上がってきたのを感じています。4月17日にはしっかりと万全な状態になるかなという状況ですね」と、オーバーホールは出来ていると語る。
また精神面でも、「ちゃんと試合に向けて集中できるいい期間だと思っていましたので、精神的にも新しい気持ちを作り直していける感じでしたね」と、4カ月半ぶりの試合で心身ともにリフレッシュしたことを語った。
牛久戦は「やりたいことをやる」
牛久とは約半年ぶりの再戦になる。2Rの跳びヒザ蹴りでのカットについて偶然か必然かと問われ、「もらった理由はあると思っています。偶然か必然かというとなかなか難しいところはありますが、もらった原因はあると思っているので、それに関しても自分なりに解釈しています」と、偶然ではなく、被弾した原因についても分析済みだという。
その上で、「同じ攻撃をもらわないのは当たり前なんですけど、向こうも前回とは違う作戦を考えてくる可能性もあるので、やってみて、向かい合ってかなと。自分から作っていく・攻めて行くという形は持っているので、やりたいことをやる」と、前戦の動きを頭に入れながらも、先入観を持ち過ぎず、対峙する中で臨機応変に対し、基本は自ら試合を作り、相手が受け身になる形にしていくとした。
前回の牛久戦のカットで全治1カ月。その間、傷口が開かないようにトレーニングもままならないなか、2カ月後には、朝倉未来との再戦に臨むも判定負け。リベンジを許した。
1Rはイーブンも、2R中盤にカウンターの右フックを浴びて劣勢に。得意の組みの展開でもコントロール出来ず、朝倉のパワーアップに手子摺る場面も見せた。
「(敗因は)自分のなかでは理解しているつもりではあります。朝倉選手との試合に関しては、なかなか短期間で修正できないこともあるんですけど、もう1回やることがあるとすれば、そのときに勝てる自分でいればいいだけの話だと思っているので、そこに向けての積んでいくというのはチームで話し合ってはいますね。いまは牛久選手との試合が決まっているので、そこにフォーカスしている状況です」と、対牛久とは別の課題があったという。
そして、連戦時の気持ちの作り方も困難だった。
「どの選手も一緒だと思いますけど……もっと早くに試合が決まって発表されていれば違ったかもしれないですけど、いろんなことがあるので仕方ないかなあとは思いますけど、いまではそれが逆に自分にとってはいい経験になったかなとは思えています。プラスに変えていくというか」と、状況が万全ではないなかでも強豪相手のタフな連戦に臨む過程で得たものもあるとした。