▼セミファイナル/第7試合 ウェルター級 5分3R
〇西川大和(世界ライト級王者/西川道場)
[3R 4分10秒 腕十字]
×山田崇太郎(同級世界3位/The Pandemonium)
“ウェルター級”の5分3Rで、山田崇太郎(同級世界3位/The Pandemonium)が、西川大和(世界ライト級王者/西川道場)と対戦する。
山田は、国内最高峰のグラップラーで世界ウェルター級3位“職業筋肉”の異名を持つ。QUINTETでは「TEAM CARPE DIEM」のメンバーとして、FN2、FN4で活躍。チーム優勝に貢献し、2021年1月にはプロ修斗にも初参戦。“コンゴの怪人”グンター・カルンダに68秒、外ヒールフックで一本勝ち。国内トップグラップラーとしての実力を見せつけている。
そんな山田がようやく迎える第2戦は、誰も想像がつかなかった1階級下の世界王者・西川とのマッチアップとなった。
西川は、立ち技の試合でも活躍する二刀流の“北海道の野生児”。2020年に修斗初参戦を果たすと大尊伸光、マックス・ザ・ボディ等、一癖も二癖もある強豪を撃破。負けなしの快進撃を続け、2021年9月に川名TENCHO雄生の持つ世界タイトルに挑戦。近代MMAでは不利と言われるガードポジションからの打撃で川名の顔面を破壊。見事史上最年少世界王者に輝いた。
その戦い方の是非が業界全体で議論される程、話題となった西川だが、戴冠後の初戦となった2021年11月の「VTJ2021」で菅原和政と対戦し、再び引き込む形となった西川は、パンチを被弾し右目を腫らすなどピンチもあったが、最後はリアネイキドチョークでタップを奪いフィニッシュしている。果たしてウェルター級でも、その強さを見せることが出来るか。
1R、サウスポー構えの西川が圧力をかけるが山田がダブルレッグからシングルレッグ、さらに下の踵を上げてテイクダウン! 背中を着かせるとハーフからヒジを突き、パウンドも、跳ね上げる西川。しかし残す山田は、足を戻した西川を再びパスする。
サイドからヒジ、西川も下から鉄槌。脇を差して立ち上がる西川。首を抱える山田はギロチンで引き込み。さらにオモプラッタからスイープし上に。クローズドガードの西川。下から鉄槌に山田もパウンド。西川の下からのヒジに山田もヒジを立てて防御する。
2R、左右を突く西川にボディロック&小外がけテイクダウンは山田! しかし西川は足関節、草刈で立ち上がり。その足を手繰る山田はシングルレッグの後転でスイープし上に。クローズドガードに入れる西川を持ち上げて中腰でパウンド狙いの山田。ここに蹴り上げで立つ西川! ハーフからパウンド! しかし山田もフルガードに戻してクローズドガード。上の西川は鉄槌、さらに腹にヒジを突く。
下から腕十字狙いの山田。西川のエスケープで上になるのは山田だが、西川は下から草刈スイープ! パウンドする。ブザーからの起き上がりに消耗を見せるのは山田。
3R、左目を腫らす山田。グローブタッチをしない西川。ワンツーの圧力に下がる山田が引き込みに。スピードを活かしてバックを奪う西川はリアネイキドチョークへ!
ここはすぐに腰をずらして正対し立つ山田はボディロックテイクダウン狙うも捨て身になり下に。ハーフガードの山田を潰しながらいったん体を離し、立ち上がり両足を払ってパスガード! サイドからアームロック、アメリカーナと変えながら、ヒジ、鉄槌も。削ってサイドを奪う西川は腕十字へ! 山田からタップを奪った。
試合後、西川は「この試合まで支えてくれた練習仲間・家族に感謝します。今回、勝ったので、5月か6月にウェルター級でタイトルマッチで外国人選手とやらせてください。それがダメなのであれば、RIZINの方に行かせていただけたらと思います。日本人狩り、楽しみにしていてください。以上」と語った。
現修斗世界ウェルター級王者は、UFC参戦経験もあるノヴァ・ウニオンのエルナニ・ペルペトゥオ(ブラジル)だが、2019年10月にONEに参戦し、手塚裕之に判定負け後、19年12月のカナダPFCでは元UFCのエリアス・セオドルにTKO負けしており、以来、2年4カ月、試合から遠ざかっている。果たして、3カ月後、修斗は西川が望む海外選手を用意するか。