ジャッジの見方に付いて不満をもらした梅野。榊原CEOは異議申し立てすることを勧めた
2022年3月20日(日)丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)にて開催された『RIZIN.34』の第15試合RIZINキックボクシングルール61.0kg契約3分3Rで、皇治(TEAM ONE)に判定2-0で敗れた梅野源治(PHOENIX)が試合後インタビューに答えた。
梅野は開口一番「ひと言で言うとジャッジはもうちょっと勉強した方がいいというのが素直な気持ちですね。スポーツで格闘技をやっている以上、チケットを何枚売る、集客がどれくらい出来るかを判定に影響させてしまったらスポーツは発展しない。対戦相手にも失礼だと思うんですよね。この日に向けて僕と皇治選手がどっちが強いか一生懸命毎日練習して努力して積み上げてきたものがある中で、試合をしていく中でやった本人が一番よく分かっていますし、そこをちゃんとした判定を降されず勝ったり負けたり。ずっと心に残るんですよね。自分がやっているものって何なんだろうって。こんな判定をされてしまう競技と15年向き合ってきた、そんなつもりはないので。皇治選手には全く怒りはないですし、彼には感謝しかないです。ただジャッジに関しては今後人を裁く仕事をしていくなら学ぶべきですね」と、判定についての不服を唱えた。
判定に納得がいかないということか、と問われると「僕だけじゃなくみんな見て分かると思うんですね。お客さんも分かるだろうし、スタッフも分かるだろうし、ジャッジした本人たちも分かるだろうし。一番分かっているのは戦った本人たちが一番よく分かっているので。セコンドも分かっています。そこまでみんな共通して認識を持っているってことはおかしいんですよね。おかしいことに意義も何も言えないのでは僕は馬鹿にされている感じがするので。本当に学んで欲しい。悔しいし、どれだけ毎日選手が努力して積み上げてきたか分かっていないんだろうなっていうのがあるんですよね。今回は、こんな言い方したら皇治選手に失礼ですけれど、たまたま皇治選手が勝った。そのたまたまを手繰り寄せられるのは日々の努力だったり、挑戦しないと勝利には結びつかないと思うんですね。僕はそのたまたまの勝利をつかむために努力して挑戦して今回の試合に臨んだ。彼も同じように。それを偏った判定にしてしまうのは…」と、ジャッジの見方が偏っていたと主張。
それに対して審議を申し立てるつもりはないのかと問われると、「判定がおかしい、再審しろと言った時に、覆る可能性が極めて低くて、異議申し立てた時に来るデメリットが大きければみんなやらないですよね。僕の練習に関わってくれた人たちに意見を聞いて判断したいと思いますが、今すぐに異議申し立てます、申し立てません、その結論は今すぐには出せない」と、デメリットが大きいのではないかとの不安を口にした。
おそらく、もう2度とRIZINに出られなくなる可能性や、審議にかかる時間や労力に関することだと思われるが、榊原信行RIZIN CEOは「クレームがあるならレフェリー・ジャッジ陣に出してくれればいいと思います。酷なことを言うようだけれどどんなスポーツでもジャッジへの不満は必ずある。納得するまで競技陣と梅野選手とで確認し合って欲しいと思います」と、異議申し立てを勧めた。
「今日の結果においても何件もあります。AKIRA選手側からもあります。その時は選手もそうですが、セコンドも試合が終わった直後でアツくなっているじゃないですか。だからみんな1日眠って冷静になって映像を見返してみて、競技運営は真摯に向き合いますのでそことしっかり話し合う形がいいと思います」と、他にもあるので再審については珍しいことではないとする。
そして梅野が口にしたデメリットが大きいとの不安については「ないですよ。どんどん文句言ってください。そんな妄想をしないでください。今からでもクレームがあるのであれば競技陣が向き合いますから。何がどう自分たちは納得がいかないのか。それを紙で出してもらって。それを言ったら何かされることも何もないので。それはこの競技をさらによくするためには、そんなもやもや感を梅野選手に残して欲しくないと思うので、ぜひやって欲しいと思います」と、不安を持つ必要はないと答えた。