キックボクシング
インタビュー

【REBELS】日菜太、坂本優起&ジョムトーン戦をクリアーして目指すは新日本プロレス東京ドーム出場と最強シッティチャイ戦

2019/06/05 18:06
【REBELS】日菜太、坂本優起&ジョムトーン戦をクリアーして目指すは新日本プロレス東京ドーム出場と最強シッティチャイ戦

かつての名ボクサーである高橋ナオトが持つミットに渾身のパンチを放つ日菜太

2019年6月9日(日)東京・後楽園ホール『REBELS.61』の第11試合で、第5代シュートボクシング日本スーパーウェルター級王者・坂本優起(シーザージム/第5代SB日本スーパーウェルター級王者)と対戦するREBELS 70kg級王者・日菜太(クロスポイント吉祥寺)が、6月5日(水)都内所属ジムにて公開練習を行った。

 試合を今週末に控え、すでに仕上がっている様子の日菜太は引き締まった肉体で、得意の蹴りは封印してパンチのみのミット打ちを披露。かつて日本中を沸かせた元プロボクシング日本バンタム級&スーパーバンタム級王者・高橋ナオトの持つミットに鋭く速いパンチを叩き込んだ。


 公開練習を終えた日菜太は「ここから疲れを抜いて調整していくんですが、この年になるといい練習をするのが難しくなるので葛藤しています。この試合をクリアーして8月につないで、節制して頑張って前よりもいい準備をしようとしているのに身体がついていきません。続けていいのかという思いになっています。それを乗り越えて、この年齢でも強くなっているところを見せるのが目標の一つです」と、32歳のベテランの苦しみを吐露。


「怪我という部分では去年のアラゾフ戦(3月)から試合をするたびに大きな怪我をするのがネックです。今まで試合で怪我をしたことがほとんどなかったのに、この1年半の間に凄い怪我をしています。若い選手が練習を頑張っている中で自分が足が痛いから蹴れませんと言うのが嫌で、若いっていいなって思います。若い時は思わなかったけれど、本当は凄い練習したいんです。格闘技を仕事としている僕は、去年の年間2試合は給料日が2回しか来なかったようなものなので、それはキツい問題。現役を続けるのであれば最低年間4試合をクリアーするのが目標です。年間4試合のノルマをクリアーしていきたい」と、怪我に泣かされている現状も悩みの種のようだ。


 とはいえ、身体は記者たちが驚くほどのグッドシェイプで「今日の練習前は75kgくらい、終わって73kgをキープしています。今回は契約体重が71kgで少しラクなので、いいリカバリーをしていい試合をしたいと思います」と、減量は問題なさそう。

 今回は日本人対決となるが、長きにわたって国内70kg級の頂点に君臨する日菜太は2010年3月のK-1トーナメント準決勝で中島弘貴に敗れて以来、約9年間も日本人相手には負けていない。「日本人以外にもアジア人には負けていない。アジア最強を証明したい」と意気込む。


 対戦する坂本については「向こうはモチベーションが高い。僕に勝ったらおいしいですからね。全て持っていける。僕が逆の立場でも燃えると思う。そういう意味でも圧倒して勝ちたい。普通にやったら絶対に負けないけれど、自分の中で不安が残っているのでひとつひとつ消して、現時点の段階で自分がどれだけ動けるか見てみたい」と、不安視するのは体調面だけのようだ。

 ちなみにSNSでの勝敗予想では、なぜか日菜太の方が不利。「後輩が誰も投票してくれていないのかな。日菜太負けろと思っている可能性は大いにある」と苦笑いした。


 先日行われたKNOCK OUTの記者会見では、新日本プロレスが毎年行っている1月4日の東京ドーム大会に出場してキックボクシングの試合を行いたいと発言(KNOCK OUTと新日本プロレスの母体は同じブシロード)。

「言わないと何も始まらないですからね。RIZIN旗揚げの時もアンディ・サワーと長島☆自演乙☆雄一郎が出場候補になっていて、ちょっと待てと。2人に勝っている僕が出られないのはおかしいと騒いでRIZINに出られました。内に秘めて何も言わないよりも、実現するためにしっかり発言して動くと実現することを身をもって体験しています。だから東京ドームにたどり着きたい」と、改めて出場をアピールする。


 しかし、プロレスファンからは『お前ふざけんなよ』『何を寝ぼけているんだ』とバッシングを浴びせられ炎上したという。「僕がキックボクシングの素晴らしさを少しでも見せられたら、と返答したらもの凄い返答が来ました。あまりにも凄かったのでスルーしました(笑)。でもふざけるなと言っているプロレスファンにも、面白いって言われることやりたい」とへこたれない。

 REBELSからK-1への道を切り開いたのも日菜太で、「不可思もクロスポイントとからK-1に出撃します。僕はREBELSが一番いいと思っている。選手が行きたい場所に出られる。そういう意味で全方位外交が出来ている団体だし、それをできるレベルスに価値を感じています。だからREBELSを選手が目指していくべき。K-1と並ぶ団体にあと10年でなると思っています。地方の選手で成り上がりたい人はクロスポイントに来て欲しい」と、REBELS愛も見せた。


 今回の試合後には、8月18日(日)東京・大田区総合体育館にて開催される『K.O CLIMAX2019』で、内山高志と世界タイトルマッチを争ったジョムトーン・チュワタナ(タイ)との大一番も決定している。

「相手がサウスポーというのが僕の中で有利に働くんじゃないかな。vsサウスポーの戦績がいいんです。俺はサウスポーに強いなって2月のシップムーン戦で分かったので、勝てるんじゃないかなって思います。だからジョムトーンに勝って、シッティチャイとかチャンスがあればやりたいサウスポーですね。サウスポーの頂点はペトロシアンかシッティチャイ。その一角を落としたい」と、ジョムトーン戦をクリアーしたら70kg級で世界最強との呼び声も高いシッティチャイとの対戦を実現させたいとぶち上げた。


 もちろん、目の前の相手である坂本に対して油断があるわけではない。

「先の試合まで決まっていることはこの4~5年はなかった。でもまずは目の前の試合が一番。俺の言っていることの意味がここでコケたらなくなってしまう。だから甘く見ているのはないです」と、シッティチャイ戦、そして新日本プロレスの東京ドーム大会出場へ向けて、まずは坂本戦をクリアーすると気を引き締めていた。

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