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インタビュー

【KNOCK OUT】フェザー級転向の小笠原瑛作「戦いの幅が広がる」、大田拓真「テクニックで圧倒したい」

2022/03/07 17:03
【KNOCK OUT】フェザー級転向の小笠原瑛作「戦いの幅が広がる」、大田拓真「テクニックで圧倒したい」

フェザー級に階級を上げることを決意した小笠原(左)とWBCムエタイ王者の大田

 2022年3月12日(土)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2022 vol.2』にて、KNOCK OUT-RED -57kg契約3分3R延長1Rで対戦する小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)と大田拓真(新興ムエタイジム)のインタビューが主催者を通じて届いた。

 小笠原はジュニアキックで活躍後、2011年7月にプロデビュー。2013年5月にプロ9戦目でREBELS-MUAYTHAIフライ級王座を獲得、2015年7月にはREBELS52.5kg級王座も手にした。2017年9月、ISKA K-1ルール世界バンタム級王座を獲得。2021年3月にはトーナメントを制してKNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者となった。サウスポーから放たれる左ストレート、左ミドルキックが得意。前戦は2021年11月に壱・センチャイジムを判定3-0に破り、初防衛に成功している。戦績は38勝(19KO)6敗1分。

 大田は2019年は5戦全勝、S1ジャパントーナメントも制すなど飛躍の年となったが、2020年は2月大会でバンラングーンに判定負けして黒星スタート。しかし、9月にWBCムエタイ日本統一フェザー級王座の防衛に成功した。2021年1月にはRISEに初参戦し、RISEフェザー級王者・工藤政英に判定で敗れたが、9月にはIBFムエタイ世界ジュニアフェザー級王者・波賀宙也に判定勝ち。今年2月に国崇との対戦が決まっていたが、新型コロナウイルスの影響により欠場となり、今回が2022年初戦となる。戦績は19勝(5KO)6敗1分。

 両者は2021年7月のKNOCK OUTで対戦が決まっていたが、大田が新型コロナウイルスの影響によって欠場となり、試合が中止になっていた。

小笠原瑛作「相手がどうというよりは、自分がどう動けるか」


──昨年、大田拓真戦が一度決まっていた時には、けっこう対策や準備はできていた状態でしたか?

「試合がなくなったのが2週間前ぐらいだったので、けっこうイメージして練習してました。それからけっこう期間が空いたので、もう一度映像を見直してイメージを固めました」

──現時点での相手の印象や警戒する点は?

「手堅い選手かなというイメージはありますね。ムエタイジムでタイ人の先生に教わってるのかなというのもあるので。そういう選手をどう倒していくかとか、倒し切れるかというのが今回のポイントという感じがします」

──だとすると、自分から仕掛けないとという感じですか?

「そういう部分もあるんですけど、やっぱり仕掛けつつも出させて倒すというか。今までは自分が出し続けて終わるというスタイルが多かったので、そのあたり、ここ1年ぐらいで自分が変えてきてるものを改めて使いながら、自分が先に出すだけじゃない部分も固めていけたらなと思います」

──なるほど。ルール面ではどうですか? ムエタイルールとKNOCK OUT-REDルールはまた違うと思いますが。

「KNOCK OUT-REDは完全なムエタイではないですからね。大田選手はムエタイに近い戦い方だし、5Rが得意かなという印象があるので、今回、自分としては『違うよ』というところは見せたいですね」

──KNOCK OUT-REDルールで自分がやってきたものを見せるという思いですか?

「たぶん、僕もタイに行ったら戦い方だったりペースだったりを変えないといけない部分はあると思うんですよ。でも僕はずっと『KNOCK OUT』に出場してきてチャンピオンにもなって、このルールの戦い方を作ってきたイメージはあるので、その意味でルール的にも、自分のホームリングで戦うというのは有利に働くのかなとは思います」

──あと、今回は57kg契約です。階級を上げての挑戦ということになりますが、これは以前から頭にはあったんでしょうか?

「55kgで自分の強さは証明できて、この階級で自分が追いたい相手は今『KNOCK OUT』にはいないので、そうなると、盛り上がっていて若いチャンピオンがいるフェザー級に上げて、そういう子たちと俺が絡めば、また『KNOCK OUT』も盛り上がるんじゃないかと。それにフェザー級でも自分の強さを証明できたら、他団体の選手を呼んだりとか、対抗戦をしたりとか、そういう幅は広がっていくなと思ったんですよね。自分のキャリア的なところ、知名度を上げるというところも考えて、ちょっと前から頭には入れてましたね。やっぱり、強いヤツとやらないと話題にもならないし、いつまでも守りに入った試合をしていたら上には行けないし、有名にもなれないじゃないですか。そういう意味で今年はちょっと階級を上げて挑戦したいなと。現役である以上、常に挑戦していきたいなと思っているので」


──フェザー級の体作りについてはどうですか?

「フィジカルは以前からやっていましたし、ジムでは自分より上の階級の選手とやっても負けない体はあるなと思っていたので、そこは問題ないかなと。ただ、55kgにも落とせるし、格闘家としての減量幅はいい感じだったので、これまでは55kgでやっていたんですけど、今回は階級への心配は特にないです」

──ではこの階級でいけるかどうかを試すのにも重要な一戦ですね。

「そうですね。この階級で自分がどこまでいけるのかとか、安本晴翔や龍聖といったチャンピオンたちと比べられる試合にはなるだろうなという感じですかね」

──それは、フェザー級で自分がどれだけ動けるかという点と、フェザー級の相手が自分にとってどうなのかという点と両面あると思うんですが、重視しているのは?

「相手がどうというよりは、自分がどう動けるかですかね。減量もそこまで激しくやる必要はなくなるので、そこでどこまで動けるかという。もちろん、フェザー級の体の大きさも気になる要素ではありますけど」

──ただ、階級を上げてどこまでやれるかを判断する試合としては、強い相手が来たなという印象があります。

「ですね。けっこういい相手というか、手強い相手だと思います。でも逆に言うと、この選手を相手に認められるような試合ができたら、この階級での自分の位置みたいなものも見せられると思うので、その意味では2022年一発目の相手が大田選手でよかったなとは思います」

──先ほど、フェザー級の選手というところで、安本選手と龍聖選手両方の名前を挙げました。小笠原選手はREDルールのチャンピオンですが、ここでREDとBLACK両方の名前を挙げたのは…?

「REDとBLACKという部分に関しては、本当に強い選手はどのルールでも対応できるというのもあるし、やっぱり『KNOCK OUT』を引っ張っていくとなると、ルール関係なく『KNOCK OUT』に出場してる選手たちが絡んでいくというのは絶対面白いと思うんですよね。で、この選手たちを倒すというのが一番、強さの証明になるとも思うので、自分の中でRED、BLACKを分けて考えるところはなくて、ある意味『フェザー級』という括りの中で考えて、両選手の名前を出したというところはあります。僕がBLACKルールの試合に挑戦することもあり得るし、どうにでもできると思うので」

──新しい挑戦は楽しみですか。

「はい。僕は若くもないけど、大ベテランというわけでもなくて、一番脂が乗ってる時期だと思うんですよ。実際調子もいいので、その時期での階級アップというところで、自分に対しての期待もあるし。そういう部分をお客さんにも見てほしいなというのはありますね」

──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?

「2021年後半は、チャンピオンとしてちょっと守りに入ってたかなというのもあるんですけど、2022年は『挑戦』を掲げて攻め続けるファイトをします。その中でも大人になった攻め方の小笠原瑛作になっていると思うので、『挑戦する小笠原瑛作』を見てほしいと思います!」

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