2022年3月26日(土)にシンガポール・インドアスタジアムで開催される、ONE Championship10周年記念大会『ONE X』の記者会見が2日(水)都内にて行われ、平田樹(フリー)の対戦相手が発表された。
平田は22歳の超新星。2021年9月の女子アトム級ワールドGP初戦で、米国のアリース・アンダーソンに判定勝ちで1回戦を突破したものの、12月に予定されていたリトゥ・フォーガットとの準決勝を体調不良で辞退。半年ぶりの試合となる。
その相手はジヒン・ラズワン(マレーシア)に決定。動物病院で働きながらMMAファイターとして活躍、勝利コールに猫耳イヤーカバーを着けることでも知られている。試合では、2019年2月にジナ・イニオンにスプリット判定負け。7月にジョマリー・トーレスに三角絞めで一本勝ち、12月にデニス・ザンボアンガに判定負けと上位戦線では白星と黒星を繰り返しているが、2020年12月には、ストライカーのビー・ニューイェン(米国)を相手に打ち負けず判定勝ちでザンボアンガ戦の敗北を払拭している。そして2022年2月の前戦では緊急参戦となった山口芽生(日本)と大接戦となり判定勝ちをもぎ取った。
会見に出席した平田は「アトム級GPは欠場になったんですけれど、復帰戦で大きい試合に出られるのが楽しみだし、観客もたくさんいるので、期待して待っていてくれたファンのためにも、自分のためにもいつも通り自分らしく派手な試合にしたいと思います」とコメント。
ラズワンはオンラインで出席し、「『ONE X』という10周年記念大会を楽しみにしています。対戦も楽しみにしています。頑張ります」と挨拶し、「平田の印象は柔道家でとても若くて無敗。テイクダウンは強い反面グラップリングはまだ試されていないと思います」と、平田のグラップリングの実力はまだ未知数だとニヤリ。
それを受けて平田は「グラップリングとテイクダウンと言われたんですけれど、しっかり一本かKOで極めるんですが、パウンドでボコボコにして終わろうかなと思います」と宣言。
「自分の中では(V.V Mei戦を)見ていた感じだと作戦的にはマジ、パウンド地獄で終わらせようと。白黒ハッキリつけて終わらせようと思っています」と、完全決着すると言い放った。
さらにラズワンが、「平田は無敗ではありますが、過去に6試合して、全選手、新しい選手が多くて、そこまで試されていない印象です。自分は山口選手や元王者とも試合をして、グラップリングで決着をつけようと思います」と、平田の得意な部分でも勝負すると宣言すると、それを聞いた平田は「ブッ殺してやろうかと思います」と笑顔で返答。司会者は「ここは訳さなくていいですね」と慌ててフォローした。
また、途中欠場したGPで優勝したスタンプが王者アンジェラ・リーに挑戦する試合が同じ大会で組まれていることについて、平田は「予想は普通にアンジェラが勝つんじゃないかな、と思っているのですけど、GPに出ていないということでも悔しい思いをしたので、現地でその思いをまたするのはありますが、そこで這い上がるまでの道がまた見えてくるんじゃないかなと思うので、その試合も楽しみだし、今年はたくさん試合をして、そこまでたどりつければいいかなと思うので、しっかり見てきたいと思います」と、現地で見届けて、頂点との距離を測りたいとした。