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ウクライナに留まる者、母国を出て戦う者、帰国足止め、入国禁止──ロシア「ウクライナ侵攻」のなか、ファイターたちはいま

2022/03/01 15:03

英国大会にロシア人ファイターは出場できるか


(C)Zuffa LLC

 ロシアがウクライナに本格的な侵攻を開始した後、米国や英国などの同盟国からロシア、そしてウラジーミル・プーチン大統領に対していくつかの制裁や罰則が課せされた。

 格闘技界にもその影響は出始めている。

 ウクライナの元ヘビー級ボクサー、ウラジミール・クリチコとヴィタリ・クリチコは、後者が現在のキエフ市長であることから、早い段階から直接的に関与してきたといえる。プロボクシング元3団体統一ライト級王者で世界最速の世界3階級制覇王者のワシル・ロマチェンコと、WBAスーパー、IBF、WBO世界ヘビー級統一王者オレクサンドル・ウシクは、ウクライナに帰国する前に反戦声明を発表。首都キエフの領土防衛隊に入隊したことを発表している。


(C)olympic_ukraine

 スポーツ界では大会開催禁止や出場停止など“ロシア・ベラルーシ外し”が広がっている一方で、ロシア出身アスリートへの誹謗中傷も問題視されている。ロシアのアスリートたちも、自国への制裁に生活を脅かされているのだ。

 英国議会の議員がソーシャルメディア上で、「英国は、プーチンのいわれのない違法なウクライナ侵攻に加担する国の代表スポーツチームを歓迎しない」と発表するなか、ベラルーシの男子バスケットボールチームのビザが取り消されたことも伝えられている。

 UFCは3月19日にロンドンの02アリーナで「UFC Fight Night: Volkov vs. Aspinall」の開催を発表済みで、ロシア人ファイター4選手が出場予定とされている。

 ヘビー級コンテンダーのアレクサンダー・ヴォルコフ(ロシア・6位)が、UFC4連勝中のトム・アスピナル(英国・11位)を相手にメインイベントを務め、さらにティムール・バリエフ、シャミル・アブドゥラヒモフvs.セルゲイ・パブロビッチらも名を連ねている。また、ウクライナからニキータ・クリロフ(vs.ポール・クレイグ)、ルドビク・ショリニアン(vs.ナサニエル・ウッド)の2選手も参戦予定だが、影響が危惧される。

 Bellatorロンドン大会でも、メインのアモソフ(ウクライナ)のほか、ロシアのアンドレイ・コレシュコフがポール・デイリーと対戦予定だが、どうなるか。

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