トーナメント1回戦で対戦する璃明武(左)と唯一他団体からの参戦となる一航
2022年2月27日(日)東京体育館『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント~』にて、「第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント」の1回戦で対戦する現Krushスーパー・バンタム級王者の璃明武(K-1ジム総本部チームペガサス)と三冠王・一航(新興ムエタイジム)が公開練習を行った。
璃明武「偉大なチャンピオンが巻いてきたベルト。3試合KOして、K-1を引っ張る選手になる」
昨年10月「第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント」へ参戦し王座戴冠を果たした璃明武。改めて今回のK-1王座決定トーナメントへの参戦を「開催されるならエントリーされるのは当たり前。メンバーに入るとは思っていました」と、Krush王者として堂々参戦の構え。一方で「(Krush王者として)結果を出さないといけない。ここでしっかりK-1のベルトも獲りたい」と、王者としての責務も明らかにした。
Krushのトーナメントに続き、2戦連続でのワンデートーナメント参戦。肉体的に激しい負荷が想像されるが「前回は2試合大きな怪我もダメージもない。連戦だからと体の心配はないですね」と余裕の表情を見せる璃明武。その言葉通り、公開練習では軽快なフットワークから鋭いワンツーを連打。持ち前の回転の良さを存分に披露した。さらには「(前回トーナメントが)何年前とかだったら忘れちゃいますけど、まだ感覚も覚えている。経験があるので自分にとってはいいのかな。そのアドバンテージを活かしたい」と語る璃明武。直近にもトーナメントを戦い抜いた経験が他の選手よりも有利であると自信を見せた。
1回戦ではキック・ムエタイで3本のベルトを持つK-1初参戦・一航を迎え撃つ。その一航について、璃明武は「映像をチェックしましたが、首相撲や組み付きがない。パンチも蹴りもできて、平均以上のいい選手」と分析。「ムエタイ系の選手だけれど、K-1ルールでも問題なく戦えそう」と高い評価を見せた。しかし今回はK-1王者を決めるトーナメント。「ずっとK-1でやっている自分が有利」と、体にしみこんだK-1のファイトスタイルが明暗を左右するという。
勝ち上がり後の予想を問われると、準決勝は「金子選手」、決勝は「玖村選手が一番可能性が高い。次は佐々木選手」と、K-1スーパー・バンタム級四天王の名を挙げた。自身を含め、頭ひとつ抜けた存在としてトーナメントにエントリーされた四選手。「ちょうど4人が抜けているから四天王になったんだと思います」とその評価に不満はないものの「今回(のトーナメント)限定ですよね」と、今後四天王の評価は消えるという予想を口にした。
王者不在の今でこそ4選手が並ぶが、トーナメントが終了すれば王者はひとり。4人が並ぶ環境はなくなると璃明武は考える。「自分が優勝すればチャンピオンは自分だけ。(四天王は)解散ですよね」と、自らの手で四天王を終わりにする自信を見せた。
K-1スーパー・バンタム級のベルトは、これまで初代の武尊、第2代の武居由樹と名王者が腰に巻いた。「歴史のある、偉大なチャンピオンが巻いたベルトです」と、璃明武もその存在価値を高く評価する。一方で「今のK-1は新しい世代が出てきています。ここでチャンピオンになった選手がK-1を引っ張っていく選手になる」と、新時代の象徴としての意味を持つと続けた。
「お客さんありきだと思うので、見ていて面白い試合も大事。自分の戦い方をすれば自然と盛り上がるので、自分のスタイルでしっかりわかりやすくKOをして、K-1を引っ張っていく選手になります」と、自らがその象徴となる自信と覚悟を語った。最後に璃明武は「3試合しっかりインパクトのある勝ち方をして、必ず優勝します。楽しみにしていてください」と拳を握りしめた。