ラウェイMMAでRIZIN初勝利を目指す渡慶次。踏みつけ予告も(C)RIZIN FF
2022年2月23日(水・祝)静岡・エコパアリーナにて開催される「SPASHAN HPS presents RIZIN TRIGGER 2nd」の第9試合で、ハリー・スタローン(関谷柔術アカデミー)と対戦する渡慶次幸平(クロスポイント吉祥寺)が21日(月)、個別インタビューに応じた。
渡慶次は2012年5月にプロデビューし、当初はPANCRASEを主戦場とするMMAファイターだったが、2017年からミャンマーの超過激格闘技ラウェイに参戦。現在まで8勝4敗6分と本場ミャンマーの選手が相手の試合でも勝ち越している。『LETHWEI IN JAPAN』の活動休止後はキックボクシングの試合に出場していたが、7月の『LETHWEI×UNBEATABLE』第1回大会でラウェイに復帰してジョナタン・バイエスを3R KO。2021年10月にもレバナ・デオグラシャスを2R TKOに降している。11月には地元沖縄でのRIZINに初参戦し、約4年ぶりにMMAに復帰したが大原樹里に初回TKOで敗れた。MMA戦績は7勝7敗。
「心境はバッチリです。オファーをもらう前から何時でも行ける準備をしていたので、いつでも行く準備ができています。それがこのタイミングでオファーをもらったのであとはケージの戦いの場で見せます」と、準備は整っていると渡慶次。
公開練習ではラウェイ+MMAの新スタイル=ラウェイMMAで戦うとしていた。その後のラウェイMMAの進化具合を聞かれると「いや、そこは変わらないかな。急に人は強くならないと思うので。ただメンタルな部分では今日はダメでも明日頑張ろうと思うんですよ。へこたれるまで練習して、明日の俺頑張れよと思って毎日過ごしてきたので、その成果・証明を試合で見せるだけですね」と答える。
記者会見では「このRIZINでの活躍を通して、僕は日本のこのちょっと暗い雰囲気を変えるきっかけを作りたい」とのテーマを掲げた。それは「知り合いで病気する人もいたりとか暗い落ち込む話がたくさんあって、お店をやめる人もいたり。落ち込んでいる人、暗い話の中で、興行は最もストレス発散に適したものだと思っているので。それは榊原代表がよく言う、勝ち負けじゃない戦いを見せるということにつながって来ると思う。当たり前に試合は勝ちますし、凄い内容になると思うので。セコンドに北岡(悟)さんが来てくれるので僕のコントローラーをやってもらって、僕は何も考えずに練習でやってきたことをそのまま動くだけです。そうすれば相手がタップするか倒れるかになると思う」と、ストレスが発散できるような試合を見せたいとする。
打撃は所属するクロスポイント吉祥寺で練習している同門の鈴木千裕とは違い、「MMA合宿をずっとやっている」という渡慶次。「KIBAマーシャルアーツがストライキングをメインでやっているジムなので、打撃で倒すために寝技を切って打撃で行くスタイル。僕の理想とするのはKIBAスタイルなので、あのスタイルを1日も早く手にいれるために北岡さんに総合的なアドバイスをいただいてます」と、11月に対戦した大原樹理のスタイルを理想としているという。その習得度はどれくらいかと聞くと「10月のラウェイの試合が終わって沖縄の話を貰った時、自分が描いていた理想を今の自分は超えた」と、11月の試合時の理想の姿を超えているとする。
前回との大きな差は「総合力。組み、打撃、極め、そのつなぎの部分が段違いに上がっていると思うので、MMAファイターとしてRIZINに出るべき選手になったと思う」と、かなり改善されているようだ。
TRIGGERがナンバーシリーズのリングとは違いケージで行われることは「気にしてない。外でも中でもやることは変わらないです。蹴って殴って倒して踏みつける。それだけです」とし、公開練習でもたびたび見せていた踏みつけについては「やりたいです。人の顔を踏んでみんなが喜んでくれるのでやりたいですね。いや、やります!」と、笑顔でやる気満々だ。
対戦するスタローンについては、「打撃より組みが好きなんだろうなって思う。僕が何をされたら負けるだろうと考えた時に、タックルからの打撃とか、日系ブラジル人だからパワーはあると思うので、カウンターをもらうと倒れるので横着せずしっかり打撃で仕留めに行きながら、相手が油断したら一本獲っちゃおうかなと思っています」と評した。
先にインタビューを行ったスタローンが「スタンドの打撃のスピードはそれほど驚異ではない。寝技の展開に行ったら一本よりパウンドアウトしたい」と言っていたことを伝えられると「多分ナメていると思うので思い知らせます。シンプルな寝技だけでも僕の方が強いと思うんですよ。それは試合当日向かい合えばすぐに分かる。ワーッと行けば倒せるかもしれないけれど、そこは横着せずこつこつ相手の勝ち目がなくなるまで追い詰めて“踏みます”」と、ジワジワコツコツと追い詰めて最後に踏みつけると予告。
「フィジカルも技術も自分の方が上。彼は12月にフェザー級でやってるじゃないですか。体重が落ちないから今回73kgだけど、僕の方が力強いと思うんですよ。テクニックも柔術紫帯で優勝もしているので、寝技は全くネガティブなポイントにならない。柔術が強くても総合はまた別かもしれないけれど“踏みます”。期待していてください」
そして最後には「この相手にTRIGGERで負けるようであれば、RIZINに出る資格はないと思います。ただ勝つだけではダメだし、圧倒的に勝って、渡慶次と次は誰がやったら面白いだろうと思ってもらえなければRIZINファイターの資格はない。その査定試合だと思うので、全力で渡慶次幸平を見せて、渡慶次がRIZINに必要だということを見せたい」と、RIZINでの生き残りを懸けた試合になると語った。