伊藤代表(右)とリモートで会見に出席したGLORYのスコット氏
2022年2月18日(金)都内にて記者会見が行われ、1月5日にリリースされたRISEと世界的キックボクシング団体である「GLORY」との提携についての詳細が発表された。
会見には伊藤隆RISE代表と、3月19日(土・現地時間)ベルギー・ハッセルトのTrixxoアリーナで開催される『GLORY 80』に参戦することが決まっているRISE QUEENフライ級王者・小林愛三(NEXT LEVEL渋谷)、リモートでその対戦相手であるGLORY女子スーパーバンタム級王者ティファニー・ヴァン・スースト(Tiffany Van Soest/アメリカ)、そしてGLORYのエグゼクティブ・バイス・チェアマンであるスコット・ラッドマン氏が出席。
まず伊藤代表から「GLORYは歴史があり選手層もあリスペクトしていた団体です。MMAとキックボクシングを一緒にやっている団体がありますが、GLORYはキックボクシング一本でやっている。同志と言うか同じコンセプトを持っているのかなと思いました。数年前に話をもらっていて、この半年で一気に話が詰められました。GLORYは65kgから70kg以上、RISEは65kg以下が中心ですが、パートナーシップを組むことによって選手層がより厚くなると思います。
今後は両団体を選手が行き来できるし、海外へ向けてRISEのPPVもやっていきます。まずはGLORYの配信サイトで行っていきます。次のビッグマッチでは対抗戦をやっていきたい。ナンバーシリーズでもGLORYのファイターを呼ぶこともあると思います」との説明と今後の展望が話される。
そして「世界では格闘技の中心はMMAですが、これを機にキックボクシングを中心に変える志を持ってやっていきたいと思います」との大きな目標も掲げた。
スコット氏は「今回GLORYとRISEが提携することができてありがたく思っています。RISEという最高のパートナーを見つけたことをとても喜んでいます。RISEには歴史もあります。GLORYには強い選手が重量級にも軽いクラスにもいます。選手を出し合って団体同士で戦い合う、日本においてはそれがRISEの舞台になります。それが楽しみです。これから我々は長いお付き合いをしていきたいし、今回初めの戦いとしてGLORY王者ティファニーとRISE王者・愛三という王者同士の戦いから始まることで、より関係が深まって長いお付き合いになることを期待しています。これを手始めにGLORYにいるたくさんの選手がRISEの選手と日本で戦う日が来ることを望んでおります」と挨拶。
続いての質疑応答で2012年12月31日に開催された『GLORY 4』に続く、GLORYの日本大会開催はあるのかと聞かれたスコット氏は「我々は2012年にさいたまスーパーアリーナで16人参加のヘビー級トーナメントをやりました。その当時はK-1ファイターもいましたが、その後は新しいファイターを構築しています。日本には古い格闘技に対するファンの想いがありますが、10年が経過した今、RISEと提携することで新しいファイターと一緒にGLORYは日本にやって来る。そういうことが起こると思っています」と、日本再上陸を予告した。
RISEとの対抗戦に関しては「GLORYには70kgを中心に、65kgよりも重い階級の層が厚い。その辺りの選手をRISEの選手と戦わせることを考えています」と、65kg以上の階級の戦いが中心になると説明。
対抗戦へ向けてのコメントを求められたスコット氏は「私たちはたくさん強い選手、王者を持っていることを誇りに思っています。私たちは10年間で1000試合しています。今回RISEとコラボすることによって、日本で対抗戦を行うことは興味深いと思っています。仮にそこでRISEの選手が勝ったら私は拍手します。ただし、その後は必ずリマッチします」と言ってニヤリ。自信をうかがわせた。
また、「GLORYの選手たちは日本に来ること自体を楽しみにしています。現在の状況がクリアーされれば日本に来て日本の選手と戦いたいと思っています」と、GLORYの選手たちは入国規制が緩和されれば日本で戦いたいとの希望を持っていることも告げた。
最後に伊藤代表は「キックボクシング人気の再燃。今は格闘技の世界の中心はMMAですが、GLORYと提携することによってキックボクシングを中心の位置にもっていきたい。近い将来GLORYも日本に来ると思うので、その時は全面的にサポートしたいと思います」と、改めてキックボクシングを世界的に盛り上げていきたいと締めくくった。