2022年2月27日(日)東京体育館『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN』にて、スーパーファイトのK-1ライト級3分3R延長1Rで対戦する、里見柚己(team NOVA)と龍華(TANG TANG FIGHT CLUB/team JOKER)のインタビューが主催者を通じて届いた。
龍華は2018年11月にプロデビュー。K-1甲子園では2018年こそ準優勝に終わったものの、2019・2020と-65kg級で史上2人目の連覇を達成した。2021年3月には弘輝を1Rでマットに沈め、9月も蓮實光を左ハイキックでKOした。怒涛の8連勝中(3連続KO中)で戦績は8勝(5KO)1敗。多彩な蹴り技を持つサウスポーだ。
里見は2019年8月にベテランの山本真弘から得意の左ストレートでKO勝ちして名を上げた。スーパー・フェザー級からライト級に階級を上げて連敗を喫したが、2020年1月の金子大輝戦では得意の右のパンチを炸裂させてKO勝ち。7月の瓦田脩二戦で敗れ、ジムを移籍しての再起戦では堀井翼に勝利。2021年7月・9月の「第6代Krushライト級王座決定トーナメント」では川崎真一朗にKO勝ち、弘輝に判定勝ちで決勝へ進出するも瓦田脩二に敗れて戴冠ならず。戦績は16勝(8KO)10敗1分。
里見柚己「2022年は全部KOで勝ちたい」
(C)K-1──Krushライト級王座決定トーナメント決勝で敗れてからの再起戦という形になりました。あのトーナメントを振り返ってもらえますか?
「あのトーナメントに出場して、初めて1日2試合というのも経験させてもらって、得るものはたくさんありました。決勝で負けてしまって、あと一歩のところでベルトには届かなかったんですけど、自分が一番いい経験をしたかなと思ってます」
──その敗戦の後、どんなことを修正・改善しましたか?
「負けたからにはダメだったところがいっぱいあるので、そこを見直しました。周りの人にも試合を見てもらって、すぐにその修正に取り組み始めました。直した点はいっぱいあるんですけど、パワー負け、スタミナ負けしたかなというのが大きくて。自分は勝つ時はKO勝ちが多いんですけど、それだけじゃダメだなと。負ける時は圧力で押されることが多いので、フィジカルトレーニングを増やしたりしていて、今はそれがいい感じでできていると思います」
──今回は龍華選手と対戦することになりましたが、どんな印象を持っていますか?
「年も若くて、今盛り上がっているライト級の中でもすごく勢いがあってトップクラスにいるので、楽しみにしています」
──一番警戒する点は?
「距離が思ったより遠いのかなという点と、踏み込みが早くて手足が長いのを生かした蹴り技が得意ですよね。ただ龍華選手にもやられてイヤな部分はあると思うので、そこを突けたらと思います」
──このところ、特にいい勝ち方が続いています。そこについては?
「3連続KO勝ちですよね? 僕はそういう相手とやりたいし、もし負けるなら失神しても構わないと思ってます。その代わり勝つ時には倒して勝ちたいと思っているので、そういう試合ができる相手なので、盛り上げたいです」
──ずばり今回も真っ向勝負ですか?
「そうですね、勝ちに徹してつまらない試合をするつもりはないので、勝つなら自分がKOして会場を沸かせるし、負けるにしても真っ向勝負して派手に散りたいです」
──里見選手はKrushの王座決定トーナメントに出場していて、龍華選手はこのところK-1での試合が続いています。「K-1 vs Krush」という図式にも見えますが、そこについては?
「KrushはKrushで壊し合いみたいな、本当にいい舞台ですし、自分に合っていると思うんですよ。K-1は一握りの選手しか立てない華やかな場所で、その中でも盛り上がる試合をして、最後に自分の名前が挙がるような勝ち方をしたいと思います」
──同じ大会でK-1ライト級王者の朝久泰央選手、先日敗れたKrushライト級王者・瓦田脩二選手がそれぞれスーパーファイトで試合をします。意識はしますか?
「僕はその2人に負けているので、試合内容で絶対に勝ちたいと思っていますし、あの2人はチャンピオンとして背負うものがいろいろあると思いますけど、自分には何もないので、会場を沸かせて、『もう一回やったら里見が勝つんじゃないか』と思わせる試合を、みんなに見せたいです」
──里見選手はこの試合にどんなテーマを持っていますか?
「2021年は最後に負けて終わってますし、一番イヤなのは、トーナメントの2試合が判定決着で終わっていることなんですよ。そこがすごく悔しくて、気持ちよく終われなかったことがすごく残っているので、2022年は全部KOで勝ちたいと思います」
──それでは最後に、ファンのみなさんにメッセージをお願いします。
「2021年はいろんな人に応援してもらって、最後にベルトを巻くところを見せたかったんですけど、それがあと一歩で叶わなくて、裏切ってしまいました。それでも応援し続けてくれる人にはいい景色を見せられるように、必死に頑張っているので、応援よろしくお願いします」
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龍華「このまま勝ち続けて一気にK-1のベルトが掴みたい」
(C)K-1──龍華選手は8連勝・3連続KO勝利中、さらにここ2試合はK-1の舞台でいい勝ち方が続いています。
「作戦をしっかり立てて試合に臨んで、それが試合で実行できているので、結果につながっているのかなと思います」
──練習面で特に良くなった点は?
「相手の動画をジムのみんなと一緒に見て、ミットで対策して、作戦を話し合う。それをスパーリングで試して試合に臨む。そういう練習が出来るようになりました」
──倒す試合が続いていることについては?
「倒そうと思って戦っていますが、結果的には当たったら倒れているという感じです。特に練習で倒すことを意識しているというわけでもなく、前回の蓮實光戦とかでもそうですけど、ミットでやっていたことを試合で出しただけなので、普段やっていることが必然としてKOにつながっていると思います」
──今回は里見柚己選手との一戦になりました。対戦相手としての印象は?
「上手い選手だなという印象ですね。力でガツガツ来るというよりは、テクニックでキレイに戦うタイプだなと思います。ただテクニック勝負でも負ける気はしないですし、力でゴリゴリいってもいい。その場面で戦い方を変えて倒していきたいなと思います」
──龍華選手はこのところK-1での試合が続いていて、里見選手は前回までKrushに出場していました。「K-1 vs Krush」という図式にも見えますが、そこは?
「そこはそんなに考えてなかったですけど、自分は最近K-1で試合が続いているので、里見選手も倒して、自分のポジションは譲りません。このままK-1で勝ち続けて、一気にK-1のベルトが掴みたいですね」
──同じ日に同階級=ライト級王者の朝久泰央選手がスーパーファイトで出場しますが、そこは意識しますか?
「しますね。チャンピオンよりいい勝ち方をして、ベルトに挑戦できるようにしていきたいです。このまま勝ち続けていけば、いずれ(タイトルマッチを)組んでもらえるのかなと思っています」
──そういう点も引っくるめて、この試合のテーマは?
「今回は相手を痛めつけて倒すことがテーマです。相手をボコボコにして、自分はほぼ何ももらわないで勝つ。失神KOより、相手が嫌がる攻撃をした上で、2Rあたりで倒したいです。来年にはベルトを巻きたいと思っていて、今回の勝ち方が重要だと思うので、そこを見せたいです」