篠原悠人「ミスをなくさないといけない」
(C)K-1
──現Krushライト級王者・瓦田選手との一戦が決まりました。これまで瓦田選手を意識したことはありましたか?
「これまではそんなに意識したことはなかったんですけど、Krushのトーナメントでチャンピオンになったというのを知って、という感じでした。試合が決まってから映像を見て、独特なリズム感があるなと思います。あのリズムに呑まれると、けっこうやりにくいのかなと。パンチはそんなに重くなさそうですが、ヒザ蹴りが得意なのかなと思います」
──瓦田選手は身長とリーチの長さもあると思いますが。
「ライト級ではデカい方だと思いますけど、僕は身長はそこまで気にならないですね。長身の選手もそんなに苦手意識はないので。それよりもやっぱり、あのリズム感ですね。それに付き合ったままズルズル行ってしまった選手が負けているので、そこに付き合わず、こっちのやるべきことだけを意識すれば勝てるかなと思ってます」
──その「やるべきこと」とは?
「詳しい作戦は言えないですけど、独特でやりにくい選手だからこそ、対策は立てやすいかなと思います。そこに向けて、自由度の高い戦い方を意識して練習していて、それを試合でも出したいと思います」
──「自由度の高い戦い方」というのは、臨機応変に戦うという意味ですか?
「そうですね。僕は試合になるとどうしてもパンチに頼ってしまうので、蹴りも出していけたらと思いますし、構えも自由に、右も左も出していければと。練習ではできるんですけど、試合では出せない部分が多かったので。アッパーとかも、練習でかなり意識してやっていて、前々回の試合からちょっとだけ出せるようになったんです。前々回よりも前回の方が出た、という段階ですね」
──前々回、前回というのは勝利した試合ですよね。そこで成長の実感は持っていますか?
「どっちも判定勝ちで、悔しい部分もあったんですけど、その前は3連敗していたので、勝ちの感覚は取り戻せたかなと思います。ただ、試合の中で強引に自分のペースに持っていくことができてなくて。僕はカウンターのタイプなので、受けに回っちゃうことが多くて、だから『試合おもんない』とか言われることが多いんですけど(苦笑)。でも毎回倒す意識はしています」
──そろそろKO勝ちもほしいところですね。
「そうですね。倒したい気持ちは大きいので、2022年一発目のこの試合で倒して勝って、勢いに乗りたいです。瓦田選手はKrushのチャンピオンなので、勝ったら大きいと思います」
──同じ大会にはK-1ライト級王者の朝久泰央選手も出場します。
「僕はK-1では他の選手としゃべらないですし、友達とかもいないんですけど、朝久選手は昔からDMでやりとりしてるんです。お互いの誕生日を祝ったり、インスタでもつながってるんですよね。やっぱり強い選手ですし、今回も普通に勝つんじゃないかと思うんです」
──ただ、いずれは挑みたい相手ではありますよね。
「もちろん。K-1でやっている以上はベルトは獲りたいので。今年中には朝久選手とやれるところまで行きたいですね。レオナ・ペタス選手もライト級に上げるようですし、僕がライト級に落とした頃よりは選手が増えている印象なので、その中で勝ち抜いていきたいです」
──そのライト級を勝ち抜くために必要なものとは?
「やっぱりどの試合も落とさないことが大事ですね。たとえ面白い試合でも、この中で一敗でもしてしまうと、挑戦の順番はかなり後ろに回されてしまうと思うので。内容も大事ですけど、しっかり結果を残し続けることが大事。そのためにもミスをなくさないといけないと思います」
──それは確かですね。
「ただ、ミスをしないように意識すると、試合が面白くなくなってしまう。そこが葛藤ではあります。でもミスをせず、自分の攻撃を豪快に当てていくことができれば、その葛藤も解決していくのかなとは思ってます」
──それでは最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。
「2022年一発目の試合ですけど、ライト級もけっこう選手が増えて層が厚くなっているので、そこでいい勝ち方をしてアピールしていきたいなと思っているので、応援よろしくお願いします」