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【RIZIN】「青木真也が出てきてくれたら面白い」──榊原CEOがサトシを巡るライト級戦線で大胆プラン、その見どころは?

2022/01/31 23:01
 RIZIN榊原信行CEOが、2022年のRIZIN展望を語るなかで、ライト級王者ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)の今後について、北米進出と青木真也との対戦の可能性を語った。  2021年6月にトフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン)を72秒、三角絞めで極めてRIZINライト級王座についたサトシは、大晦日にジョニー・ケース(米国)との試合が内定しながらも、新型コロナウイルス感染防止の水際対策として外国人の新規入国が原則停止のため、再戦がかなわず。  大晦日、サトシは矢地祐介(フリー)と対戦。2R 腕ひしぎ三角固めで一本勝ちし、ケース戦後の連勝を「4」に伸ばした。  初防衛に成功後、「榊原さんにお願いがあります。私、堀口(恭司)選手みたいに、Bellatorの選手に勝ちたい、ダブルチャンピオンになりたい。どうですか!?」と、Bellator王座獲りを掲げていたが、その言葉を受けて榊原CEOは、「RIZIN CONFESSIONS #91」で、「外国勢が呼べないなら、サトシが米国に行って、Bellatorの堀口恭司バージョンみたいな形で、向こうのタイトルに挑ませるとか」と、現Bellator世界ライト級王者のパトリッキー・フレイレ(ブラジル)の王座に米国で挑戦させるプランをあらためて語った。  本誌の取材にサトシは「いま私の階級はピットブルがチャンピオン。私と彼すごく仲が良い。たまにメッセージで話したり、ムサエフを倒したときもメッセージをくれた。(Belltorが)いいお金払ってるから、彼には15分だけ、と言って戦わせるから大丈夫!」と、同郷の友人同士の戦いも厭わない構えを見せている。  この1月には、2019年のRIZINライト級トーナメント覇者で、2021年の王座決定戦でサトシに敗れたトフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン)が、Bellator移籍を発表しており、Bellatorのライト級戦線も活発化している。 Bellatorライト級ランキング 王者 パトリッキー・“ピットブル”・フレイレ(ブラジル)24勝10敗1位 シドニー・アウトロー(米国)16勝4敗 2位 ブレント・プリムス(米国)11勝2敗3位 ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)14勝0敗(※写真下)4位 ゴイチ・ヤマウチ(ブラジル)26勝5敗 5位 ピーター・クウィリー(アイルランド)13勝6敗1分6位 ベンソン・ヘンダーソン(米国)29勝11敗 7位 イスラム・マメドフ(ロシア)20勝2敗1分8位 マイルズ・ジュリー(米国)19勝6敗9位 アビブ・ゴザリ(イスラエル)6勝0敗10位 アレクサンドル・シャブリー(ロシア)21勝3敗  1月30日の「Bellator 273」では、引退も視野に入れていた元UFC世界王者のベンソン・ヘンダーソンが、ハビブ・ヌルマゴメドフがセコンドにつくイスラム・マメドフにホームでスプリット判定勝ち。ダゲスタン勢に一矢報いている。  ここにサトシやムサエフが参入したら、どんな試合が見られるか。榊原CEOは「タイトルに絡ませたい」とRIZINのベルトを手形にいきなりピットブルに挑戦させたい意向だ。  そのタイミングが合わない場合、国内でサトシの相手は誰になるか。 [nextpage] 「青木にオファーしますよ」(榊原CEO)  榊原CEOは、「青木(真也)だね。青木が出てきてくれたら面白い。いろいろ契約上の問題とか、そういうものがきちっとクリアされることが大前提ですけど。オファーしますよ」と、日本MMA界の鬼っ子にラブコールを送っている。  MMA47勝9敗1NC、38歳にして4連勝中の青木真也は、ONEに参戦しながら、2015年12月にRIZINで桜庭和志と対戦(1R TKO勝ち)した経歴を持つ。  ボンサイ柔術勢とは交わったこともある。  矢地に勝利後、サトシが「強い先生ね、あなた」と肩を抱いた八隅孝平代表率いるロータス世田谷で青木は、サトシ戦前の矢地にアドバイス。2006年3月の「PRO JIU-JITSU X Grand Prix 2006」では、サトシの兄マスコス・ソウザにポイント2-0で勝利した縁もある。 「1回だけミスしたら極めに出来る。だから私は誰でも極める自信がある」というサトシは、果たして跳関十段の青木真也を相手にしても自身のスタイルを貫けるか。世界の強豪との対戦を続けている青木のMMAは、サトシにとって脅威となるだろう。  そんな“レジェンド”青木は、ONE Championshipの強豪たちからもラブコールを受けている。 ONEライト級ランキング 王者 オク・レユン(韓国)16勝3敗1位 クリスチャン・リー(米国)15勝4敗2位 ダギ・アサラナリエフ(トルコ)9勝2敗3位 青木真也(日本)47勝9敗4位 ユーリ・ラピクス(モルドヴァ)14勝1敗5位 ザイード・イザガクマエフ(ロシア)20勝2敗ほか注目選手※ジャン・リーポン(中国)32勝11敗2分※ジェームズ・ナカシマ(米国)12勝3敗※ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)14勝6敗※ピーター・バウシュト(オランダ)17勝6敗※エディ・アルバレス(米国)32勝8敗  MMA20勝2敗、ハビブ・ヌルマゴメドフの練習パートナーだったザイード・イザガクマエフは、青木真也に1R 一本負けしているジェームズ・ナカシマと2022年1月に対戦。レスリング巧者のナカシマを相手にケージMMAで完全ドミネートし、最後は2R 肩固め(公式はダースチョーク)で勝利。試合後、イザガクマエフは「キル・アオキ」と2度、口にするほど対戦を熱望している。  また、青木と3度戦ったエドゥアルド・フォラヤンを2021年8月に判定で降し、2022年1月28日大会でもルスラン・エミルベクに1R KO勝利した元UFCのジャン・リーポンも「青木と戦いたい」とアピールしている。  現在3位の青木はタイトル戦線にいるはずで、その上には王者のオク・レユン、1位のクリスチャン・リー、2位のダギ・アサラナリエフしかいない。ONEは3月26日に10周年記念大会の「ONE X」を予定しており、チャトリ・シットヨートン会長兼CEOは「日本のファンにとってさらに興味深いカードがあります」と、日本に縁のある選手の追加カードを予告している。果たして青木の次戦はどこになるか。  RIZINライト級では、DEEP王者の武田光司、PANCRASE王者の久米鷹介、そして元修斗王者の川名TENCHO雄生らが参戦しているが、川名は武田、矢地に連敗。そしてホームの修斗で19歳の“野生児”西川大和に敗れ、王座陥落した。  その西川は11月の「VTJ 2021」での一本勝ち後、青木真也に宣戦布告。3月21日の修斗で1階級上のウェルター級で山田崇太郎との対戦が決まっている。それは、水抜き禁止で通常階級より1階級上の体重となるONEでの試合を想定したものとも考えられる。  青木真也、ホベルト・サトシ・ソウザの2人の組み技師を巡るライト級戦線は、2022年にどう動くか。目が離せない。
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